Back
■はじめに

 ――ここは、創造神ルドラサウムが創り出した箱庭。
 彼が退屈しのぎに創り出した世界では、様々な知的生命が誕生し、滅んでいった。

 ――最初は、魂の無い物体のような生命体。
 最初のメインプレイヤーは、ドラゴンたちだった。
 だが彼らは、長い戦いの末に安穏とした平和を手に入れたため、創造神の手によって滅んだ。

 ――創造神が創り出した次なるメインプレイヤーは人間だった。
 高い知能と、旺盛な闘争心。無数の可能性を秘めたその嗜好の数々。

 ――ドラゴン達が滅んで以降、この大地で最強の力を持つ事になった魔人達。
 そしてその頂点に立つ魔王。

 ――長き時を経て、彼ら魔人たちの隷属から脱却した人類であるが、
 その世界は常に混乱と波乱が満ち溢れていた。

 ――そしてここに、一人の英雄的資質を備えた男が登場する。

 ――でも。

 …その男はとっても、ワガママかつ乱暴で。
 さらに筆舌に尽くしがたいほど「スケベ」だった…。

 ***

 さて。何か久々の投稿レビューですが、今回はアリスソフトの看板作品ともいうべき、
 「ランス」シリーズです。
 アリスソフトのデビュー作でもある「I」は1989年、筆者は当時大学生。
 「えちぃRPG」と言えばエルフの「ドラゴンナイト」シリーズだったので、スルーしていた記憶が。
 
 …その後、紆余曲折を経て、ゲームの世界に舞い戻ってきた筆者をドツボにはめたゲーム、
 「鬼畜王ランス」(発売は1996年ですが、筆者が手にしたのは2000年ごろ、以後「鬼畜王」と呼びます)。
 (ちなみにこちらは地域征圧SLGシリーズの第1弾、その後、「大悪司」「大番長」へと受け継がれています)

 2002年には、(RPGではありませんが)「ランス5D」がリリース。
 そして、2004年夏に発売された今回の「ランス6」。
 でもって、2006年冬に発売された「戦国ランス」(実質は「VII」)。

 一応念のため申し上げておきますが、前作をプレイしていなくても十分楽しめます。
 有り体に言えば、ランスとの「腐れ縁」が切れないキャラが、どのようにして出会ってしまったのか。
 …それくらいの事でしょうね。

 当然の事ながら、今作が初登場となるキャラも多数居りますので、ご心配は無用です。

 それでは、「今回も」長文の旅に行ってらっしゃいませ〜 <確信犯

 ***ご注意***

 今回のレビューは、かつて無いほどの長文、が(戦国ランス記述のため)更に長くなってます。
 普段以上に眼精疲労、読破中に猛烈な眠気に襲われる可能性があります。
 一応、それっぽく「ぼかした」つもりですが、ネタバレに触れる事もありますので、ご注意ください。

 なお、「戦国ランス」に関しましては、プレイを途中放棄した格好になってますので、
 コンプした方々と見解が違ったりとか、やりつくした上での評価が出来なかった関係上、
 触れていない項目とか、舌っ足らずな部分もあるかと思います。
 そのあたりについては、いつかコンプできた折にでも語ろうかと思います。

 その辺にご留意いただいた上でお読みいただければ、幸いです。


■あらすじ

 玄武城から脱出(ランス5D)から時は経ち、ランスとシィルは「ゼス国」に来ていた。
 いつものように路銀に困ったランスは、雑用っぽい任務を引き受けて、無事帰還。

 …ところが、依頼主の屋敷で不当な扱いを受けたランスは、逆上して暴れるも、
 「スリープ」の魔法であっさりと撃退される事に。

 「…ぷぷぷ。2級市民風情が、このわしに逆らうとはな…」

 ――そう。このゼス国では、魔法が使えない者は2級市民として蔑まれ、
 奴隷や召使としてのみ、存在を許されているのだ。

 あまつさえ、地位の世襲化が進み、大した魔法も使えないのに、ふんぞり返っているゼス高官たち。

 脱出不可能の「奴隷観察場」に放り込まれたランスは、そこで改めて鍛錬を開始。
 (ゲームはここからスタート)

 レジスタンス組織のメンバーの手引きもあって、無事脱出を果たしたランスは、
 そのまま、レジスタンス組織「アイスフレーム」に入隊する事に。

 戦えランス! ゼスに真の平等と平和がもたらされる、その日までッ!! (建前)  


■システム

 今までの投稿レビューでは、主にアドベンチャーゲームを評価していたので、RPGのシステムはどう評価すべきか。
 以下、気が付いた点をまとめてみました(長いけど)。
 ちなみにユーザーサイドから要望があったらしく、追加要素が入ったアップデートファイルが有ります。
 …無くても全く問題は無いのですが、一応現時点では「ver.1.05」が最新です。

 最初にお断りしておきますが、このゲームには音声がありません。
 某ビジュアルノベルと同じく、一部戦闘時に「鳴き声」のあるキャラとか居ますが…
 それでも2GBの容量を誇ります。フルボイスにしたら…4GB超えそうですね。

 ●冒険の基本

  アイスフレームのアジトを拠点にして、様々な任務をこなしていきます。
  いわゆる「フィールド」の移動は一切無く、その場所にあるダンジョン(迷宮)探索が中心になります。

  経験値は、戦闘に勝利するか、イベントをこなす事で入手します。
  お金(単位はGOLD)は、迷宮に配置された宝箱と、イベント、冒険功績ボーナス(後述)で入手します。

  レベルアップは自動的に行われず、拠点に帰ってから、レベル神に会う事でレベルアップします。
  (ランス1開発当初、リアルタイムで経験値を計算できるシステムが無かったからこうなったとか)

  任務のうち、「☆」マークが付いたものが、「重要イベント」と呼ばれ、
  最短クリアを目指すのであれば、これだけをこなしていくだけで、ストーリーは進んでいきます。

  念のためですが、任務の途中放棄は出来ません。
  「ボスキャラが強すぎる」と思ったときには、あきらめて「周辺の森」辺りで腕を磨きましょう。

  ちなみに筆者は序盤で適当な任務をこなしていた時、これに引っかかりました。
  …いや、重要任務の前に、経験値稼ぎのつもりで受けた任務だったんですけどね…(遠い目)

 ●冒険拠点で出来る事

  1.任務・イベントの発生(迷宮内で発生するものと区別するために、「拠点イベント」と呼びます)
   先述しましたが、任務遂行中は他の任務が表示されません。
   ストーリーの進行状況によって、以後消えてしまう場合も有ります。
   任務の内容によっては、動物玉(蟹・猿・鷲の3種)が必要な場合もあります。
   拠点イベントの殆どは、その動物玉が必要なのですが。

   後、迷宮に挑めるメンバーは、ランス君を入れて最大16人です。
   終盤に入ると、一部のメンバーを補欠にしたり、追加したり。これもここで行います。

  2.移動画面への移行(挑戦する迷宮を選択したら、先発メンバーの選定に入ります)
   このゲームには、「フィールド移動」が有りません。
   任務と関係のある迷宮には、「※」マークが付きます。

  3.武器・防具・アイテムの購入(ブルーペット商会)
   武器と防具には、「ランク」が存在します(S>A>B>C>D)。*防具はAランクまで
   この内、購入できるのはAランクまでです。Sランク武器はイベントで入手します。
   …困ったことに、いきなりAランクに買い替えは出来なかったり。
   下取りもしてくれないので、地道に稼ぎましょう。

   アイテムは、「体力(HP)回復薬」(世色癌)と、色の鍵(赤・青・緑)だけです。*使うと壊れます
   「ぼったくり」の一例として、所持数が多ければ多いほど値上がりしたり。   

   …暗い夜道には気をつけな…(ぼそ

  4.アイテム・ステータス確認画面
   この画面では、ランス君率いる「グリーン隊」(レギュラー16名)の詳細ステータスが見れます。
   迷宮挑戦中に呼び出すことも出来ますが、装備(アイテム)の付け替えはここでしか出来ません。
    *付けるだけなら出来ます
   他、迷宮挑戦中に、体力・気力切れのメンバーを無理やり?戦列に復帰させる時とかにも使います。

   簡易画面(キャンプ画面)ですが、拠点で見ると一覧(LV、HP、SP、EXP、FR)のみですが、   
   迷宮挑戦中に呼び出すと、メンバーの入れ替えが出来るようになります。

  5.レベルアップ(レベル神ウィリス)
   経験値が一定以上貯まったキャラは、この画面で自動的にレベルアップします。
   …で、ランス君のレベルの10の位が上がると…(ニヤリ)。

  6.セーブ&ロード(システム神)
   セーブポイントはA〜Lまで、12箇所。基本的に上書きを重ねていくことになるので、
   十分な量だと思います。
   データの脇には、「進行ゲージ」が表示されるので、今どのくらい進んでいるのか、
   一目で分かるようになっています。

   一応この画面から、終了とか、3Dの描画モード(3段階)とか設定できます。
  
  *補足:バックログ
   ホイール対応ですので、いつでも読み返せます。
   メッセージ枠の罫線が出てきて、全画面表示になりますので、かなり見やすい作りになっています。  

 ●3Dダンジョン

  今回、この「ランスVI」をプレイしたのは、なぜかネット専用機の「はず」のノーパソだったり。
  Celeron1.2GHzとメモリ256Mですが、それほど問題なく動作しました。
  …ま、たまに戦闘画面中で処理が遅くなる時が有りましたが。

  3Dグラフィック専用ボードが入っている場合は、かなり快適に動くようです。
  ソフトウェア処理の場合は、高画質と低画質が選択でき、テストしながら設定することが出来ます。
  …筆者は、高画質でプレイしました。

  特筆すべきなのは、その地点から「目に見える」範囲は全て見渡せる、という事。
  右ドラッグで、迷宮の天井(または空)とか床とか、階下・階上の様子とか見れます。
  ちなみに階段を上り下りする際には、視点が水平方向から斜め45度?に変ります。

  ゲームパッドでは操作していませんが、マウスで前後左右に移動できます。
  …個人的には、「横移動」が便利でした。
  流石に階段の上り下りは前後進しか出来ませんでしたが。
  ドアは前進のみで開きます。鍵が必要な場合とか、壁に書かれた文字や絵を見る際には、
  更に前進することでメッセージウィンドウが開きます。

  後、こういった3D迷宮が苦手な人のために、オートマッピング機能が付いています。
  中盤であるイベントをこなすと、全体マップ(踏破した場所のみ)が表示されるようになります。

  また、踏破率に応じて(25、50、75、95%)、スペシャルアイテムが入手できます。
  出来るだけ踏破した方が、より優位に冒険を進めることが出来る様になります。

  で、帰る時は、「お帰り盆栽」を使用していつでも脱出できます(寝落ちしそうな時とか)。
  都度出口まで戻る必要は無かったりします。

  それと驚いたのは、足音の演出。
  鉄骨階段をのぼる時とか、草を踏みしめる音がしてきます。芸が細かいですね…。
  
  ***

  筆者はかなりのオールドタイプなので、3D迷宮というと、「ウィザードリィ」とか、
  「マイト&マジック」とか思い出していました(いわゆる枠線だけの描画)。

  PCエンジン・メガドライブの時代になってようやく、壁に模様が描かれるようになりましたね。
  「ランス6」以前に最後にやったもの、を挙げるなら「マイト&マジック3」だったような…
  (ここは投稿レビューなので、レゲーネタは最小限にとどめておきます)

 ●戦闘画面

  迷宮探索中に敵と遭遇したり、「モンスターを捜す」コマンドで戦闘に突入します。
  (例外的に迷宮内の固定敵とか、拠点イベントで選択する場合もあり)

  ランス君率いる「グリーン隊」のレギュラーメンバーは最大16人ですが、
  その中から最大6人を戦闘に参加させることが出来ます。

  編成は前衛3人、後衛3人です。
  剣とか斧とか、直接攻撃系のスキルを持ったキャラは前衛に。
  弓とか魔法とか、「飛び道具系」の(攻撃)スキルを持ったキャラは、後衛に。

  迷宮もしくはイベント戦闘に入ると、「vs○」名の敵と戦います。
  (連続戦闘とかで、倒したところから新たに敵キャラが現れることもあります)
  戦闘はターン制で、1ターンに付き、各1回の行動が取れます。

  このとき、対象キャラにあわせて行動を左クリックすると行動終了です。
  (チップキャラがアニメして、ダメージ数とかが表示されます)
  回復とか状態解除(麻痺とか)は、味方キャラにあわせてセットします。

  行動内容(必殺技とか)によっては、1ないし2ターンの「ため」が必要になります。
  好感度ボーナスで「ため無し化」できる場合も有るので、積極的に活用しましょう。
  ただし、「ため中」に攻撃を受けると、一定確率で解除されますのでご注意を。

  攻撃範囲ですが、「敵単体」「縦一列(前衛と後衛)」「横一列(前衛または後衛)」「敵全体」の4種です。
  範囲が広いほど、大技扱いになって「ため」が必要になる場合が殆どです。

  パーティの行動順ですが、忍者(かなみ)>戦士系キャラ>魔法使い系キャラ>砲兵?(マリア)の順です。
  …全員の行動が終了したら、次のターンに移行します。
  これを、どちらかが全滅するまで続けます(撤退を除く)。
  (ボス戦の場合、制限ターン数がある戦闘もあります)

  戦闘参加数が5人以下の場合、「仲間を呼ぶ」事もできます。
  控えに戦闘参加できるキャラが残っている場合に限りますが。

  戦闘終了後、勝利した場合には経験値と冒険功績「+1」が入ります。
  「経験値取得率」というパラメータもあるのですが…面倒なので省略します。

  念のためですが、撤退の際には「戦術的撤退」スキルを持ったキャラが、前衛に居ないと発動しません。
  (ランス・ロッキー・コパンドンの3人のみ所持)
  戦闘の内容によっては、撤退できない場合もあるのでご注意を。
  (ストーリー上でそうなる場合もあり)

  たまにあるのですが、「不意打ち」というのもあり、この場合は最初の1ターンは何も出来なかったりします。

  ついでに命中判定ですが、対象キャラの「回避力」パラメータが影響します。
  ただし避けられるのは「物理攻撃」だけで、魔法は(ダメージはともかく)必ず命中します。
  (「かなみ」が終盤で、敵の魔法攻撃に倒される事が多かったので)

 ●冒険功績について

  3D迷宮を探索するうち、遭遇した敵を倒すと「+1」、
  迷宮内にある「冒険功績ポイント」を取ると、「+2〜8(まれに14)」されます。

  この冒険功績が貯まっていくと、5P毎にアイテムかGOLDが手に入ります。
  最大値は100です。それ以上貯めても何も起きませんので、さっさと拠点に帰りましょう。

  この値は、拠点に帰ると0にリセットされます。

  SPの問題も有って、簡単には100まで貯まったりしませんが…
  無理して全滅するよりかは、早めに脱出する方が賢明です。

  …筆者はこの罠に良くハマってしまいました。
  (プレイ時間に、無駄にした時間も入れたいのであれば、それもアリですが)

 ●SP(活動力、イメージは気力)

  このゲームには、「MP(マジックポイント)」が存在しません。
  魔法使い系のキャラは、「スキル」という形で、戦闘が終了するまで何度も魔法が使えます。
  (戦士系の必殺技の類も同じです)

  その代わりに、「SP」というパラメータが設定されています。
  これは言い換えれば「戦闘に何回参加できるか」という数値です。

  勝ち負けを問わず(撤退=逃げた場合も含む)、参加する毎に1ずつ減っていき、
  これが0になったキャラは、戦闘不能になって、パーティの控えに入ります。

  更に継続して戦闘に参加させたい場合は、「竜角惨(SP回復薬)」をキャンプ画面で使いましょう。
  …ちなみにこのアイテム、購入できませんので、ここぞと言う時にだけ使いましょう。
  (冒険功績50・95、もしくは宝箱でしか入手できない)

  ランス君を除いた強力なキャラは、これが低いことが多いです。
  対ボス戦のためにも、序盤の戦闘で使わないほうが良いようです。

  なお、SPに余裕がある場合、戦闘時に「本気モード」を発動させると、
  SPの残り具合に応じて、通常よりパワーアップした状態で戦えます。
  …ただし戦闘終了後、SPが0になってパーティから離脱しますが。

 ●FR(好感度、もしくは「腐れ縁」のパラメータ)

  各迷宮に挑むには、一定以上の好感度が必要になります。
  これはどういう事かというと、ランス君の「ワガママ」で引き受けた任務の場合、
  ランスに惚れているキャラなら、「一生ついていきます」の度合いを示し、
  ランスが嫌いなキャラなら、「ったく、しょうがないわね…」と言いつつも冒険に付き合う度合い、
  …を示す感じです。

  特に「ランスが嫌い」なキャラの場合は、好感度の上限値が低く、特定のイベントをこなさないと、
  上限値が上がらない仕組みになっています。

  好感度を上げるためには、拠点イベント(動物玉使用)、
  もしくは迷宮内で好感度イベント(マークを取る)を起こす、の二通りがあります。

  最大値は「30」です。これを達成したキャラは…(以下検閲削除)。

 ●才能限界(レベルアップ限界)

  ――大人になると、自分の天井が見えてしまうんだよ――

  ちょっと現実的では有りますが、この世界では「強くなれる限界」が存在します。
  全ての人が強くなれるわけではありません。

  スポーツ選手に例えてみれば分かり易いかもしれません。
  「頑張れば皆オリンピックに出られる」というのは綺麗事で、やはりその手の才能に恵まれた人で無いと、
  オリンピックには出られません。
  「頑張って何とか出来る」事には上限があります。

  具体的には、「50」までです。それ以上は、「無茶苦茶モード」に入らないと解除されません。
  ところが、ランス君だけは、最初から才能限界がありません。
  …つまり、戦えば戦うほど無限に強くなるのです。
  …で、才能限界に達してしまったキャラですが、「(毒入り)アイテム」とかで強化するしかなくなります。

  ちなみにこの世界での、一般人の才能限界は、10未満だそうです。
  余計なお世話ですが、この世界ではサボっているとあっという間にレベルが低下するようです。
  怠けグセのあるランス君は、冒険開始時にいつもレベルが低下していたりします。

 ●属性について

  プレイヤーキャラは、それぞれ弱点属性と言うものを持っています(敵モンスターにもあります)。
  例えばランス君は、「光」。
  つまり、光属性を持つ攻撃や魔法を受けると、追加ダメージがあったりします。
 
  他に、炎・氷・雷・闇などが有り、キャラによって相性が悪い敵がいくつか存在します。
  才能限界まで育っているキャラでも、敵の属性によっては一撃で戦闘から離脱するケースもあります。

  …いや、この罠には今でもハマって居たりします。
  (ちなみにいつもの「萌え属性」ではありません…「致命傷」という点では同じですが)

 ●ゲームオーバーの条件

  戦闘でパーティが全滅する(控えに戦闘可能なキャラがいる場合でも)、
  またはゲームオーバーとなるイベントを選択してしまった場合とか。

  筆者の記憶では、一箇所のみ、敗北してもゲームオーバーにならない戦闘が存在しますが。

 ●「アリスの館」(タイトル画面から行けます)

  おまけのスタッフコメントとか、世界観の説明とか。
  ゲームクリア後に見たほうが良いかもしれません。
  「経験値稼ぎ」に疲れた時とかに見ると良いでしょう。 

 ●システム総評

  …長々と書いてしまいましたが、それほど取っ付き難いシステムでもありませんでした。
  開発担当者によると、「(自分がイヤなので)イヂワルな仕掛けは極力排した」、との事です。

  プレイ時間も相当要しますが、地道な努力を重ねることで、必ず解けるようになっています。
  のんびりとイベントを楽しみながら、ドツボに嵌るのが正しいプレイスタイルかと思われます(ヲイ)。


■グラフィック

 ●背景CG

  拠点関係は、フレーム表示で小さめに描かれております。
  AVGの全画面表示に慣れた方は、違和感を覚えそうですが、メッセージウィンドウも有るので、
  思ったほど小さいとは感じませんでした。

  迷宮内でイベントが起こった場合には、現在見えている風景がそのまま背景になります。

 ●イベントCG

  20枚/1シート×11シートで、合計220枚です。
  差分があるCGは少なめです。後、最後の方には、強敵の「撃破証」になっています。
  …ちなみに、ノーマルエンド後に発生する「挑戦モード」をクリアする頃には、100%になっているかと思われます。

 ●人物立ちCG

  主要人物については、表情・ポーズ共にかなり用意されています。
  特筆すべきは、ボス級敵キャラの立ちCGとか、「目なし」の汎用キャラの立ちCGが有ることです。
  …100人位は居そうですね。

  イベント原画も含め、キャラ毎に担当原画家さんが決められており、都合3人の方が参加されています。
  …分担が上手いのでしょうね。あまり違和感は感じませんでした。
  それほどデッサンの狂った絵も有りませんでしたし。

 ●チップキャラ(主に戦闘時)

  チップキャラというと、2頭身のものを想像してしまいがちですが、
  今回はリアル等身で描かれています。…敵モンスターの一部では、2頭身とかありますが。

  行動内容によって、エフェクトとか、ポーズ変化があったりするので、見ていて飽きません。
  戦闘終了時に出る「決めポーズ」もなかなかツボ突きですが(特にウルザさん)。

  敵味方共に、フキダシでセリフを喋ってくれるので、こちらの演出も良いです。
  ランス君に至っては、参加しているメンバーによって色々と変るので、これも試してみるのがよろしいかと。

 ●グラフィック総評

  …まあ、言うまでも有りませんが、アリスソフト様はこの道16年あまり。
  きちんと作り込まれておりますので、安心して遊べます。

  むしろ大学生の頃の感覚のまんまで、徹夜続きになる自分の「ダメ人間」っぷりが一番問題かも…。
  

■サウンド

 このゲームはどちらかというと(ストーリーはエロでも、ゲームの内容が)硬派な部類に入ります。
 それ故、派手なムービーとかボーカル曲とかが入っていなかったり。

 それでも印象に残ったBGMとかはあるので、軽く?コメントとかしてみたいと思います。

 ●我が栄光/R6

  やはり、「ランス」と言えばこのテーマ曲。
  魔人を征するよりも、「美人を征するコト」がランス君の栄光なのでしょう(笑)。
  メロディーの基本はシリーズ通じて同じなのですが、今回はギター系のアレンジが最高です。
  …どんなシーンで流れてくるのかは、文脈で想像してみてください(ニヤリ)。

 ●ゼスとの戦闘

  今回の冒険の始まりは、ゼスの魔法使い達へのお仕置き(または仕返し)だったりします。
  そういう事も有って、前半のボスキャラはゼス王国に属する「何か」が多いです。
  重要戦闘シーンで流れてくるこのテーマソングは、何気にお気に入りだったり。

  後、店頭でのデモ用に作られたムービーでも使われていますね。
  サビのギターサウンドが、戦闘のスピード感とスリルを盛り上げてくれます。

  これを聴くと、筆者はアドレナリンが分泌されて、ハイモードになるようです。

 ●ゼス司令部

  ゼス王国の主要人物が登場するシーンに使われている曲です。
  …最初、「征伐のミト」のテーマ曲だと思ってました。

  個人的には、この曲が最も似合う方は、「雷帝」こと「カバッハーン」だと思っています。
  …「ミト」も捨てがたいですが。

 ●カミーラ軍

  「3」以来久々に登場の魔人軍団ですが、今回の首領は「魔人四天王」の一人、カミーラ様。
  前回登場の魔人達は、人間界の争いに荷担する形で戦うことになりましたが、今回は事情が少し違います。

  ゼス国と魔人世界の境界にある山脈には「マジノライン」と呼ばれる要塞があり、
  人間を快く思っていない魔物達が、ゼス側に(大量に)入ってこ来られない様にしてあります。

  魔人がいくら無敵の存在とはいえ、数が居なければ征服など覚束ないわけで。
  …そんな理由で、初めから明確な侵略(或いは殺戮)の意思をもっているところが違います。  
  (実は他にも理由があったりしますが、それはゲーム本編にてご確認を)

  …で、肝心のテーマ曲ですが、地味めであるものの、地上最強を誇る魔人の威厳を現したかのような、
  威圧感たっぷりの曲に仕上がっています。

  …何となくプレッシャーを感じてしまったのは、私だけでしょうか。

 ●サウンド総評

  最初のところで触れていますが、派手なキャラクター性を重視する曲よりかは、
  地味ながらも印象に残る楽曲が多いですね。

  シンセサイザーメインの曲も悪くは無いのですが、弦楽器(特にギター関連)を
  フィーチャーした曲が多いのもお気に入りの理由になってます。
  

■ストーリー

 「ランス」世界の特徴は、作品が世に出される度に、後付ながら?も広がっています。
 詳しくは「ランス・ザ・コンプリート」というムックが出ていますので、そちらを参照ください。

 ●この世界の勢力分布

  一つの大きな大陸がこの世界の全てです(海は無いみたいです)。

  西の1/3あまりを支配しているのは、魔人達。
  その魔人達を統べるはずの魔王ですが、代替わりの際に次期後継者が逃亡してしまったために、
  二派に分かれて内乱が勃発しています。

  残りの地域には人間達が住んでいます。
  中央部の砂漠を挟んで、北にはヘルマン帝国、南にはゼス王国、東にはリーザス王国、
  東南にはランスたちが普段生活する自由都市地帯が続きます。
  (この辺り、中世ヨーロッパの城塞都市国家をイメージすると良いかも)

  そして、東の果てにはJAPANとよばれる地域(内乱状態なので統一国家なし)が有ります。
  (鬼畜王では、いまだ本編に登場しない地域が既にあったりしますが、それは今後の続編待ち?)

 ●簡単にこの世界の歴史とか

  最初にメインプレイヤーとして創造されたドラゴン族は、恒久平和の世界を築いてしまったために、
  創造主に飽きられて滅亡しました(カミーラはこのドラゴン族の末裔と思われます)。

  ドラゴンに替わって人間が創られたのですが、入れ替わりに最強になった魔人達の奴隷となっていました。
  とはいえ、人間達はその知恵でもって、なんとか魔人達に対抗しようと、
  魔法で動く人形(闘将とか)を生み出したものの、魔人達を排除することは出来ず、
  結局その魔法文明は内側から崩壊し、遥か昔に滅んでいます(微妙に物は残っていたりしますが)。

  最終的には先代魔王であるガイが人間界への不干渉を決めたため、それなりの均衡は保たれては居ます。
  …が、魔王が寿命を迎えて後継者を決めたまでは良かったものの、
  当の本人が魔王になるのを拒否して逃亡してしまったため、今後の方針を巡って争いが続いていたり。

  魔王ガイの娘であるホーネットをリーダーとする穏健派(人間への不干渉)グループと、
  最古参の魔人であるケイブリスを中心とした過激派?(人間を再び奴隷化)グループ、
  とに分かれて戦っています。
  今回登場するカミーラ達はケイブリス派の魔人達です。

  魔人は魔王の血によって作られた存在であるが故、魔王には逆らえないが、魔人同士でなら…
  …という事です。
  魔王が(超)神によって与えられた魔人製作能力は24体までだったりしますが、
  「3」に登場した魔人3体のうち、2人がランスに倒され、一人が撃退されていたり。
  …どうして倒されなかったのかは…まあ、ご想像にお任せします(笑)。
  (「鬼畜王」には残る魔人全てが登場します、興味が湧いたのであればそちらもどうぞ)

  今回、カミーラ配下の魔人が、リーダーのカミーラを含め3体登場します。
  変身能力を備えた「まねした」の魔人、「ジーク」。
  氷を操る「エンジェルナイト」の魔人、「サイゼル」。
  …炎を操る妹の「ハウゼル」も居るのですが、生憎とホーネット派に属していますので、
  サイゼルとは敵対関係に有ったりします。

  しかも、今回の人間界への侵攻は、奇しくもホーネット派との「2正面作戦」になっている関係上、
  それほどの大兵力は率いていないことになっていたりします。

  …その割には、随分と魔物兵とか、魔物隊長とか、魔物将軍とか…何匹倒したのやら。

 ●ランス君の冒険遍歴?

  冒険者ギルドに所属するランス君が、サディスティックな性癖を持つ女王様(リア)を成敗(笑)。
  忍者かなみと出会う。

  カスタムの街をメチャクチャにした4人の魔女(マリアとか、志津香とか)を成敗(笑)。

  リーザスを占領したヘルマン軍(指揮官はパットン)を撃退(これを機にパットンは失脚、以後逃亡生活へ)。
  …ついでに、先々代の魔王ジルを復活させようとした魔人も成敗(笑)。
  セルさんと出会う。
  エロオヤヂな魔剣、カオスと出会う。…つか、誰が「心の友」だって?

  …コワイけど、ジルはイイ女でした(ランス君談)。

  かつて人間界で隆盛を誇った聖魔教団の浮遊都市遺跡(イラーピュ)を制覇。
  サーナキアちゃんと出会う。

  使徒玄武が作り出した異次元の罠からリズナちゃんを救出。
  コパンドンと出会う。

 ●そして「VI」では…

  アイスフレームのリーダー、ウルザちゃんに、ゼス四天王、それに数々の美女達が…

  「がははははははは〜、世界中の美女は俺様のもの〜(はあと)」 <少し違う


■シナリオランキング

 元々アドベンチャーゲームでは有りませんので、ヒロイン別の個別エンドは存在しません。
 強いて言うなら、「コンプリート」表示が出た時点でのエピソードがそれに当たるのでしょうか。

 海外のドラマとかではおなじみの手法ですが、主人公を軸にした「群像劇」と考えれば良いかもしれません。
 (話が一本道ではなく、所々で脇役達のドラマが挿入されると言った形)

 これにより、物語全体の深みが増しているようにも思われます。

 ***

 「鬼畜戦士」とゲーム中で呼ばれていますが、ランス君自体の人気は高いです。
 いわゆる黒ゲーの主人公みたいに、欲望の赴くまま行動しているから?
 …そういった面も確かにありますが、それだけではないと思っています。

 ちょっと例を挙げてみましょうか。
 宝くじで一億当たったらどうしますか?
 「全額寄付します」と最初から言える人は居ないでしょう。

 普通なら、「家を買う」とか、豪遊してみるとか。
 自分のために使いますよね。結果として寄付してしまう場合も有るでしょうが。

 ランス君は英雄の資質を備えた男です。
 が、その力を、「世のため人のため」、ではなく、「自分(と美女)のためにだけ」使っています。

 …ワガママですけど、親近感は持てますよね。

 他のメーカさんのゲームに有りましたが、「ヒーローなんて存在しない」って事ですね。
 「理想を夢見て溺れ死ぬ」よりかは、こういった生き方のほうが現実的で羨ましかったりします。

 …個人的には、こんなところがランス君の人気の秘密では無いか、と思って居たりします。

 ***

 余話ですが、ゲームクリア後、「挑戦モード」ということで、後日談っぽいものが出てきます。
 これをクリアする事で、「とぅるうえんど」が見られます。

 更にその先には…(現在更に挑戦中)。 


■キャラランキング

 …え〜と。今回はとにかく登場人物が多いので、中々順位も付けにくかったり。
 色々とお気に入りのキャラが居ますので、それぞれについて語ってみようかと。

 <女性キャラ編>

 ●リズナ・ランフビット

  「5D」から登場の彼女ですが、今回の「6」では、5Dの事件のきっかけを作った人物が登場します。
  …ストーリー的にも、一つの区切りがついてメデタシメデタシなところとか。

  彼女が玄武城にとらわれていた間、現実世界では32年の歳月が流れていました。
  …んで、いろいろと、かつてゼスで暮らしていた頃の、過去が明らかに…

  ポイントは和服(呉服っぽいデザイン)。それと薙刀。
  槍と違って、扱いが容易であるとされ、戦前の日本では「女性用の武器」とされていたりします。

  性格が素直すぎて、だまされ易いのもポイントが高いです。
  他社ネタですが、いつか、

  「騙されてる…絶対私、騙されてるよ…」 <某キャラの名ゼリフ

  …って、言って貰いたいですね…(勿論声はあの方で)。

  後、戦闘シーンでの、「えいっ」のポーズが最後の決め手になりました。オメデト〜♪

 ●見当かなみ

  そういえばこの子は、最初のランスからの「腐れ縁」なんですよね…。
  主人であるリアの命令で、イヤイヤながらもランスの冒険に付き合わされて幾星霜…。
  (さり気に大悪司にも出ていたりしますが、人気のバロメーター、ということで)

  単に忍者キャラが好きなだけかもしれませんが。

  そういえば忍者刀なんですが、いわゆる「脇差」と違い、刀身は厚く、刃渡りは短くなっています。
  これには理由があって、長い刀だと(天井裏とかに)忍び込んだ時とかに引っかかってしまったり、
  後、サバイバルナイフみたいな使い方もするようです。
  戦闘(斬る)目的のためだけに作られた刀とは用途が違うようです。

  …それにしても…ランス君、かなみをいぢめ過ぎです。
  できればもっとかなみが喜ぶような、優しくて(お互いが)楽しい「えちぃシチュ」を希望。

 ●ウルザ・プラナアイス

  今作が初登場となるヒロイン。
  初登場時は、体の不自由な薄幸のヒロイン風ですが、だんだんと明らかになる過去。

  そして、過去のしがらみを越えて、凛々しくて自立した「イイ女」に変化します。

  こういった色々な表情を見せてくれる所とか、
  ランス君とのかかわりを通じて成長していく姿が、ツボをついた結果だと思っています。

  この「6」は彼女の成長物語(あるいはメインヒロイン)とも言えそうです。
  ダテに「挑戦モード」で…(以下検閲削除)

  ああ、それと戦闘終了時に見せるあの、「ポーズ」も良かった…

 ●カオル・クインシー・神楽

  「和服」キャラは大好きなのですが、こちらは袴姿にブーツの大正ロマン(あれ?)。

  グリーン隊の副隊長として、中盤まで大活躍していたのですが…
  好感度ボーナスで「居合い斬り」ため無しにしたところで、離脱してしまいました(詳細はゲーム本編参照)。

  …で、終盤戻って来たは良いものの、才能限界に引っかかってあえなく補欠に…。

  悔しかったので、何度も某迷宮に潜って、レベルアップを図っておりました。
  (挑戦モードまで待てなかった人)

  襷(たすき)がメイン武器なのですが、やはり和服姿には「刀」が似合います。

  上手く言えませんが、武道を嗜む女性いうのは、何がしかの凛々しさみたいなものを持っているわけでして。
  そんな部分に惚れたんだと?思います。

 ●魔想志津香

  ツンデレ最高。…と言いたい所ですが、流石にこう付き合いが長くなると、もうダメですな。
  …かなみと同じく、一生、「ツン」のままで、「デレ」は有り得ないでしょう。

  勿論、誰からも好かれるなんてのは有り得ない訳で、こういったキャラの存在がむしろ、
  お話のリアルさを上げるのに一役買っているような気がします。

  嫌われれば嫌われたなりに、今度こそ、「好き」と言わせてみたいキャラですね。 <無理

  余談ですが、彼女の大きな目的(内容はゲーム本編で)が果たされます。
  次回以降、「あのひと」がどう関わっていくのか…楽しみだったりします。

 ●セヤダタラ

  「ランス」シリーズには初登場の彼女。
  …ですが、「大悪司」でのカルト人気もあって、タマネギのスペシャルイベントで登場。
  しかも、大悪司の時より、萌え顔になっておりました…。

  通常戦闘ではあまり役に立たない?彼女ですが、ことボス戦に至っては、
  「身を挺しての」自爆技がかなり役に立ちました。

  色々と多彩なスキルを持つ彼女ですが、特筆すべきはその攻撃力。
  Lv50(才能限界で仲間に)でありながら、Lv70のパットンより攻撃力が上でした。
  …ただし、それ以外のパラメーターは…

  大悪司でも、ここぞ、という時にしか使えない(ある意味持て余してしまう)キャラですが、
  ゲームが変わってもその路線は変更無し。

  「…かじって、いいですか?」 <バカ  

 ●山田千鶴子

  「鬼畜王」では、そのメガネと服装のセンスに引いてしまった筆者ですが、
  今回は顔はかわいく(メガネが無ければ)、服装はより派手になってご登場。

  …それにしても、アリスソフト様のネーミングセンスには驚かされてばかりですね。

  苗字の方で呼ぶと怒ります。
  でも、アダ名で呼ぶと、もっと怒ります(ウケましたけど)。

  今回、ランス君の毒牙にかからなかった事が、更なるネタ提供になっていたりします。
  絶望的なほど「ペチャ○○」である事も、ターゲットから外された理由の一つかもしれません。

  個人的には、からかわれてムキになるところが気に入っていたりします。

 ●アニス・沢渡

  山田千鶴子について語ったならば、このキャラについても語らずば居られまい。
  魔力については、伝説級の「Lv3」(才能限界は1000以上?)であるのに、
  致命的におっちょこちょい。

  周りの迷惑顧みず、いきなり「黒色破壊光線」をぶっ放したり、
  冗談を真に受けて、師匠である山田千鶴子に多大な迷惑をかけていたり。

  リアルでこんな人居たら、非常に迷惑極まりないですが、ゲームの中でなら無問題。

  …要は、「お笑い担当キャラ」も大好きなだけなんですが。

 ●魔人サイゼル

  …って、敵キャラじゃん。
  鬼畜王でのグラフィックから一変、すっかり「萌え顔」になった貴方に氷漬け(コラ)。

  鬼畜王をプレイした方はご存知でしょうが、彼女にはとあるヒミツが…。

  そのせいでしょうか。「アレ」が無かったのは…。
  …ちっ。ランス君、もうちょっとガマンしてくれれば、もっと良い思いが出来たのに…。

  補足ですが、彼女にはハウゼルという妹(彼女も魔人)がおり、
  先代魔王が健在な頃から、何かと優秀な妹と比べられることでコンプレックスを抱いていたり。
  それもあって、魔人達が2派に別れた際、いち早くホーネット側についた妹への敵愾心から、
  ケイブリス派に組する事となりました。

  それにしても…○○神○○○○○は、出てきてしまうのでしょうか… <わかる人向け

 ●ウスピラ・真冬

  ゼス四将軍の紅一点にして氷を司る「おねえさん」。

  髪形が変わって印象が大分変わりましたが、無口っぽいところは相変わらず。

  …出来る事ならば、戦う事以外に、自分の生きがいとか、目的とかを見出して欲しいものです。

  ついでに、エンディングでのアレ…
  遠まわしに断っているように見えてしまうんですが、彼女の本心はいかに? 

 ●シィル・プライン

  …ようやく登場、ランスシリーズの定番ヒロイン。
  絶対服従の魔法をかけられて、ランス君のありとあらゆる世話を焼く、尽し系?ヒロインです。

  実は魔法は既に切れているのですが、情が移ったのか、いつもランス君と一緒。
  ゲーム序盤で再会するのですが、まぁイベントの多いこと。

  マンガちっくな「もこもこ頭」が、人によっては好みが分かれるかもしれません。
  …でも、全シリーズ通じて冒険を共にしている以上、こちら側にも情が芽生えていて然り。

  そう力説する割には、あまり順位が高くないですが。

 ●マリア・カスタード

  発明とメカが大好きな「元」魔女。
  そもそもこの世界では飛び道具と言えば魔法と弓矢位しかないので、
  彼女が使用するバズーカ(チューリップ1号)は、この世界では「魔法」と見なされて居たりします。

  ランスに惚れてしまっているのですが、再会した当初は、何とか自立(腐れ縁を断つ)しようとしていましたが、
  あえなく轟沈。

  彼女のミッションをクリアして、武器レベルと好感度上限をアップさせましょう。
  「将を射んとすれば、まず馬から射よ」の例え通り、
  志津香を仲間に引きずり込むにあたり、まずはマリアをげっちゅ。

  この二人をコンプリートするためには、志津香のイベントも全てこなしていないと達成できなかったり。
  そんな二人は親友ですが、今後の物語で、どうランス君と関わっていくのか、気になります。

  しかしあのチューリップ1号…筆者には某2号機の「核弾頭バズーカ」に見えて仕方が無いのですが… <これもわかる人向け

 ●マジック・ザ・ガンジー

  ガンジー親子については、鬼畜王からがらりとデザインが変わっていたりします。

  …一新されて、「でこメガネちゃん」になりました。
  こちらの邪推ですが、このルックスになった事で、主役級の地位を手に入れたような気がします。

  鬼畜王では最後までランス君のことが嫌いでしたが、
  今回のお話では、最悪の出会いから始まって、とあるイベントをきっかけに、
  次第次第に惹かれていき、結婚を決意、果ては押しかけ女房?に至る過程が描かれていたり。

  ま、つまるところ、「ツンデレ」の王道パターンだったということで。

  マジックちゃんは魔法学校卒業を控えた学生さんなのですが、既に四天王の地位にあったりします。
  (学業優先のため、四天王としての仕事は殆どしていない)

  物語では終盤からパーティに参加する事になりますが、流石は四天王。
  かなり使い勝手の良いキャラでした。

  …惜しむらくは、やはりまだ学生の身であるからか、(いろんな意味で)未完成なところとか。

 ●ウィチタ・スケート

  ガンジー王の側近を努める、「スケさん」こと「格闘系美少女」。

  途中まで気が付きませんでしたが、マジックと同じく、学生さんだったんですね…。
  ということで、哀れ、卒業試験の最中にランス君と遭遇して…(以下検閲削除)。

  まあ、元ネタの設定と同じく、格闘技しか才能が無い方ですので、パーティには参加しませんが…。
  気に入った方は、挑戦モードでひたすら…(これも検閲削除)。

 ●復讐ちゃん

  「5D」から登場の「レア女の子モンスター」。
  何と今回は某キャラのスペシャルイベントで仲間になります。
  (5D、では捕獲した女の子モンスターをアイテム化して、仲間として使うことが出来ます)

  でっかい「マチ針」のみでひたすら急所狙いの攻撃、レアといっても所詮はモンスターなのか…
  一生懸命才能限界まで育てた割には、あまり活躍できませんでした。

  「…チクチョウ…」 <捨てゼリフ

 ●魔人カミーラ

  24人存在する魔人達の中でも、特に力の強い魔人4人を称して、「四天王」と呼ばれています。
  (ケイブリス、カミーラ、ケッセルリンク、シルキィ、の4名)

  今回ゼス侵攻軍の総司令官である彼女は、登場の仕方からしてインパクト大でした。

  静かにマジノライン停止を待ち構えるの図から始まって、
  ランス君とのファーストコンタクト時は、ヴェールに包まれた素顔…。

  この辺の演出で完全にやられてしまった模様。

  「はぁ…えがった…」(ランス君談)

  …それにしても、何故格下のはずのサイゼルの方が俺的人気が高いのか…(ぼそ
  
  とはいえ、挑戦モードでのアレを見る限りでは、彼女にもまた、今後の展開が…(ニヤリ)。

 ●コパンドン・ドット

  (こちらで言う)関西弁のチャキチャキ娘。見た目は若いが…(あわわ)。
  「5D」で初登場した時はそれほどのインパクトは無かった(言葉遣いもやや中途半端)のに、
  今回は徹底的に「ポルトガル」なまりです。

  …いや、明るい子は居るだけで和みますわ…

  ストーリーの途中で一旦リタイアするものの、挑戦モードで復帰。
  「運だけ」とはいえ、とあるアイテムさえ入手すれば、かなり使えるキャラに変身。

  ち…お金があまり入用で無い時に限って、大金を手にするなんて…。
  それにしても、パーティの中で、(女性陣)一番の腕っぷしを誇るとは…。
  「御神籤箱」って、そんなに重かったんだ…。

 ●サーナキア・ドレルシュカフ

  「IV」の浮遊都市編で、迷宮で石にされて以来200年、解除されてランス君に出会った頃から、
  彼女の不幸は始まっています。

  騎士仕官を目指してゼス国まで来たものの、女性である事と、魔法使いで無い事から、
  アイスフレームのシルバー隊の隊長になっていました。
  …ということで、アイスフレームにやって来たランス君と再会する事に。

  当然と言えば当然なのですが、剣技でランス君に勝てるわけもなし…。
  動物玉が余ったときには、かる〜く戦ってやってあげましょう。

  しかしっ!彼女の災難はこれだけではありませんでした。
  あまり詳しくは語れませんが、最終的には彼女も使えるキャラに成長していきます。

  …どうでもいいけど、その鎧は買い換えて欲しいのですが…。

 ●セル・カーチゴルフ

  魔剣カオスを預かる(封印もしくは浄化を目指しているらしい)ALICE教(通称AL教)のシスター。
  神に仕える身なので、処女のまま、何とかここまで貞操を守り通してきましたが…。

  カオスとランスの名コンビが、いかにして彼女を落とせるか…この辺がストーリーの見所でしょう。

  戦闘時にはもっぱら回復しか出来ませんが、行動順がシィルより早いようなので、
  投入タイミングによってはかなり戦闘が有利に進みます。

  ただし、防御力もHPも低いので、回復させる前にやられてしまう事も多いです。
  …そうならないように、大事に育ててあげましょう。

  あああ。やっぱり○、おろした方がカワイイですよね…。

 ●セスナ・ベンビール

  戦闘時以外は殆どうたた寝をしている彼女ですが、「おぉ…?」と目覚めた時には、
  かなりの活躍をしてくれます。

  いつも寝ているのは訳があるのですが、ストーリーの中核エピソードではありません。
  アイテムと好感度ボーナスで強化すれば、前衛キャラの中でもトップクラスです。

  …HPは低いままでしたが。
  中盤以降、新規イベントが発生しないので、いつのまにか補欠に追いやられてしまっていますが…
  役に立つからこそ、ガンガン育てていきたかったんですが…。

 ●プリマ・ホノノマン

  シィルが登場するまで、または参加できないときに、回復役として活躍してくれました。
  しかし、こちらの方もセスナ同様、補欠送りにされてしまいました…

  リズナ以外に、「手加減攻撃」(女の子モンスターの捕獲時に必要)が出来るキャラは、
  この方しか居なかったんですが…

  ストーリー的に若干のイベントはあるものの、それしかないってのは…。

 ●メガデス・モロミ

  セスナ・プリマと同じく、前半でしかイベントが無い不幸な?キャラです。
  弓矢を使うキャラなので、数少ない?物理攻撃系の後衛として、育てましょう。

  「いやっふー」 <ゲームやった人だけわかります

 ●カロリア・クリケット

  「ムシ使い」一族最後の生き残り。
  戦闘能力はそこそこなのですが、それ以外のところで役に立っていたり。
  (麻痺系の攻撃は、確かに役に立つのですが、成功しない場合も多々有りますので)

  …世の中が平和になったら、「普通の服」で出歩いて欲しいです…。

 ●カーマ・アトランジャー

  アイスフレームが引き取った戦災孤児たちの年長さん。
  小規模のイベントを経て、「がきんちょ」ながらもランス君の事が好きになります。

  …ある意味、憧れ?…ちょっと背伸びするイベントが良いです。

  肝心のランス君に幼女趣味が無いので、今回は「おあづけ」となりましたが、
  10年後…いや、5年後を楽しみにしたいと思います。

  …どうでもいい話なんですが、おまけのアレ…パラレルなお話ですが、気に入ってます。

 ●キムチ・ドライブ

  アイスフレームが管理する孤児院のおねえさん。…ですが、夜には…(以下検閲削除)。

  確かに、ランス君ならずとも、そういう行動に出るのは当然かと。

  非戦闘要員だからといって、ほったらかしにしておくと、ランス君のパワーアップが図れなかったり。

  飯も上手いし、床上手だし(笑)。
  最初と最後の、表情の変化にも注目です。

 ●ハンティ・カラー

  Lv3の能力者(主に魔法)ですが、今回はとあるキャラのスペシャルイベントで登場。
  昔の絵しか知らない人にとっては、リニューアルされた今回の立ちCGだけで、
  「うぉ…」となった事でしょう。

  悪戯っぽく「きしし」とする表情がさり気にツボ突き。
  っていうか、筆者は「マジメで無口な人」だと思っていたんですよ…。

  良い意味で、イメージを壊してくれた方でした…。

 ●マルチナ・カレー

  鬼畜王から、コアなキャラとか(滝汗)。
  政府要人でも、戦闘要員でもありませんが、カワイイので挙げときます。

  シェフでもパティシエでもいいから、次回以降も出演してくれると有り難いです。

 ●ウィリス(レベル神)

  この人が居なければ、レベルアップなど覚束ない訳でして。
  …しっかし、今回この人の立ちCG?の差分は一体いくつ用意したのか…

  今回はとにかくサービス満点だったので、ランキングに入れさせていただいてます。
  (イベントCGまであるとは…)  

 ●エリザベス・レイコック

  アイスフレームより長い歴史を持つ、反政府組織「ペンタゴン」。
  リーダー(提督)の右腕とも言われる、参謀長さんですが、不幸な結末が待っています。

  ある意味、自分の理想に忠実だったとも言えますし、純粋すぎたのでは、と思って居たりします。
  …これが、若さか…。

  個人的な感覚ですが、世間で揉まれた大人からすれば、
  理想(希望とか)を持つ事は結構なのですが、その通りにならないからといって、ヤケ(意固地)になったり、
  責任転嫁で自己正当化するのはどうかと。

  むしろその理想と現実のギャップを埋めるために、何をしていけば良いのか、考えるべきだったと思います。
  簡単に成し得ない事だからこそ、理想であるといえます。
  段階を踏んで、ひとつづつ、ステップアップしていかないと…

  とはいえ、初期のアイスフレームのように、慈善活動っぽいものばかりでは、
  いつまで経ってもできっこないわけで…。

  もう少し彼女が柔軟な発想を持っていれば、また違った結末があったかも…。  

 ●キューティ・バンド

  直接戦闘には出てきませんが、イベントでは度々出会うことになります。

  色々と愉しませていただいた?のですが、途中で脱落してしまいました…(合掌)。
  ルックスが個人的には好みの部類(ツイテ系)だったので、ちょっと残念でしたが…。

 ●フェリス

  ランス君に散々こき使われてきた悪魔ですが、「5D」での事件?の後、大変な事になっていたようで…。
  今回は仲間としての活躍はむろん、ニヤリなイベントも一切無く、
  とあるイベントで出てくるだけ…いろんな意味で不憫な方です。

  「悪魔の人生まで狂わすとわ…」

  …いや、まあ、本当に、呆れるしかないですな…。

 ●使徒ユキ

  魔人サイゼルの血を分け与えられて使徒となった、ちみっこです。
  …あれ?ちみっこ好きの筆者が最下位にしたのには、若干理由があるんですが…。

  確かに、キャラ的には電波系のセリフが似合います。似合いますが…。
  それ以上に、本編中でのアレとか、挑戦モードや、無茶苦茶モードでのアレが…。

  …ええい!!ムカつくわっ!!! <なら書くなよ

 ***

 …こんだけやっといてなんですが、実際のところ、登場人物はこれだけではなかったり。
 ネタバレが過ぎるとも思いましたので、ぼちぼち、次に移りたいと思います。


 <男性キャラ編>

 ●ロッキー・バンク

  最初から最後まで、かなりの時間を共にするキャラですね…。
  こと美少女ゲームの範疇では、男キャラの出番自体があまり無いのですが、
  アリス作品(特に大作、と呼ばれるもの)は男キャラがかなり立っています。

  …しっかり、イベントCG?も有りますし。

  こういった無駄なテンションとか、ネタっぽいギャグとかが、人気の秘密かもしれません。

  実際、プレイヤーキャラとしても、絶妙なタイミングで才能限界がアップしたり、
  きちんとイベントをこなしていれば、隠れキャラまで呼び出してくれますし…。

  色々と芸達者な面もあって、初登場ながらも好感度が高いです。
  …確かに、どこかに捨ててきたくなる気持ちも分からないではないですが。
  (他の補欠メンバーと入れ替えたがっている人)

  「ひぃっ!ポマードポマードポマード!!」

 ●魔人ジーク

  …すいません。また敵キャラですいません。
  魔人でありながら、非常にマジメで紳士的な、いわゆるジョンブルなお方です。

  …そこを突かれて、ランス君に退治されてしまうのですが…、最後はネタでした。
  いいのかよ、魔人の最後があんなんで…面白かったから、良しとします。

  手袋を投げつける辺りが非常に紳士然としていましたが、…あああ(ネタバレ)。

  外見的な特徴としては、人型っぽくない所とか。
  イメージラフで「(ウルトラ)セブンの怪人っぽく」とありましたので、ああ、なるほど、と。
  (補足すると、着ぐるみ前提の怪獣・怪人・宇宙人ではなく、
  中に人が入って操作できないデザイン、ということ)

  鬼畜王では、普通の頭身だったんですが、今回は2mを超す、長身の魔人に。
  この辺のインパクトもあったかと思います。

 ●パットン・ミスナルジ

  「3」でリーザス侵攻軍を率いてきたパットンですが、ランス君をはじめとする解放軍の活躍により、
  ヘルマン軍は撤退、その責任を問われる形で次期皇帝の座から失脚。

  最初の奴隷観察場で一時的に仲間になりますが、後日改めて仲間になったりします。
  なぜか、「3」での因縁の事は当初気が付いていなかったり。

  ランス君は最後まで思い出しませんでしたが、パットンは物語の進行に従って、思い当たっていたりします。
  確かに、亡国の王子としての生活が、彼を一回り成長させたと見えます。

  次回作以降、彼が国を取り戻すプロセスは描かれるのでしょうか…
  それを匂わせるようなイベントもありますので、期待しています。

 ●ラグナロックアーク・スーパー・ガンジー

  鬼畜王での、風来坊みたいなデザインから一新、より国王っぽいデザインとオヤジルックスで登場。
  ま、そうでなければ、○○○とかが惚れたりする事はなかったのに…(涙)。

  国王という立場上、本来なら玉座にふんぞり返っているだけのラスボス、
  かと思いきや、山田千鶴子に任せっきりで、不正を働く悪人の「征伐」に明け暮れていたり。

  彼自身、ゼスの官僚体質とかを苦々しく思っており、国内の社会改革を成し遂げようとしています。
  そういうこともあって、アイスフレームに援助をしていたりとか。

  一時的にですが、プレイヤーキャラとして参加することもあり、
  その強力な魔法と鉄拳はかなり役に立ちました。

  んで、挑戦モードではいつの間にやらランス君とマブダチになっていたり。
  ランス君の素行については、「男の甲斐性」と理解を示しているようで…。

  いいのか?国王ともあろう者がそんなんで?(微妙にカン違いな気がしますが)…。

 ●カバッハーン・ザ・ライトニング

  かなりの高齢のはずなのですが、未だにカクシャクとする「じじい」。
  鬼畜王では何かカプセルを持っていたのですが、アレは○○○○、だったのですね…。

  戦闘で1回、イベントで数回出会うだけなのですが、その存在感は抜群。
  四将軍筆頭、「雷帝」の二つ名はダテではありませんでした…。

  でき得ることならば、戦闘パーティに参加して欲しかったんですけどね…。

 ●魔剣カオス

  魔人を傷つける事のできる「伝説の魔剣」…にふさわしく、その言動・行動共に邪心だらけ。
  とはいえ、魔人を倒す事が彼の存在意義なので、その折にはマジになってくれますが…。

  とあるイベントを通過すると、(一時的にですが)ツヤツヤに光り輝きます。
  …何だかな(笑)。

  この持ち主(ランス)にして、この魔剣あり。すっげー名コンビですな。

  魔人を倒せる伝説の剣はもう一振り、「日光」というのが有るのですが、こちらは女性。
  2本とも、かつては人間の英雄の一人で、紆余曲折を経て現在の形に。

  かなりの重量を誇るらしく、普通の剣士では持ち上げる事も出来ないみたいです。
  それを片手で軽々と扱うランス君は、やっぱりスゴイ戦士なんでしょうね…。

 ●リック・アディスン

  リーザス王国の「赤い死神」、赤軍の将軍も戦闘パーティに参加。
  兜を脱ぐと、気弱で童顔な素顔が拝めます。

  行動回数は少ないのですが、ためなしで全体攻撃が使えたりする辺り、最強クラスの武人ですね。
  所持スキルの関係上、HPが削られ易いのも玉に瑕ですが…。

  前衛をパットン・ガンジー・リックで揃えると、まあ巨漢が揃う事揃う事…
  そのパワーゆえか、あまり連続で参加できないので、投入どころが難しいのですが。

  鎧がガ○ダムみたいでかっこいいです…。

 ●アレックス・ヴァルス

  マジックの家庭教師兼、「元」恋人。しかし、根がお坊ちゃまで、一線を越えられずに、
  ランス君に寝取られた格好になっております(バード君?)。

  話の流れから、僅かながらも前向き(積極的)になってきましたが、あえなく玉砕。
  しかしその甘いマスクと相まって、女性人気は高いのですが…。何処に落ち着くのやら…。

  ランス君の弱点属性でもある、「光属性」を持つ魔法使いですから、てっきり天敵になるかと思いきや、
  まだまだでしたね…。

 ●タマネギ

  「大悪司」で悪司組の調教師として活躍した彼が、ランスにもゲスト出演。
  聞けば人間の調教に飽きて、モンスターの調教を始めたいとか…。

  戦闘能力は高くありませんが、重要な役割?を持っていますので、大事にしてあげましょう。
  とはいえ、Sランク武器を手に入れてからは、いきなり戦闘能力も高まります。

  スペシャルイベントでは、こちらも大悪司からのゲストキャラが…。

  まあ、確かに将来○○る予兆として、少しデコが出始めていますが…。
  ルックス的にイヤだ、という方は、補欠にも出来ますので、そちらで。

 ●バーナード・セラミテ

  …最下位ですが、理由はいくつか。
  好感度上限が○○までしかなかったり、才能限界上昇に○○○○が3個も必要だったり。
  大したイベントもなく、いつの間にか補欠に、そしてすっかり忘れ去られていたり…。

  「アリスの館7」では、その辺りがネタにされていましたが…不憫なキャラでした。

 ***

 ※約一名、プレイヤーキャラとして参加する男キャラが残って居ますが、
  語るのはヤヴァイので、ランク外とします。

 …しっかしまあ…自分でやっといて何ですが、多すぎ…。


■プレイ日記っぽいもの(ネタバレと18禁表現はさりげなくしてあります、ご注意を)

 ――アベルトとかいうヤサ男に案内されてやってきたのは、アイスフレームのアジトだった。

 んで、その足でリーダーのところに挨拶に行ったら、すんげえ美少女が居た。
 俄然やる気が出てくる俺様。

 さっそくホワイト隊、とか言うのを任されたのだが、男ばっかりでツマラン。
 …しかも、隊長である俺様に盾突いたから、返り討ちにしてやった。

 隊員が居なくなってしまったので、募集をかけてみた。

 「チェンジだ、チェンジッ!!」

 …確かに、こんな萌えないネーチャンたちと行動を共にするなんて、張り合いが無いわな…。
 ということで、グリーン隊が結成された。

 いくつか任務をこなしているうち、シィルがどうなったのか気になって、捜してもらった。
 …よしよし。流石は俺様専用の奴隷…今回もこき使ってやるから、感謝しろよ…。

 ――しっかしまあ、こんな慈善事業みたいなもんを続けていたって、世の中が変わるのか?
 
 思いついた時に即、行動に移すのが俺様のいいところだ。
 念願のウルザちゃんもゲットしたし、これからアイスフレームは俺様が仕切らせてもらうぜ。

 ペンタゴンとか言う組織と、事ある毎に衝突するようになってきた。
 …つか、あいつら、ただのテロリストじゃんか…。

 あいつらの幹部(といっても、俺様の敵ではないが)を何人かぶっ飛ばしたせいで、
 奴らの勢力も衰えてきた。良く分からんが、手を組みたいとか、ぬかして来やがった。

 …ん…おぉ…あへ…あへへ…

 …まあいいか。俺様に任せておけば、万事上手く運ぶって…がはははははははは〜。

 ――奴らの計画は、こうだ。
 まず、マジノラインを維持している動力源、マナバッテリーを破壊。
 そしてその混乱に乗じてゼス王都を制圧、…って事らしい。

 …で、俺達の破壊目標は…おお…マジックちゃんのいる、「弾倉の塔」か…。
 つか、あのデコ眼鏡ちゃん、勉強の邪魔をされたのが、余程頭にきたと見える。

 ここでちょっと矛先を変えて、サーナキアちゃんのシルバー隊の捜索も兼ねて、
 パパイアの守る「跳躍の塔」に行く事になった。

 ――それにしても、何だ、この悪趣味は?
 それに、四将軍のうち二人までもが、俺様の前に立ちふさがるとは…。
 …こないだ、一人でもえらい苦労させられたってのに…

 改めて、マジックちゃんのいる弾倉の塔にやってきた。
 …あ…まだ怒ってた…。
 仕方ない、シィル。ちょっと休憩だ。

 「ちょっと!!いつまで待たせるつもり!!
  …あ…(しばし硬直)…」

 まあ、何だか知らんが、撃退できたので、良しとしよう。

 さて、4個有るマナバッテリーのうち、3個まで破壊されたゼスは、確かに混乱の極みに達していた。
 …が、ペンタゴンの作戦ミスもあって、ただの暴動と化していた。

 …ふん。俺様抜きで、勝手な行動してたから、こうなったまでだ。
 
 様子見を決め込んでいた俺様達だったが、マジノラインが停止してしまい、
 待ち構えていたかのごとく、魔物達がゼス国に侵入を開始した。

 うぉ…俺様のコレクションがぁーーーーっ!!

 ――アジトを焼き払われた俺達は、とりあえずゼス王宮へと避難した。
 が、魔物軍団はすぐそばまで迫っており、国王ガンジーは脱出を決意。

 俺様の部下どもは、自発的に警護団に参加するとかで、いなくなりやがった。
 …ちっ。何で、俺様を当てにしないんだよ…。

 そんな中、リズナが殿を勤めているらしい、との情報をキャッチ。
 むきーーー、俺様の女だ、助けに行くぞ!!

 ――気が付いた俺様は、一人、美女の前に立っていた。
 …あれが、カミーラ…。
 …すっげえ、美人…(やりてえ)…。

 度重なる魔物軍の追撃を振り切り、リーザスとの国境辺りまで難民を誘導してきたものの、
 今度はリーザス軍が…って、リアじゃねーか。

 ま、それはいいとして、魔人と戦うってんなら、アイツが必要か…
 ちょいと五月蝿いヤツだが、仕方が無い…セルさん、よろしく。

 カオスを手にした俺様は無敵だ―――と、思ったら、…。
 サイゼルとか言ったな…今度会ったら、痛めつけて、×××なお仕置きしてやらねば…。

 ちょっと戦況が落ち着いたので、俺様の女どもの希望を叶えてやる事にした。
 情報では、志津香の親の仇であるラガールが、日曜の塔にまだ居残っているとか…。

 …ぐふふ。俺様にかかれば、こんな任務はちょろいぜ。

 んで、いよいよマジノラインの復帰計画がまとまったらしいので、俺様も参加する事にした。
 …まずは、サイゼルちゃんか。
 
 …コノヤロウ。イライラしてんのは、こっちの方だッ!!

 ――そして魔人ジークが待ち受けるフルーツ遺跡へ。
 な、何だアイツ?…つか、あんなバケモンと正々堂々、勝負なんてゴメンだぜ。

 …がはは。しょうがねーな。やはりここは俺様が決めるか…。

 ――いよいよマジノラインに到着。カミーラ配下の使徒とか、色々倒しながら、ようやく最深部に到着。
 
 …むっ。ちゃーんすっ!!くらえーーーーーっ!!

 …ふぅ。シィル、流石に今回は疲れたな…。

 ***

 マジックとの約束もすっかり忘れて、ゼス国を離れる俺様とシィル。
 …何か約一名、勝手についてきているやつが居るみたいだが、まあいいか。

 ――しまったぁぁぁぁぁぁぁっ!!
 「ヤリ」残したことが沢山有る様な気がしたので、片がつくまで、もう少し居る事にした。

 ぐふふ。待ってろよ、ゼスの美少女達よ…。(続く?)
 

■元ネタ解説とか

 さて、今回は他のコーナーで既に色々と語っているので、考察は特に思いつかなかったり。
 ですが、それでは寂しいので、今回はパロディの元ネタとかに付いて、説明してみようかな、と。

 ●名前の元ネタ1

 「ペンタゴン」の主要メンバー:大英帝国艦艇から。
   キングジョージV:戦艦、ロドネー&フッド:重巡洋艦、確かマレー電撃作戦で沈められたような…
   ネルソンも軍艦ですね(種別は忘れましたが)。

 ●名前の元ネタ2

 「ドイツ有名人」:(主にWW2時期の将軍とか)
   ヒトラー(総統)、ゲーリング(空軍元帥)、ガーランド(空軍中将?)ゲッペルス(宣伝相)、
   ヒムラー(警察長官)、ロンメル(陸軍大将?)、あと魔人ですがケッセルリンク(空軍将官)とか。

   …技の名前まで、フォッケウルフとか、メッサーシュミット(戦闘機メーカとして有名)まで…
   「ティーガー」はそのまま、タイガー戦車ですね…(ドイツ語読み)。

 ●名前の元ネタ3

 「その他ドイツもの」:(AFVの方が有名)
   マーダー(テン):75mm対戦車自走砲。ちなみに1〜3まであります(搭載砲と車体の違い)。
   ナスホルン(サイ):88mm対戦車自走砲。初期名称ホルニッセ(スズメバチ)。
    総統閣下が虫の名前を嫌がってこの名前(動物)にしたとの逸話も。

 ●チューリップ2号

  固定式の砲台なのですが、4台の「うしトラック」によって前線に移動できる代物です。
  絵的には第一次大戦前の「先込め式(弾を前から入れる)砲」に見えるのですが、
  砲弾は後ろから装填するようです。

  …で、これの元ネタなんですが、第二次大戦時にドイツ軍が開発した「列車砲」、
  ドーラ(80cm砲)またはカール級戦車(54または60cm砲)のイメージが…

  要塞攻撃専用の巨大砲弾(ドラム缶くらい?)を使用し、1943年の東部戦線の南部戦区
  (黒海沿岸)にある、セヴァストポリ要塞攻略に活躍しました。

  一応命中精度については、チューリップの方が格段に凄いです。
  ていうか、当たった(着弾)地点は、でっかいクレーターが出来るはずなんですが…。

 ●魔物兵

  緑:「灼熱化した斧」ではありませんが、イメージはまんま「量産型」のアレ。

  赤:「緑のヤツより『3倍』強い」。羽飾り付です…。

  青:なぜか?鞭がメイン武器。「○○とは違うのだよ、○○とは。」…と言ってみたり。

 アリスソフト様の得意なパターンですが、こういったパロディネタはかなり楽しいです。
 …最近の方は気が付かれていないようですが。

 こういったネタが分かってしまう時点で、相当なオヤヂだとバレてしまうのですが。


「戦国ランス」に関してアレコレ

●はじめに

 ただでさえ長文のレビューになっているこれに追記するのもアレですが…
 そもそも本作をコンプする事は管理人の状況からして不可能に近いので、
 ちびちび遊んでみた上での感想とかをここに書き残しておこうかと。

 で、作品タイトルが「VII」から変わった事により、RPG程の拘束時間はありませんが、
 サブヒロインのルート(セーブ時に○○ルート、と表示されます)を2周目からプレイ出来ますので、
 のめり込んだら、結局は同じ結果になるかもしれないのですが。

 というわけで2006年12月の超大作?SLGについて、
 遊んだ限りでのコメントをつらつら書いていけたらなぁ、と思います。 
 (現時点では正史・謙信・五十六・蘭ルートの攻略完了)

 一応ですが発売後の要望により、メーカーサイトからバージョンアップのファイルが配布されており、
 これを適用することで、ボーナスキャラが追加されたり、「全国版」やら「猿殺しルート」が
 選択出来るようになりますので、プレイ前に適用しておく事をお薦めしておきます。
 (最新バージョンは1.04です)

●システムとか

 アリスソフトの地域制圧SLGとしては、(鬼畜王も含めると)4作目になる本作ですが…
 前作の「大番長」と比べると、システムとか操作系が簡略化されてますね。
 勿論悪い意味ではなくて「間口を広げて遊び易く、ハマリ易く」改良された、と見るべきかも。

 RPGと違って、「時間をかければ必ず解ける」という作りになっていないので、
 イベントとかキャラクタークリア(以下キャラクリ)にうつつを抜かしていると、罠にハマる作りになってます。

 そうなると、プレイ上は最優先事項をこなしつつ、余裕があればイベントやアイテムを回収、
 というスタイルになるのですが、この辺のバランスは絶妙と言うか…
 (実際、BADEND経験があるので、ドキドキしながら数ターン、クリア時には快哉を叫んでいたり)
 時間制限(ターン数制限)のあるイベント(戦闘)も多数ありますので、
 ストーリー上での強制イベントに注意しつつ、こまめにセーブしながらプレイした方が無難みたいです…。

◆基本とか

 今回、RPGからSLGに変わった事も有って、ターン制でゲームは進んでいきます。
 自軍(織田軍)フェイズで合戦とか領国経営をしつつ、天下を統一するのがゲームの最終目的になります。

 ゲーム開始時には1ターンで2回(ボーナスで3回に増やせます)の軍事行動が取れますので、
 これを有効且つ的確な形で使っていくのが基本スタイルとなります。

◆行動回数を消費するもの

 *合戦:
  行動可能な武将を編成し、宣戦布告している隣接国に攻め込みます。
  前衛は武士及び足軽、後衛は弓兵・軍師・巫女とかをクリック&ドラッグで配置します。

  この時、兵力の補充や増員、アイテムの使用も出来ますが、
  間違ってキャンセルすると、引き返した事になって行動が終了してしまうのでご注意を。

  で、合戦に勝利すると、攻め込んだ地域を一つ奪う事が出来、
  全て奪うとその国(勢力)は壊滅した事になり、次ターンから収入が入ってきます。

  他、赤いマークで表示されたイベントは合戦行動で、
  自領内にある迷宮とか、「×××狩り」といった単独編成による合戦もあります。
  一応ですが、ターン内でボタン狩りと外征は(部隊壊滅や戦傷後退を除き)並行できますので、
  ボス戦に備えて、余裕が有ったときには単独戦もこなしておくべきかと。

 *建設:
  ランス君をはじめ、織田軍の武将には「コスト」というパラメーターが存在します。
  兵種とその軍勢数により増加するのですが、国力以上の武将を囲うことには無理があります。
  (国力を超えた場合、収入が半減する)

  これを補うため、「建設」行動によって国力をアップさせることが出来るのですが、
  参加させる武将によっては途中で終ってしまう(失敗)する事も有りますので注意が必要です。
  国力が上がれば収入も上がりますので、尾張や周辺の征服国の国力は「5」以上にしておきたいところです。

  他、特定地域で養成学校を建設する事も出来ますので、
  国力とかに余裕があれば建設しても宜しいかと。

 *探索:
  緑色で示されたイベントは、探索行動の目印です。
  アイテムを直接探すものと、迷宮を探すものとに大別されます。
  他、交戦中の敵国に対して、破壊工作を行って有力武将を暗殺したり、
  政治的混乱を引き起こして行動不能(反撃戦闘を回避)にしたりする事が出来ます。

  建設コマンドと同じく、参加武将を5人まで選んで実行するのですが、
  参加武将の「探索パラメータ」の合計値が必要値より低かった場合、失敗となります。
  中には必要数値が異常に高い場合も有りますので、必要に応じて
  探索を複数回実施する事もあるかと思われます。

  断っておきますが、出てきた迷宮を都度探したり闇雲にアイテムを求めるよりかは、
  織田軍団の実情に合わせて、必要限度に留めておく方が無難かもしれません。

 *交渉:
  黄色で示されたイベントは、交渉行動の目印です。
  宣戦布告と降伏勧告がメインになりますが、使う機会はそれほど無かったり(ぇ。
  以下で書きますが、「交渉パラメータ」を使う事って、捕虜にした武将を
  織田軍に勧誘する場合に使用する事が圧倒的に多いですし…。

  ゲームの序盤とかで、選択肢によって敵対状態になる場合も有りますし、
  戦況の変化によって、勝手に向こうから宣戦布告してくる場合もありますので…。
  後、よほどの(戦略的)メリットが無い限り、降伏勧告はせずに攻め滅ぼした方が、
  以後の収入源ともなりますので、あんまり使わないとは思いますが。

 *各種地域イベント:
  無印、もしくは「???」で示されたイベントがこれに当たります。
  傘下の武将に会いに行って好感度を上げたり、時として戦闘系のイベントが発生する事も有ります。
  好感度のゲージが「7」で一杯になっていたら、出来るだけ会いに行ってあげましょう。

◆行動回数を消費しないもの

 *アイテムの使用・装備:
  ゲーム中に登場するアイテムの総数は100種類近くありますが、
  消費系のアイテム(使うとなくなる)と、装備系のアイテムに大別されるのではないかと。

  装備系のアイテムも、部隊や個人に効果があるものとか、織田軍全体に効果があるものとか、
  かなり多岐にわたるものがあったりします。
  装備出来る条件として「○○隊専用」みたいなものも多数ありますので、入手したら、
  誰に装備させるべきか考えた方がいいかもしれません(稀に外せなくなりますので)。

 *兵力の補充及び増員:
  強力な敵と交戦中の場合には、とかく損耗が激しくなるわけですが…。
  攻勢及び防衛戦闘担当の部隊には、優先的に補充と増員を回さねばなりませんから…。
  ものぐさなプレイヤー用に?「一発補充」のコマンドとかもあるのですが、
  とかく織田軍の財政事情はジリ貧になりがちなので、
  内政関連の武将の補充・増員は後回しにして、戦闘に参加する部隊を優先にする事が多いかと。

  ただ、状況次第ですが、防衛戦とかでヘロヘロの2線級部隊を迎撃に出して
  結果壊滅とか討死を続出させるよりかは、あえて迎撃を出さずに不戦敗にする事も、
  選択の一つとしてあるかと思います。

 *捕虜の解放・勧誘:
  攻め込んだ場合に限らず、防衛戦においても、戦闘で壊滅させた部隊の将を捕獲する事が有ります
  (敵勢力が壊滅した場合に自動的に捕虜になるケースも有り)。

  で、捕虜になった武将は、ランス君の胸先三寸で織田軍に勧誘されたり、
  (野望成就の尖兵として、使えそうになかったら)とっとと解放する事が出来ます。

  勧誘する場合は、行動済みでない武将を交渉役として使うのですが、
  「交渉パラメータ」の値が高い武将を派遣して、出来る限り少ない人数で勧誘するべきかと。

  勧誘が成功した武将は次のターンから行動が可能になりますが、
  戦闘に参加させたい武将の場合には、解放直後の部隊数が「1」である関係上、
  部隊の補充を行ってから前線に送り込んであげましょう(ぇ。

  内政担当(建設・交渉・探索)の武将としてならば、部隊数は成功値に関係ないので、
  むしろガンガン使っていくべきではないかと。

  余談ですが、捕虜の解放は都度行わずに、5人以上まとめて解放すると、
  いい事があるかもしれません(謎。

 *他国フェイズでの防衛戦闘:
  交戦状態にある敵国から、奪われた地域の奪還とか、織田領内に攻め込んでくる場合があります。
  この時、行動済みで無い武将を配置して、敵部隊を迎撃する事が出来ます。
  (部隊を出さなかった場合は不戦敗となり、その地域は奪われます)

  勢力によっては、強制イベントとして大規模に攻め込まれるケースも多々ありますので、
  こういうときには仕様だと割り切って対処するのがベターかと思います。

  それから、後半に入ってからよくあるケースですが、複数の勢力から宣戦布告されているときとか、
  場合によっては複数回防衛戦を戦うケースもあるかと思います。
  この辺は、どちらの勢力との戦闘に有力武将を派遣するか、判断を求められるかと。

 *システムメニューとか:
  メイン画面でシステム情報をチェックしたり、セーブ&ロード、音楽モードやらCG・回想モードは、
  ここから入るようになっています。

  オートセーブは1箇所のみで順次上書きされていきますので、
  キリのいい所とか、やり直し時のリスク回避の意味も込めて、こまめにセーブ、
  必要がなくなったらガシガシ消していった方がいいかと思われます。
  (セーブポイントは最大999箇所ですが、次回プレイ時にはボーナスポイントが付く関係上、
  クリアしたらまず使わなくなる、と思いますので)

◆部隊編成について(あくまで当方のやり口ですのでご参考まで)

 攻勢用部隊、防衛戦用部隊(&攻勢予備軍)、内政用部隊、と使い道を分けた方が無難なようですね…
 他、武将の中には単独戦向きのキャラ(兵数は少ないがレベルは高い)と、
 合戦向きのキャラ(兵数はそこそこだがレベルが低かったり、上限そのものが低いキャラ)とがいます。
 従って、迷宮探索の折にはレベルの低いキャラを先発として出す方が無難かと思われます。

 織田軍団が充実するにしたがって、攻勢部隊は複数になっていくので、
 行動回数が増えた場合、一気に他国を攻め落とす戦法も取れるかと。

 後、編成上のパターンとして、必ず足軽部隊と軍師部隊は編成に組みこんでおくべきかなと。
 防衛戦では、陰陽師部隊とか僧兵部隊が(鍛えれば)役に立つ事があるかも…
 (陰陽師の「防御式神」とか、僧兵部隊の「ガード解除」技能とか)

 もうひとつ付け加えておくと、武田及び毛利と戦陣を開く際に、
 暗殺術とか突進攻撃を仕掛けてくる強敵(部隊数によっては一撃で軍勢が壊滅する)がいますので、
 討死して欲しくない有力武将(魔法使い部隊とか軍師部隊がよく狙われる)には、
 お守り(装備アイテム)を装備させてあげた方が宜しいかと。 <経験者

◆その他

 とまあ色々と書き連ねてみましたが、やってみると以外にとっつきやすいシステムですので、
 SLGに慣れた方ならば、精々アイテムを覚えるくらいで快適に遊べるのではないかと。

 最初の方にも書きましたが、局面によっては出来る限り早期に決着を付けないと、
 ゲームオーバーになる展開になる場合もあるので、この辺は要注意かと。

 個人的には、じっくり腰を据えて無人の野を行くがごとき圧勝パターンで行きたかったのですが…
 開発サイドの言を見る限り、そういうバランスでは調整していないようで…。

●サウンドとか

 シリーズを通して、ボイスレスである関係上、サウンド面は相変わらず特徴的なものが多いです。
 今回、異世界とはいえJAPANが舞台である関係上、少し和風のアレンジが多かったり。
 (琴の音を使ったものが結構あるみたいです)

 シリーズでおなじみの「わが栄光」はちょっと「5D」の雰囲気に戻った感じになってますね。
 個人的に気に入った曲としては、ボス戦のときに流れてくる、
 「Drivin’ to the dead」がプレ曲と共にお気に入りだったり。
 (バトル内容がサバイバル戦に近いのでその雰囲気にマッチしている気がします)

 ほか、初回起動時にしか出てきませんが、
 メインタイトル曲でもある「Sengoku Rance」なんかも気に入っていたり。
 合戦に明け暮れる悲愴さと勇壮さを上手く織り交ぜた楽曲ではないかなと。

●ストーリーとか

 ストーリー的なところを見ていくと、やはりこれは「ランスVII」だな、と思ったり。
 1周あたりの時間を(RPGよりは)短めに設定している関係上、
 興味のある方はサブキャラルートで存分に遊んでください、って感じの作りになってます。

 ファーストプレイは必ず「正史」ルートのエンドに到達するようなのですが、
 2周目からは各種ポーナス(前回プレイで入手したアイテムとか)を付加する事が出来たり、
 サブヒロイン(五十六・謙信・蘭)のルートに入れるようになっていたり。

 設定上あくまで「ランス世界のJAPAN」戦国時代ものなので、
 旧作を一つもプレイしていないと、ちょっと分かりづらい部分もあるかもしれません。
 新キャラの方が圧倒的に多いので、杞憂かもしれませんが。

 ***

 ゼス国における一連の事件が解決して後…
 ランスとシィルは、JAPANの地に来て、温泉とか団子なんぞを楽しんでいたり。
 ランスの(真の)目的は勿論それではなく、

 「JAPAN一の美人」と噂される織田の香姫と×××するためだったり。

 小休止も兼ねて立ち寄った団子屋で出会った少女とヤサ男。

 「なんだってぇーーーーーーー!!」 <大げさ

 …とまあ、ひょんな事から織田家の客将となったランスは、
 当主信長の意向もあって、織田家の影番として軍勢を率い、他国を攻め、滅ぼし…
 (出来れば合意の上で)いい女と(以下略)

 戦えランス!戦国の風雲児となって、JAPANに平和を取り戻すのだ!! <建前

●キャラコメントとか

 ◆香姫
  :鬼畜王では魔人信長の娘として、年頃の娘さんとなっておりましたが、
   本作では一転、ランス君も含め、新たな属性に目覚めたかのようなルックスになってご登場していたり。

   話の流れ上、正史ルートでは魔人と化した兄と訣別したり、
   その小さな体に抱えきれないほどの哀しみをたたえ、より強い女性となっていきましたね…。

   まあ、冗談はともかくとして、いろんな場面で癒されたり和まされたりしましたね…ええ子や…。

 ◆シィル
  :ランス君のお供として活躍する彼女も、本作に至って、遂にマイナーチェンジが…
   いつもの?もこもこスタイルから、着物スタイルに白ニーソ…何かいいかも。

   合戦においてはランス君の(専属)回復役、単独戦でも回復魔法は結構役に立っていたり。
   で、二人の関係は相も変わらずですが、…
   …正史ルートでのあれ、どうなるのか非常に気になるんですけれど。

 ◆乱丸
  :歴史上では信長の小姓として活躍した美少年(森蘭丸)ですが、
   ゲーム中ではちょっとすれた感じのお姉さん、なルックスで登場されていたり。

   メッセージウィンドウで隠れていて当初気が付きませんでしたが、
   この方の下半身のデザインって…いいのかなと思ったり。

   がさつそうに見えて、実は○○にほのかな想いを寄せていた辺り、
   何かかわいい所あるじゃんか、と思っている自分がいたり。
   …ま、詳しくは彼女のキャラクリを見ていただければと(ぇ。

 ◆宝籤風華
  :初期に織田軍に参加する巫女さんですが、個人的にこういったおっとり系のお姉さんは好みだったり。
   ゲームを彩る一要素として、巫女機関なる組織もありますが、
   気になる方は邪馬台を攻めてみたりとか、彼女のイベントを進めていただければと。

 ◆リズナ
  :今回は大陸から離れた地域でのお話という事もあって、
   ランス君の「満足度ボーナス」を使わないと部隊に参加してくれなかったり。
   相変わらず素直で騙されやすい性格だったりするので、よくも悪しくもニヤニヤしていたり。

   で、後半戦で魔軍と対決するにあたり、非常に便利なスキルを身につけられますので、
   是非とも仲間にしてガンガン強化して欲しいなぁ、とか思ったり。

 ◆ウルザ
  :前作「VI」の主役っぽいヒロインのウルザも、(呼べば)仲間になってくれたり。
   ゼスの新体制発足に伴い四天王となって、忙しい日々を送っているせいか、
   ランス君との好感度が「普通」になっていたのにはちょっとショックを覚えていたり。

   …彼女だけは何故か普通(笑)のイベントCGがあるので、頑張ってみてはと思ったり。
   戦闘面ではかなり役に立ちますので、強化ボーナスで「精密射撃」をまず身に付けさせましょう。

 ◆マジック
  :更に前作「VI」でランス君に惚れてしまった王女様も、満足度ボーナスで参戦してみたり。
   ゼス側のボーナスキャラとしては最後であるせいか、魔法使いとしての能力はかなり高いですね。
   ボーナスで白色破壊光線を覚えさせて、ガンガン使いたいキャラですね…。

 ◆鈴女
  :JAPAN世界に止まらず、ランス世界において最高の能力を誇る「くのいち」さんですね。
   ゲーム序盤で仲間になって以降、合戦以外での活躍が目立ったキャラな気がしていたり。

   …何となくですが、次回作にも登場しそうな気がするのですが…

 ◆山本 五十六
  :「鬼畜王」以来、本編での登場は初となる人気キャラですが、
   ストーリー的にはそれほど優遇されていなかったり。

   実際の所、弓兵キャラって、軍師・巫女と違って純粋に戦闘面の能力だけですので、 
   ボーナスを使って基礎能力なり付与効果なりを強化して「使える」キャラに育てないとダメかも…。
   でもって「if」ルートではシナリオ上では重要キャラ、ゲーム的には…でした(汗。

 ◆見当かなみ
  :リーザスからの援軍として、割と初期から参戦する事になるであろうキャラですね。
   鈴女が単独戦向きのキャラならば、こちらは合戦向きのキャラ、という住み分けになるかと。

   で、割と今更の事実ですが、かなみの故郷って、JAPANだったのねと。
   (管理人は元からリーザス生まれだと思っていた)

 ◆マリア
  :リーザスからの援軍そのに。ランスに惚れた弱み?からか、割とあっさり(以下略)。
   でまあ使い勝手云々からすると、砲兵は弓兵より行動順が遅いので、
   チューリップ部隊の使いどころは割と難しかったりします。

   さり気なく後方支援部隊も呼んでくれますので、内政要員が足らない時には是非。

 ◆レイラ
  :リーザスからの援軍そのさん。流石はランス君の師匠というべきか、
   個人戦でも集団戦でもかなりの強さを誇ります。
   …ただ、二人の立場的な関係上、イベント的にはアレでしたけれど(苦笑。

 ◆上杉謙信&直江 愛
  :面倒なのでまとめて書いてしまいますが、個人的に本作のヒロインはこの方では無いかと思ったり。
   ランス君は今まで色んな女性と関係を持っています(笑)が、
   このパターンって(もしかしなくても)初めてではないかと思ったり。

   「軍神」と称されるだけあって、戦闘では(直江とセットにすると更に)役に立ちますし、
   ヒロインルートでの活躍とか見ていると、(ランスシリーズとして)物凄く良い終わり方してますし…

   念のためですが、上杉軍と交戦に入ったら和議など受け入れずに征服するのがベストかと(謎。

 ◆千姫(戦姫)
  :名前でピンと来る方も多いでしょうが、徳川家の姫様だったり。
   ただ、ゲーム開始の時点では徳川家は家康を名乗る妖怪狸に乗っ取られていますので、
   織田軍に参加するのは徳川家滅亡後(笑)だったりします。

   その二つ名が示すとおり、戦いに生きがいを感じ、戦闘に参加していないと○○したりとか、
   キャラクリの途中でかなり微妙な条件を出してくるので、苦労されるかもしれませんが、
   その辺を差し引いても、使えるキャラですし、C●SM●Sにソックリな外見ですし…

   …その割に、マニュアルのデザインコメント見るまで気付かなかった自分がいますが(汗。

 ◆沖田 のぞみ
  :アリスソフトといえば眼鏡っ子のキャラもデフォルトで登場しますが、山中小鹿と並んで、
   今回は不遇な位置付けが笑いと涙?を誘います。

   初期状態では単独戦向きのキャラになってますので、合戦で使いたい方は、
   がっちり強化した後で向かわせてあげてくれれば、と思います。

 ◆南条 蘭
  :えっと、名前挙げておいてなんですが、この子はヒロインルート以外ですと活躍しないもので…。

   …で、クリアしてみたのですが、評価的にはサブヒロイン中のサブヒロインといった感じで、
   前作(VI)のマジックみたいな展開になるかと思いきや、結局落ち着くところに落ち着いたなと。
   蘭ルート以外ではとにかく不運だけが続くキャラですので、残念というしか有りませんが。

   次回作に期待したいところでは有りますが、次回作では出番が間違いなく無いですし(涙。

 ◆大道寺 小松
  :北条家の武将の中で、唯一といって差し支えない仲間キャラですね。
   軽薄そうな?外見に似合わず、能力値も高いので、出来るだけ仲間にしたいですね…。
   タイミング的にキャラクリが難しいので、大変だとは思うのですが…!?

   ちなみに捕虜のまま放置しておくと…!?

 ◆毛利三姉妹(笑)とか
  :西国の雄、毛利家はとかくビジュアル面での印象が強いですね…。
   当主である元就は画面からはみ出した大男、その娘達3人はいずれも、
   普通のギャルゲーならば、まず出てこないタイプのオネーチャン方ばかりですし…。

   個人的にはいかにもあばずれっぽい外見と実は家庭的な一面を垣間見せた、
   次女のきくが好みだったり。

   …あ、後タイミングによりけりですが、三姉妹が揃わない時もありますのでご注意を(謎。

 ◆アギレダ
  :流石はパラレルJAPANというか、ランス世界ならではのキャラですね。
   島津家は九州地区の覇者でありますが、それ以前に少数部族を多数配下に加えていますので、
   さもありなんと思っていたり。

   割とあっさりキャラクリに至るので、そういう意味でもオススメのキャラかと。

 ◆山中 小鹿
  :ゲーム開始前、毛利家に滅ぼされた尼子氏の遺臣。
   要所要所で意味も無く?災難が降りかかりますが、最初はただのネタ要員だと思ってました…

   ま、毛利家壊滅後は仲間になってくれますので、イベントを見て気になった方は是非。
   …スキルはともかく、軍勢数もレベルもコストも×××ーですけどね…(謎。

 ◆独眼流家の方々とか
  :ランス世界のJAPANというと「妖怪」が普通にいたりするのですが、
   奥州地域には不可侵の妖怪帝国があったりして。
   ゲームの進行とはあまり関係しない形で挑戦イベント的な扱いの勢力ですが、
   それだけにその強さは半端じゃないような気がします。

   仲間にするにはいくつか条件もあって、攻め込むためにはまず征夷大将軍になることと、
   四天を捕虜にするのに必須の仲間キャラがあったりとか、まあ色々と大変ですね…。

   政宗以外の4人はとにかく戦闘能力が異様に高く、反面内政能力は皆無だったり。
   何とか5人全員を仲間にしてキャラクリをつけたい勢力ですね…。


 …さて、いい加減長すぎなんで、ここらで終わりにしておこうかと(苦笑。

●その他歴史ヲタ語り雑感とか

 で、つらつらと長文が続きましたが、最後に歴史ヲタらしく、色々と語ってみようかなと。
 例によって余計なお話ですので、興味の無い方はスルーされるのが宜しいかと。

◆上杉謙信の女性説について

 戦国ランスではまんま女性な訳ですが、そういう説が立つ根拠として、
 当時の人々が謙信という人物をどう見ていたからか、という前提が必要だったり。
 (実際にはちょっと後、江戸時代頃の人々が謙信をどう見ていたか)

 謙信は仏門に入り、自らを軍神、毘沙門天になぞらえる形をとっていました。
 仏門に入った人間は、単に頭を剃るだけではなく、戒律を守らねばなりません。

 但し、親鸞の登場以降、僧籍にある人間が妻帯し、子供をもうけたりとか、
 いつの間にやら浄土真宗以外でも戒律を破っている僧が多数いたり。
 (勿論公式には浄土真宗以外では存在しない事になっている)

 で、坊主ですら女犯の禁を犯しているというのに、謙信はクソ真面目に戒律を守っているんですよね…。
 (対比的なのは同時期の信玄ですが、形式的に頭を剃っただけで終ってますし)
 それゆえ、後世の人々が彼の男性機能を疑ったりとか、女性説を噂したりしたわけで。

 ただ、謙信はクソ真面目に戒律を守っていただけかというと、実はそうでも無かったり。
 最近の学説では、当時流行の飯綱法の修行者だった説もあったり。

 例えば武家の風習として、近習に美少年を侍らす事が多かったのはご存知でしょうか。
 古くは鎌倉時代、北条時宗(得宗家)と平頼綱とか、
 室町時代に至って、足利義満と観世一座などは好例ではなかったかと。
 もう少し時代が下ると、幕府管領職にあった細川政元は、実質上の最高権力者でありながら、
 飯綱法の修行のため、女性ではなく美少年を相手にしていた節があったり。

 戦国武将には所謂「両刀遣い」の人が多いのですが、こういう歴史的背景もあったり。
 (江戸時代以降、飯綱法は廃れていきましたので、後世の人間は存在を忘れている可能性がある)

 飯綱法について言及しておくと、これをマスターした人間は空を飛んだり、
 法術(≒魔法)みたいなものを駆使する事が出来るとされていました。
 …ま、謙信は自らを軍神とするべく、そういった能力を得ようと努力していたようです。

◆武田信玄の天下統一の可能性について

 甲府駅に下り立つと、信玄公の銅像が出迎えてくれますが、数百年の時を経た現在でも、
 信玄という存在は人々の畏敬を集めていますね。

 歴史を紐解くと、武田家の祖先は源義家の弟、源義光に辿り着く、という名門ですね。
 ちなみに鎌倉時代初期に源氏の本家が断絶(実朝)したため、
 分家筋でも血統の近い一族が源氏の棟梁(室町時代は惣領)として見なされていたようです。
 (故に足利家は将軍家として立つ事が出来た)

 …ただし、土着した有力武将の中でも源氏に連なるものはこの時点では多く、
 室町幕府は源氏の有力者達の連合政権の形になっていくのですが。


 信玄以前の武田家っていうのは、つまるところ狭い土地に閉じこもった小豪族みたいな組織で、
 信玄の代になって信濃全域を征服し、今川家の没落に伴って駿河を占領し、
 国力的には甲斐一国の時代から5倍(20万石→百万石以上)以上の勢力に成長しているんですよね…。
 歴史的には敗者でありながら、信玄が「公」と呼ばれるほど英雄視されているのには、
 そんな理由があるのではと。

 一つここで考察を加えたいと思うのは、信玄の物理的限界(年齢)はともかくとして、
 「武田家は天下を取れたか」というIFについてだったり。

 まず、信玄は将軍義昭の挙兵に呼応する形で甲府を出発し、
 三方ヶ原で家康軍を破り、そこで(病のため)進撃がとまってしまいましたが、
 そうでなかった場合、信長の野望は間違いなく潰えていた筈ですね…。

 で、京で信玄と義昭ががっちり手を組んだ後、紆余曲折を経て武田幕府を開いたとして、
 信玄の政権はどういう形になっていくのか、という事です。
 (当然、その後信長がそうしたように、義昭は追放され、
 変わって信玄、もしくはその子息とかが将軍宣下を受けたと仮定)

 結論から言うと、信玄は一時的に政権を握る事は出来ても、後の徳川家のような、
 永続的な政権(幕府)にはならなかったのではないか、と思われます。

 ちょっと信長の話になりますが、彼の人生って、主に何と戦っていたのか、
 思い出してみると分かりやすいかと思います。
 今川義元から始まって、美濃の斉藤、近江の六角、浅井、越前の朝倉、…ときて、
 以降は長島一向一揆、石山本願寺などの宗教勢力との戦いが中心になっていますね。
 (大名勢力よりかは、宗教勢力との戦いの方が実際長引いていたりする点に注目)

 一つ大事なのは、この時代の宗教勢力は武装しており、お上(将軍家など)の言う事は聞かないわ、
 関所(現代的には料金所)とか勝手に作るわ、流通を独占して物価を上げる(座=組合)わで、
 現代社会の公益法人?が可愛く見えるくらいの組織だったり。

 で、信玄は、その名が示すとおり、僧籍に入って宗教勢力との妥協をしている点で、
 政権奪取後に信長と同じく宗教勢力との対決をしない限り、庶民の支持は得られなかったのではと。
 (放置しておくと室町幕府と同じく、宗教勢力にどんどん介入され、弱体化する運命に至る)

 もうひとつ信長との違いを挙げるならば、一族経営の会社と多国籍企業の違い、とでも言いましょうか、
 能力や実力のある者が相応のポストにつけるシステムが武田家には無いことですね。
 後に顕彰される「武田二十四将」の中でも、外様組は真田幸隆と山本勘助くらいです。

 織田家には秀吉、光秀(近江の浪人から城持ちの役員待遇に出世!?)という見本がいます。
 (織田の宿老から重役になっているのは柴田勝家くらい)
 「天下を取る」という発展性を考えたならば、一族経営で精々部長どまりな会社と、
 頑張れば役員、そして(社長の死により)頂点に立てる(→秀吉)可能性のある会社と、
 果たしてどちらが新しい社会を築けたか、もう問うまでも無いかと。

◆織田信長の歴史的功績について

 戦国の風雲児であり、また次なる時代の魁となった信長ですが、
 世間一般での評価はそれほど高くない印象があったり。

 先の信玄の項でも書きましたが、彼の後半生って、石山本願寺を頂点とする一向一揆
 との戦いが中心になっている事は既に述べましたが、
 この泥仕合の結果、もたらされたのは「政教分離」という政治体制だったり。

 少なくとも中世、室町時代にはその武力と経済力でもって幕府を圧迫してきた存在が、
 江戸時代からは宗教勢力が政治に介入する事態はなくなりましたし、
 宗教団体(もしくは宗派の違い)による武力衝突も無くなったわけですから、この意義は大きいかと思います。

 世界に目を転じれば、現在もなお戦い続ける原理主義者集団とか、枚挙に暇が無いですし、
 400年以上前の時点でこれを成し遂げた信長の功績はもっと評価されるべきではないかなと。

 その反面、以降の日本人は宗教的側面の無理解とか無知・軽視が目立つようになって、
 イデオロギー的なものにも無頓着になってしまった感もあるのですが。

 もうひとつ、信長が好きになれないという人の意見として、彼の残虐性を挙げる方も多いのですが、
 あくまで現代人である我々の眼から見て、という事を考慮すべきではないかなと。

 割と見落としがちなのが、尾張統一前後の状況下で、弟信行に従った柴田勝家を許していたり、
 実は割と寛容な所が有ったと思われる節があります。

 では何処から信長が容赦しなくなったかといえば、
 朝倉攻めの折に浅井家の裏切りに遭った辺りからだったり。

 そもそも伊勢・長島の一向一揆との戦いですら、一揆側の奇襲攻撃に始まって、
 城主であった信興(弟)が討ち取られた事から始まっていたり、
 石山本願寺との合戦において、停戦協定を破って一方的に織田軍の側面を攻撃してきたのは、
 本願寺側だったりします。

 そもそも本願寺は親鸞以来の血統を誇りにし、トップである顕如は生き仏として崇められ、
 擬似的とはいえ血統主義的な身分と地位を持っていた(准門跡)事からして、
 成り上がりの信長を対等に見ていなかった(停戦協定を一方的に破棄しても何とも思わない)、
 …という歴史的事情があることも考慮すべきかと。

 そもそも信長の政治的目標は宗教団体の武装解除であって、弾圧ではなかった事を知るべきではないかと。
 弾圧が目的であれば、比叡山は焼き討ち後にただの廃墟になっている筈ですし、
 石山本願寺の降伏後、法主や信徒達の虐殺はなされていない点から見て、
 個人的恨みは有ったにせよ、政治家として弾圧はしていない事を知るべきかと。

 後、信長の有名エピソードとして、浅井長政の髑髏で盃を作った、という話がありますが、
 お隣中国では同じ戦国時代(2千数百年前)に、趙氏が(敗者の)知氏の大将の髑髏を尿瓶にした、
 …という逸話が残っています。

 たまたま日本においては過去に例が無いといっても、世界史的に見たら、
 信長はそれほどの暴君ではなかったし、むしろ日本人らしいとも言えるのではないかなと。

 現代と違ってメディアの無い時代ですから、信長は所信表明演説も出来なかったでしょうし、
 もし、信長が目指した社会(身分制度とか土地制度とか旧来の社会を廃してシンプルな社会を築く)
 とかをキチンと伝えて、かつその思想が浸透していれば、
 本能寺の変は起こらなかった(光秀も本気で心服して謀反を起こそうと思わなかった)かも。

 ちなみに光秀が生前の信長にいぢめられていた、というのは後世の創作で、
 謙信の一件と同じく、就職浪人の身から大名にまで取り立ててもらったのに、なぜ反旗を翻したのか、
 理由が分からなかったから、そういう話を創作したみたいです。

 では、何ゆえかというと諸説(黒幕とか単独犯とか)入り乱れていますが…
 当方は先に述べたとおり、信長が自分の政治目標を光秀に伝えていなかったからではないかと。
 (あるいは理解していたのかもしれませんが、心服していなかったとか)

 補足しておくと、光秀が織田家乗っ取りとか考慮していたならば、もう少し慎重に準備をしていたはずですし、
 秀吉や勝家に対して、もっと積極的な妨害工作をしていたはずなので、
 かなり発作的な犯行で(今風にいうならば)「カッとなってやった。今は(以下略)」という感じではないかと推測されます。


◆毛利元就の国盗り遍歴とか

 信長の影に隠れる格好ではありますが、戦国時代の国盗り合戦において、
 優勝者が信長(後を継いだ秀吉・家康も含む)だとすれば、準優勝とも言える存在では無いかと思ったり。

 そもそも元就のスタート地点といえば、信長や信玄が県知事(国主)クラスだとしたら、
 元就は精々市長か、正直な所は町長(国人)クラスではなかったかと。
 …ここから最終的に中国・山陰地方を全て手に入れたのですから、その成長ぶりは推して知るべしかと。

 後に「毛利の両川」と呼ばれた吉川氏と小早川氏は、
 次男(元春)と三男(隆景)を使って吸収合併を図っていますし、
 普通お家の安泰を図るならば、落ち目の大内氏ではなく、勢いのある尼子氏に就く筈ではと。

 で、大内氏を滅ぼすにあたり、陶晴賢を上手い具合に誘い出し、主君殺しの汚名を着せてから
 討ち取っている(厳島の合戦)わけですから、その策略レベルはかなり高いのではないかと。
 (この戦いで重要なのは、後に織田傘下の九鬼水軍と戦う事になる、村上水軍の協力がありますが、
 村上側も落ち目の大内氏から、毛利に鞍替えしたという点です)

 元就の死後、本家を継いだ輝元は秀吉との交戦に入り、後、豊臣家の傘下に入り、
 (長男である隆元は早世しているので、輝元は元就の孫です)
 以後、関が原の合戦の総大将を(名目上とはいえ)拝命したばっかりに、
 西国の大大名から一気に普通の大名に凋落していくのですが…。

 元就が子らに託した言葉として、
 「天下の事(中央の政治)に介入してはならぬ」とか、
 「(謀略でのしあがった)毛利家を快く思っているものはおらぬから、常に注意せよ」とかだったり。

 で、有名な「三本の矢」のエピソードは毛利家の故事として有名ですが、
 この話の実在性は結構疑われているのが実情だったり。

 ぶっちゃけてしまうと、謀略の連続でのし上がってきた毛利家ってのは、
 一歩間違えればすぐに空中分解するような脆弱な組織(=譜代の家臣が少ない)で、
 兄弟が力を合わせていかないと、組織体制を維持することすら難しい、って事なんですよね…。

 で、後の歴史を見る限り、元就という人物は、結構世の中の流れが見える聡明さを持っていたりとか、
 自分が築き上げた毛利家と、子らの能力(人としての器)や限界が見えていたんじゃないかなって。

 更に時代が下った幕末、「そうせい公」と呼ばれた毛利敬親は、
 討幕運動のもうひとつの旗頭であったにも拘らず、積極的な行動に出る事はなく、
 維新後は普通に暮らしていったと聞き及びます。

 …もしかしたら、彼の人生の指針として、元就の遺言が有ったのかもしれません。


■謝辞

 いやはや…参りましたね…。あれもこれもと欲張った結果、投稿レビュー史上?、
 最長の長さになってしまいました。
 更に、よせばいいのに、「戦国ランス」がらみのコメントまで書くから…
 …トータル100KB近い分量になってますね…誰が読むのかと(呆。

 元はといえば、某方のリクエストから端を発して、二つ返事で引き受けたのが間違いの元でした。
 とはいえ、この追記によって、生来の歴史ヲタっぷりが存分に発揮されましたので、
 書き終わったこの時点では、結構満足している自分がいたり。

 そんな訳で楽しかった長文ですが、次回があれば、もう少し軽いものを扱いたいところです。

 それでは短いですが、ここまで読んでいただいた方と、
 この長文を掲載する場をいただいたレンニャクさんにお礼を申し上げます。
 (最初に掲載したのは2004年秋頃ですが、自サイト立ち上げにより、ここにも掲載しています)

 今回扱った作品が、大作であるゆえ、筆者の記憶が間違っている場合も有るかと思います。
 ご意見、ご感想、その他要望などは、BBSまたは直接メールにてお願いいたします。


■更新履歴

 ●Ver.1.00 テキスト文をHTML変換、Web公開開始(2005.02.28)
 ●Ver.2.00 「戦国ランス」関連記述を追加(2007.01.21)
 ●Ver.2.01 「戦国ランス」関連記述を更に追加(2007.08.24)


[EOF]


「雑想ノート」インデックスへ戻る

目が疲れたのでTOPへ戻る

「Rance VI−ゼス崩壊−」(アリスソフト)投稿レビュー