集会宣言

 暫定滑走路の開港から半年が過ぎた。反対同盟は騒音とジェットブラストによる追い出し攻撃を粉砕し、意気高く闘いぬいている。暫定滑走路の延長を実力阻止し、空港廃港へと追い込む決意である。
 開港は暫定滑走路の矛盾を全世界にさらけ出した。限界が日々明らかになっている。誘導路の欠陥は運行の遅れを深刻にし、空港管制を混乱させている。航空需要は低迷し、開港で増便した分、搭乗率が下がっている。開港は政府・公団の体面を保つための、成算なき暴挙であった。
 おいつめられた公団は、「北側延伸」のデマを流して脅迫した。用地が買収できないのに平行滑走路の予算を盛り込んだ。堂本県政は収用手続きにかかわる新条例の制定に動き、収用委の再建を策動している。

 だがこれらに屈する反対同盟ではない。黒野公団総裁は「北側延伸」をみずから撤回する醜態をさらけだした。「居座りは国民的迷惑」として敷地内農家を攻撃した読売社説を徹底弾劾する。とりもどしにあえぐ公団の暫定滑走路延長攻撃を粉砕する決意である。

 イラク侵略戦争に反対し、反対同盟と三里塚勢力の力で自衛隊の参戦を阻止しよう。戦争のための有事三法を廃案に追い込もう。北朝鮮を排撃し戦争体制づくりにつなげる動きを許してはならない。
 成田空港を侵略のための兵たん・出撃基地としてはならない。暫定滑走路延長阻止へ。秋・冬の闘いに勝利し、来春三・三〇全国集会に総決起しよう。
 二〇〇二年十月十三日
 三里塚芝山連合空港反対同盟

事業認定審議会設置反対、堂本知事弾劾・集会決議

 堂本知事と千葉県議会は明後日(10月15日)の議会最終日に、「事業認定審議会」の設置条例を制定しようとしている。
 「事業認定審議会」は土地収用のための機関である。土地収用の前提をなす事業認定に際して、都道府県知事に調査・意見を具申する。委員は知事が任命し、学識経験を有する者7名以内で構成される。昨年7月の土地収用法改悪で、収用手続きの簡素化の一環として新たに制度化した。
 「公平な第三者機関」というが、知事の恣意的人選で委員が任命されることに明らかなように、土地強奪のための機関である。

 現在、千葉県に収用委員会は存在しない。成田空港二期工事のための収用審理再開に対する大衆的弾劾によって、87年10月に委員全員が辞任した。
 この千葉県において、「事業認定審議会」の設置条例を強行するねらいは収用委員会の再建である。これは収用委再任命の第一歩である。堂本知事は審議会委員を収用委員に横滑りさせるねらいをもってその設置を強行しようとしているのである。
 さらにこの動きは、土地・家屋の戦時徴発と労働者への業務命令、違反者への罰則を可能とし私権を剥奪する有事立法攻撃と完全に一体である。
 本集会は「事業認定審議会設置反対」、「堂本知事弾劾」を決議し、10・15千葉県議会闘争に立ち上がることを呼びかける。
 二〇〇二年十月十三日
 三里塚芝山連合空港反対同盟

読売新聞社に対する弾劾声明(抜粋)

 読売新聞社説(4・17付)「用地への居座りは国民的迷惑だ」を再度弾劾する! 国民の代弁者を装う読売新聞社は、反対同盟に謝罪し社説を撤回せよ。
 社説は、住民を無視した閣議決定以来の暴力的な空港建設を居直り、反対同盟を「国賊」「非国民」呼ばわりする暴言です。
 暫定滑走路計画は、国の一方的な空港建設の破綻の結果であるにも関わらず、一切を反対同盟と三里塚闘争のせいにする憎悪に満ちた文書です。また有事立法推進の社説と同時に掲載され、軍用滑走路建設を推進する主張です。その結論は「法的手段による解決」、強権的な土地強奪です。
 反対同盟は、読売新聞社に対して、再度社説の謝罪・撤回を呼びかけます。