有事3法案の立法化反対・憲法九条擁護を求める陳情書
陳情要旨 去る六月の貴市議会に対し,有事法制反対千葉県センターから「有事関連3法案の立法化反対・憲法第九条擁護を政府に求める請願書」が提出されました.その審議が○○○委員会でなされその結果不採択になりました事に私たちは傍聴して存じております. この有事法制三法案は(「武力攻撃事態法案」、「安全保障会議設置法改正法案」、「自衛隊法改正案」)から成り、多数の反対にもかかわらず,政府は再度同じ有事法案を国会において継続審議しております.今までの議論の中からはっきりしたその狙いは,アメリカが何処かで戦争を進める際,それが世界の何処であろうとも,その作戦を全面的に支える為,日本の有事として国家の戦争総動員体制を創ろうとする処にあります.そしてその法律は、戦争の放棄を高らかに謳い上げた,日本国憲法の基本的人権を不可侵と宣言した事項に違反する事は明らかです. 国会で審議がすすむ中で,最初多数であった賛成意見も、法案の問題が明らかになると共に、反対が増加し、遂に今国会では審議ができず廃案寸前にまで追い込まれたものの,政府は平成十四年九月に招集される臨時国会で継続審議としました. 今回、私達が特に指摘したい問題点は有事3法案の持つ特質としての次の二点であります. 第一に、日本に対する「武力攻撃」とその「恐れ」の認定に始まって,自衛隊の出動と武力行使、地方自治体や「指定公共機関」に対する「対処」措置の実施,(即ち自治体やその地域の住民に対する自衛隊への協力の仕方を細かく決めたもので,戦争協力動員法そのものです.過去の大戦で戦時中の国民総動員令と同じです.) 其の措置の義務つ゛け、人々の自由と人権の制限と対処措置違反者にたいする処罰にいたるまでの,独裁権が総理大臣に与えられるという驚くべき法案であることです. 第二に、日本の総理大臣がこのような独裁権を必要とする理由は、アメリカの大統領の如何なる指示、要求にも総理大臣が従う為の法案だと言うことです.その事が、今回の有事法案と周辺事態法との重複の存在、また有事法である限り当然に決めなくてはならない欠落、法案の用語の意味の不明確さです.この事は総理大臣がアメリカ大統領のどんな指示、要求にも従うことが出来る為には、不明確で抜け穴のある法律の方が便利だからだということでしょう.今回の有事法案は,日本が有事でなくともアメリカが有事と考えればその時日本も有事にしょうとしている事が日米の暗黙の了解事項で,9.11テロ事件以降自衛隊艦隊のインド洋派遣も其の線に沿っています. このような法案は日本国憲法にたいする全面的違反であり、国家の根本秩序を破壊しようとするもので軍国主義的発想ではありませんか.私達はこのような法案に反対します.軍国主義は権力者の野心と国内のあらゆる組織内部の上部が下部に対して服従一辺倒にする事によって生まれます. 日本が戦後五十数年に亘って平和を守り得たのは日本国憲法の平和的民主的諸条項を守るため、自主・自治を推進し、核兵器に反対してきた私達の力のおかげではないでしょうか. 以上のような趣旨から私達は、地域住民の生命・土地・財産を日本国憲法によって守る上で市長及び市議会に対して、地方自治法第99条に基つ”き、この「陳情書」を採択の上、 (1) 有事関連3法案の立法化をしないこと (2) 日本国憲法を守ること の2項目について、内閣総理大臣及び総務大臣に意見書を提出されるよう陳情するものです.
平成14年9月 日
代表 中村 強 |
有事3法案の立法化反対する意見書(案)
前通常国会で有事関連3法案が審議され,不十分ながらその法案の内容が明らかになった。
平成14年9月 日
|