10月6〜7日 中潮 晴れ 鳥取新港・鳥取港一文字

いつになったら・・・

10月6日〔鳥取新港〕

先の日本海釣行では惨敗に終わってしまったので、今度こそは!と出撃です。岡山市内在住の釣友宅へと車を走らせPM1時頃合流。

荷物を積み替えいざ出発!向かうは鳥取県鳥取港、狙いは前回同様アオリイカとショアからの青物です。

前回は至る所でやってた道路工事と交通事故のせいで大渋滞でしたが、今回はスイスイ進みます。

「今日は早いなぁ。」

「日頃の行いちゃう?(前回はオイラの車。今回はすえさんが出してくれたのです)

PM4時過ぎに市内に到着、早速翌朝渡る一文字への渡船の情報を得ようと新しい釣具屋(店構えは元ユ〇クロそのもの)へ入ると

「ウチでは斡旋してません。」

と愛想無いお答え。

「なんやあの店!ヤル気あんのかい!」

「ほんまやで調べようともせぇへんし。おまけに(品物が)高い!」

2人で怒り狂いながら(笑)次なる店へ。さすがは古い店(失礼)だけあって親切丁寧、おもわず買い物までしてしまいいよいよ本番です。

「どこにする?」

「渡船乗り場も見ときたいし鳥取新港にしよか?」

すっかり暗くなってましたが港に入るとたくさんの車が止まっていて釣り人の姿があちこちで見られます。

「あれはエサ(釣り)やな。」

「こっちはシーバスかな?バイブみたいやったで。」

「お!あのオッサンはイカやっとるで。」

「ほならあっちの明るい方行こ。」

車を止めタックルの準備に入るオイラ、すえさんはまず腹ごしらえのご様子。街灯が海面を明るく照らしていますがスミ跡は付いていません。

キャストしながら少しづつ移動し港の内側に飛び出ている波止を目指します。

「どない?」

「なぁ〜んも無し。」

腹ごしらえを終えたすえさん、一言声を掛けたかと思うと一目散に波止まで進行していきます。こちらもキャストしながら近づくと、あらまぁ!

よぅ〜さんおるおる!エサ釣りからルアーまでズラッと並ぶ人・人・人・・・。幸い目指していた波止には人影は見せません。

風に乗せ、また逆らいながら黙々とキャストを続けていると”とっとっと!”と軽い足取りですえさんが近づいてきました。

「?」

「ヴィ!(ピースサインです)

なななぁ〜んと、しっかりアオリちゃんをゲットされてしまいました。

 

「ごっついアタリやったわぁ!あんなに激しいんやぁ。」

「で、で、やっぱシャクッたん?エギはどん位の?どっち投げとったん?etc・・・。」

恥も外聞も無い質問攻め、聞くと港の外側に向かって3.5号のエギで底を取り棒引きでヒットしたとの事。すかさず真似てみますが

こちらにはいっかな気配すら伝わってきませんでした。

「あっち(港の奥)行ってみよか。よぅさん(人が)来とるからイケルかもしれんで。でも、腹へったなぁ。」

「寒いし1杯やろか!でも、そのまま寝てもたりして(笑)」

つかの間の休息タイム、晩メシを缶ビール1本でたいらげ戦闘再開!と、けたたましい爆音を上げて次々と入って来るイカツイ車。

ほんでもって次々と降りてくる茶髪にジャージ姿のアンチャン達。ワラワラと釣り道具を出し始めたかと思うとワァワァ言いながら投げ始めます。

どっちかというとあの手の人達が苦手なオイラ、なるだけそっちを見ないようにしながらキャストを続けますが反応無し。12時前まで粘ったん

ですが、とうとうギブアップとあいなりました。

なるたけ静かな所に車を止め車内宴会開始!さぁ、明日は本命の青物狙いです。今度こそ!

 

10月7日〔鳥取港一文字〕

明けて7日、鳥取港の沖にある一文字に渡る渡船乗り場に着くと既に大勢のエサ氏達が並んでいました。

「おぉい、こりゃ乗れんでぇ!」

「整理券配らにゃならんのとちゃうかぁ?」

朝から大声を張り上げるエサ氏達に押され気味、定刻のAM6時よりも早く船は出ましたが波止の上には既に人影が見られます。

「ありゃ通しでやっとったんやな。」

「でも、思ったより(波止が)短いでぇ。」

遠くに見えるのは鳥取砂丘です。で、手前に見えてる波止が千代川の右岸波止。

そちらにもたくさんの釣り人がいました。

一文字に接岸するとダッシュで駆け上がって行くエサ氏達。遅れてなるものくゎ!と階段を登りますが有望な所には既に人・人・人。

「・・・。」

「と、とにかく場所確保せな!」

ようやくテトラ際の狭い場所を確保しホッと一息。オークションで買ったばかりのヘビーなロッドをセットしまずは軽めのジグで調子を見ます。

「こりゃ硬いわぁ。それに重いなぁ。」

まだ寝たままの体にはツライ状況、「ぅおりゃぁ〜!」と気合を入れて遥かな沖にある潮目目掛けてフルキャスト開始!

ようやく日差しが暖かく感じられるようになって体も暖まってきます。80gのジグをフルキャスト&リトリーブ!さぁ、来い!来い!

しかし、やって来たのは地元のアンチャン3人組。短いパックロッドを出しては遠投ウキにサビキ仕掛けで賑やかに釣り始めます。

ただでさえ狭く、やっとこ並んでキャスト出来る場所を確保したっていうのに2人の間に割り込み、おまけに2人の正面に向かってヘタクソキャスト

でプレッシャーをかけて来ます。

「オレのルアーフィッシング見したるでな!」

などとあげくにメタルジグまでキャストし始め、もろオイラの対角線上。こちらも負けじと投げ返しますが相手の方が上手でした。

更にテトラの正面近くにまでエサ氏のオッサンが陣取ってしまい、ますますキャストスペースがなくなってしまいました。根負けしたオイラ、湾の

内側に向かってキャストしてみたりしますが戦意は下がる一方・・・。

「気にせんと投げったったらエエねん。連中も(糸が)からむのわかってて割り込んで来よるんやから!」

「いやぁ、なんせ気が弱いもんで・・・。」

ライントラブル中のすえさんです。写真で見ると隣のオジさんとは離れているように

見えますが実際は大混雑状態。

エサ氏達はチヌ(黒鯛)、グレ(メジナ)、アジなんかを狙っているようでした。

しばし、何の反応も無く疲れるだけのキャストが続きます。ようやく賑やか3人組が移動し、やれやれ本腰入れてやってみっかな、と振り向いた

オイラの目に飛び込んで来た物は!

右手こぶしを振り上げてガッツポーズするすえさんの足元に横たわっていた本命ちゃん!

またしても先を越されてしまったぁ〜!

「やっぱ早引き?」

「いやぁ、底モンでもおらんかとチンタラやっとったら来たんよ。」

「まだ、おるやろか?」

「おるおる!」

回っているとわかれば気合も入り、重く感じていたロッドもいつのまにかガンガンシャクッてます。フグの猛攻に見舞われながらも必死にシャクッて

いると力強いバイト!

「お!何か来た!」

「時合や、時合!こりゃ入れ食いになるでぇ!」

期待に心臓はバクバクいってます。さぁ、やっと会えるでぇ! ・・・ん?でも何か細長いような気が??

「サゴシや、サゴシ!」

「?サゴシ?」

そう、上がって来たのはサゴシ君。サイズは50cm弱といったところでしょうか。

「なぁ、これって食えるん?」

「?そりゃ食えるけど?」

なにやら腑に落ちない顔でオイラを見るすえさん。その顔をさらに不思議な顔で見返すオイラ。

しばらくして更にハッキリと来るバイト!

「また来た!何かデカそうや!」

「メジロかもしれんでぇ!」

と、落とし玉網を用意してくれてるすえさん。硬いロッドが曲がり、片手で支えていたロッドを股に挟んでポンピングで寄せて来ます。

ところが!”ギラッ!”と光ったヤツはまたも細長いお姿、しかも真横を向いているではあぁ〜りませんか。

「・・・。」

「そら重たいハズやな。」

そう、またしてもサゴシ君だったのです。しかもヒット後に掛かったのか見事な(?)スレ!

腹に掛かったフックを外すと”ポロッ”落ちてしまいました。「?」と思い見るとアシストフック

のケプラーが噛み千切られているではありませんか!う〜む、恐ろしや・・・。

と、ここで初めてサゴシ=サワラと聞いたオイラ、なぁ〜んやサワラの事なん!と言うオイラ

に呆れ顔のすえさんでありました(^.^;...

苦笑いしながら玉網を片付けるすえさん。「いる?」と声を掛けると「いらん!」の一言、ごめんねぇ期待させちゃって。

その後も2人して懸命にキャストしまくったんですが、朝は背中から吹いていた風が真横から吹くようになり正面に投げたジグが45°くらいの

角度で帰ってきます。おまけに風に乗って引っ張り出されるラインに底も取れない状態でさしものすえさんもアキラメモードに、昼まで粘ったん

ですが今回も本命ちゃんとの遭遇とはあいなりませんでした。

「もう、船乗ってジギングやったら?明石行ったら釣れると思うで?」

「そうね・・・。でも、もう1回くらい挑戦したいわぁ。」

「そやなぁ、今度は沖磯渡ってみる?」

というワケで次回の挑戦は沖磯からの挑戦になるかも?です。今度こそ釣ったるでなぁ〜!(え?もうエエって?)