とめよう排覚主義と戦争への道(

 リボンで「在日」の子どもたちを守ろう!
                         2002/12/11 written by T.M.

 日朝会談以降、"拉致"だけが異様な取り上げ方をされるなかで、一部の日本人の手による朝鮮学校の子どもたちへの卑劣きわまる嫌がらせ、奉公が続発しました。「全国通信」60号(百万人署名運動)に掲載されたように、埼玉県連絡会では、在日の子どもたちをこの暴力から守ろうと活動しています。

 千葉にも検見川に朝鮮学校がありますが、通っている子どもたちは、何かあるごとに心ない日本人の襲撃を受け、そのたびに子どもたちは集団で登下校し、先生方や保護者がこれを守ってきました。現在も制服は着られず、私服で通っているそうです。
 私たち千葉県連絡会でも、先月の例会で、埼玉に習って赤と青を重ねたリボンを付けて、子どもたちを守るという行動に加わろうということになりました。リボンを付けることは、「私たちはあなた方の味方です」という表示になります。その責任はズシリと重いものがありますが、でもこの運動が広がれば、その分だけ負担も軽くなります。

 パク・キョンナムさんが、関東大震災時の虐殺のことを知ってから、「いざというときこの人は私を守ってくれるか、と日本人を見てしまう」と話されましたが、今またそれに近い雰囲気がただよいはじめました。事務局でリボンを作りました。お申し込みいただければ、お送りします。それを見本に、どんどん周囲に広めてください。お願いします。
                                (千葉県連絡会通信02年12月号より)
     

  朝鮮学校生徒を守るサポートリボンに
                  ご協力ください!

            朝鮮学校生徒を守るリボンの会 子どもの人権・埼玉ネット 呼びかけ文より 
             
    http://www.jca.apc.org/jinken-net/suport.html

 9月17日の日朝会談で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が拉致事件を認めたことで朝鮮学校生徒への嫌がらせや学校へ脅迫状が届くという卑劣な行為が相次いでいます。拉致事件は非人道的、国家犯罪行為で、被害者やそのご家族の心痛や怒りはいかばかりかと思います。早急に解決されることを心から望んでおります。
  

 しかし、拉致事件に何ら関係のない在日朝鮮の子どもたちへの人権侵害は許せません。
子どもたちの恐怖と緊張の毎日を考えると本当に心が痛みます。翌18日から危険を避けるために制服のチマチョゴリは着ることができずに、私服で教師等が付き添っての集団通学という自衛策を学校側は講じ、部活動の授業にも支障をきたしているとのことです。
 
 日本は「子どもの権利条約」を批准していますが、日本政府および朝鮮学校が所在する自治体は、在日朝鮮の子どもたちが安心して学ぶ権利を確保すべき措置をとらねばならないにもかかわらず、何ら措置をとっておりません。
「あなた方の味方です。何か困ったっことがあったら助けを求めてください!」というメッセージのサポートリボンを考え、呼びかけを9月20日より始めました。
 
 埼玉朝鮮学校、東京朝鮮学校の生徒・保護者・関係者には周知されています。黙っていることは、嫌がらせを容認することになります。どうか黙認せずに、ちょっと勇気を出してリボンを付け子どもたちを守ってください。子どもたちにはなじみの青と赤2色のリボンです。青は「平和」を、赤は「朝鮮民族の誇り、迫害で流した血の色」を表しているとうかがい使っております。青のテープと赤のテープを重ねて2つ折りにし、安全ピンで留めたものですので、ご自分で作られても結構です。

   
 過熱する一方的拉致事件報道で、在日朝鮮人の方々は言いしれぬ不安と恐怖と憤りを抱え辛い日々を過ごされており、このリボンが励ましになると言われました。
 
 80年前の関東大震災では、埼玉県だけでも流言(デマ)により200名近い朝鮮人が虐殺され、また植民地時代の強制連行、強制労働、従軍慰安婦の問題、朝鮮半島での収奪、同化政策等の非人道的行為の数々に、日本政府は心からの謝罪と国家賠償をしておりません。真っ先に在日朝鮮人に対して行うべきと考えます。日本社会に根強くある差別や偏見の原因は、過去の清算をして来ないこのような日本政府にあり、また教科書問題に象徴されるように日本の子どもたちに加害の歴史を伝えることに消極的で、また子どもの権利条約にも規定のある民族教育を認めて来なかった文部科学省(旧文部省)にもあると思います。

 

 北朝鮮を一方的に責めるのではなく、両国の非人道性に目を向け、冷静に対処すべきと考えます。国交正常化への願いを託し、心を結ぶリボンとなることを期待しております。リボンのご協力をよろしくお願いいたします。

                                       2002年11月