4月27〜28日 | 大潮 | 曇り時々晴れ | 月齢14.3〜15.3 | 三尾・網代 |
釣果かロマンか?そこが問題や?
4月27日
今年もやって来ましたゴルデンウィーク!「またどっか行きたいな!!」ってなワケで日本海へ遠征することにしました。
向かうは浜坂と香住の間にある三尾、しかも渡船を使って岬の沖にある磯へ渡ろうというのです。狙いはショアからの青物!事前情報によると
エサ釣りではあるものの60〜70cmのヒラマサが釣れているとのこと、期待は高まるばかりです!
ご同行願う釣友すえさんの仕事が終わるのを待って赤穂を出発したのがPM9:00、高速を使って一気に北上!車中は明朝の大物とのファイト
話で盛り上がります。
高速を降りて地道に入ったところでコンビニ休憩、店に貼ってあった地図で目的地がまだまだはるか先であることを見てビックリ!
「まだこんなトコかいな!」
「こりゃまだまだかかりそうやなぁ。」
道中遅い車にイライラしながら行程を急ぎやっとのことで「三尾」の看板を発見!
「やっと着いたわぁ。」
港に下りる”非常に!(笑)”狭い道と急な下り坂と超狭い港の入り口にビビリながら駐車場に車を止めてホッと一息、明日に備えてピッチも早く
酒を放り込みAM1:00に就寝です。う〜ん、早く朝にならないかな!
・・・って寝てたのは相方のみ!予想以上の冷え込みと豪快なイビキ(失礼)で一睡も出来ませんでした・・・。
明けて27日のAM4:30、続々と到着するエサ師達と一向に起きる気配が無い相方にソワソワしているとやっとこ携帯のアラームが鳴ります。
「波があったら出れない。」
渡船の予約をした時に船長から聞いていたので波止の外が気になりますが、エサ師達はすっかり準備を整えて待っています。
と、港の奥から船を降ろす音が聞こえてきて一安心。
近寄って来る美代志丸の中村船長は電話で聞いた声よりも若い印象、ひょっとして同い年くらいかな?
ワラワラとエサ師達と共に船に乗り込み降ろしてもらう磯と迎えの時間を船長と相談していざ出船!さぁ、早く早く!(^-^)
が!港を出たところで船を止め何やら無線で他船と相談している様子の船長、聞こえて来るのはあまり嬉しい内容ではないようでした。
”昼からウネリが・・・・・・茶釜も○○もアカンかったらどこがある・・・・・・”
等々、天候が悪くなるので渡せる磯が限られているというような内容のようです。相談が終わったのか船を進めだしますがエサ師達も希望の
磯には乗れない様子。
船長に呼ばれるとオイラ達も例外ではありませんでした。
「茶釜(三尾大島の更に沖にあります、本命でした。)は無理やね。ここ(三尾大島)に乗って歩いていくしかないわ。」
「この波やったら仕方ないわ、ほなココで。」
と先行するエサ師2名の後を追って三尾大島に上陸です。この三尾大島、航空写真でしか見た事が無かったんですが乗ってみると想像を遥か
に超えた険しさで切り立った崖とキレイに張られたタイルの様な岩の斜面、磯釣りの経験が少ないオイラにとっちゃ正に秘境(笑)です。
大島から見た三尾。左が大三尾港、右が出船した小三尾港です。 小さい港ですがすえさん曰く 「こりゃいかにもヒラマサがおりそうな所や!!」 |
とりあえず乗ってはみたもののあまりの険しさにとまどう二人(え?オイラだけ?)、先行するエサ師2名の後を追うようにポイント探しです。
が!潮通しの良さそうな沖向きへはたどり着けそうになく、唯一潮目が出来ている場所はエサ師が陣取ってしまっています。
「しゃぁない、とりあえずココでやってみるか。」
と目の前に小さな磯(右端に写ってるヤツです)が潮の通りを塞いでいる場所でタックルをセット、80gのジグを遠投する為の超ヘビーでクソ重たい
ロッドを「よっこらしょ!(笑)」と担ぎ上げキャスト開始です。
「うぉりゃ〜!!」
と気合もろともフルキャスト!沈み根を避けるラインにキャストしますがジグはすぐに着底してしまいジグに絡みつく藻に根掛かりの恐怖が襲って
きます。案の定”グワシ!”と引っ掛かるイヤな感触、岩で無いことを願いながらスプールを押さえながらロッドをあおると無事脱出できた様子。
と、アシストフックに何やらヒット(?)していました。
「なんじゃこりゃぁ〜?」
根魚の1種と思われる赤チャン。気の毒な事をしてしまいました・・・。 |
慣れないヘビーなタックルに腕はパンパン、ロッドを下げたりシャクる向きを変えたりしますが1投げごとに一休み、これじゃぁ数は投げられそうに
ありません。軽いジグをセットしたシーバスロッドに持ち替えたりエギをセットしてキャストしたりしながらキャストを続けますが反応無し。
と、
「追って来た!!」
そう叫ぶ相方の声にあわててヘビータックルに持ち替えてキャストしますがオイラのジグを追って来てくれるヤツは現れませんでした。
潮は下げ潮、いっかな回って来ない青物チャンにしびれを切らしたすえさんからのポイント移動を促すサイン。
「あっち(通り戸と呼ばれる大島と地磯の間)に行ってみん?」
改めて「準備万端!」と考えられるタックル(予備のリールや多数のジグなど)を詰めに詰めたバッグを「ヒィヒィ(泣)」言いながら担ぎ直して恐る
恐るポイント移動、エサ師達が道具を背負子に背負っていたのを思い出し万全過ぎた準備に後悔の念が募ります。
通り戸は地磯までの幅が20mほどと狭い割に水深があるらしくガイドブックを見ても実績は高いそうです。ただ北東からの風が潮の流れ
と逆に吹いています。
「これやったら(船で)渡ったイミ無いなぁ。」
一気に戦意は急降下、しかし迎えの時間まではがんばるしかありません。ヘビー、ライトとタックルを持ち替えキャストしまくりますが反応無し。
と、相方のロッドにブラ下がっている白い物体。
「何投げよん?」
「いや底モンでも狙おう思て。」
すっかり青物はアキラメモードのすえさんは根魚狙いに変更したようです。デッカイジグヘッドにセットしたワームをキャスト、探りを入れ始めた
直後にロッドが曲がります。
「1投げ目やで!」
まんざらでもない様子で寄せて来ます。水面に浮かび上がった魚は?
「マトウダイや!マトウや!」
なんと!マトウダイがヒットしていました。 オイラも実物を見るのは初めて!本命ではありませんでしたが 初モノゲットに渋かったすえさんの顔に笑みがこぼれます。 |
「すげぇ〜、(ワームを)丸飲みしとるぅ。」
嬉しそうにストリンガーに掛けるすえさん、それを見たオイラも速攻で(笑)ワームをセットしキャストしますがなぁ〜んも無し!おまけにますます
強く吹きすさぶ風に沖側は大荒れの様子、アオリをくらってオイラ達が陣取る船着き場までしぶきを被る始末。対岸の地磯のエサ師達も次々と
撤退していきます。
「もう最悪や!」
自然と交代でキャストするようになり休憩とキャストを繰り返すだけの時間が過ぎていきます。昨夜一睡も出来なかったオイラ、風の影響が少ない
場所に避難してすえさんがキャストを繰り返す様子を見ているうちに睡魔が襲ってきました。ゴツゴツした岩肌ながら、ライフジャケットが布団代わり
(笑)になって実に気持ちが良くなりいつしか夢の中。どれくらい寝ていたのかわかりませんが、目が覚めてもすえさんはがんばっていました。
「よぅ寝とったねぇ。」
「いやぁ、ポカポカとぬくぅて気持ち良かったんよ。」
「わたしゃ疲れたよ・・・。」
そう言うと今度はすえさんがお昼寝タイム、コンクリートの階段に寝転ぶとすぐに身動きしなくなってしまいました。
やがて同じ大島に乗っていたエサ師2名が引き上げ更に何も無いままの時間が過ぎたPM3:00、最後のひとがんばり!と最初のポイントまで
ロッドだけを持って行きキャストしまくりますが状況変わらず。迎えの時間が近づいてきたのですえさんがいる船着き場へと戻ります。
対岸のエサ師達も一向に竿は曲がらない様子、最後までロッドを振っていたすえさんですがさすがに観念したようでした。
「これ(マトウです)要る?」
「すんまへんなぁ・・・。」
迎えの船が来て小三尾港へ、船代¥3000を払って今日の状況を船長に聞くとヒラマサを上げたエサ師がいたとの事でした。
「あんだけ風が吹いたらアカンね、潮の流れも変わってまうし。またエエ日に来てや。」
と言う船長にお礼を言ったPM4:00過ぎ、まだお日サンも高いし次はドコへ行こうかと作戦会議です。
「いつもは鳥取方面なんやけど、今回は兵庫県内でやってみたい。」
とオイラが言ったもんで香住港に行ってみることにしました。時間や店の数(特にコンビニ)に不安があったので港に一見してすぐに店探し、コンビニ
が見つからなかったので農協スーパーで弁当と翌朝のパン&コーヒーを購入し再び港へ。ところが着いてみると港内には大きな船が止まって
いたり水面には油が多く浮かんでいたりとイイ印象ではありません。おまけに釣れそうなのがシーバスくらいということで再び作戦会議です。
「夜もやるとしたら何がおる?」
「釣れるとしたらシーバスかメバルやけど、ここまで来てシーバス釣ってもなぁ・・・。明日の朝のことも考えんと・・・。」
本を見ながらウジウジしているオイラに
「いっそ田後か網代の方がエエんとちゃう?イカもおるかもしれんし。」
とのトドメの一言で鳥取県の網代へ向かう事になりました。すっかりお疲れの二人、道中口数も少なくなりすっかり日も暮れてきました。
1時間弱で網代港に到着。釣りを終えて帰る人、これから夜釣りに向かうのであろう人を横目で見ながら車内反省会です。農協弁当(笑)と菓子類
と少量(?)の酒を胃袋に収めPM10:00就寝。明日は何か釣れるとイイなぁ・・・。
4月28日
明けて28日、さすがに昨日昼寝をしただけだったのでよく寝れました。昨日同様朝方の冷え込みは結構なものでジャケットの下にフリースを
着込まねばならなかったほど、ガチガチ震えながらタックルをセットし冷や冷やしながら立ち入り禁止(オイオイ!)の金網をくぐり波止の先端に
向かいます。巨大なテトラを見ると何人かのエサ師に混じってルアーマンの姿が見えました。
「お!やっとるやっとる。」
キャストしている様子を見るとミノーかバイブレーションのよう、シーバス狙いか?幸いにも先端は誰も入っていなかったので早速キャストを
始めます。すぐ沖にある一文字との間にジグを通しますが反応無し。と、1羽の海鵜がジグのキャストライン付近で潜るのが見えました。
「まさか食いやせんやろ・・・。ん?」
足元近くまで引いて来たジグの真後ろに張り付くように追って来るデカイ白黒の物体が!
「(魚にしては)何かヘン?ゲ!ホンマに(海鵜が)追って来よったぁ〜!!」
あんなモンがかかったらシャレにならん!頼むで食わんでくれよ〜。と、そんな心配は無用とばかりにUターンしていく海鵜君。あ〜ビックリした!
その事をすえさんに話すと
「食ったら美味いかもよ?(笑)」
「・・・・。」
結局朝イチのオイシイ時間にはなぁ〜んも無し!「この辺はワシの庭じゃ!」というすえさんの案内で網代港に流れ込む河口でヒラメでも狙って
みるかと移動。ダンダン動きが鈍くなって来る二人”ノロノロ”と移動し”ヨタヨタ”とキャスト、”ヘロヘロ〜”と飛ぶジグにもバイブにもミノーにも
当たって来るヤツは1匹もおらずため息ばかりの寂しい背中がふたつ。
「どうせアカンやろうけどイカでもやってみる?」
過去に実績があるというポイントへと車を進め海を見るとまぁキレイ!透き通った海は瀬戸内では見られない透明度の高いものでした。
おまけに藻が多く茂っており、時期が時期であればイカ狙いの釣り人がズラッと並びそうな所でした。しかし探せど探せどイカの姿はどこにも
見当たらずわずか数投で再び移動、網代港の港内に車を止め最後の力を振り絞ってキャストします。
見上げるとお日様は天高く上がり風も無くてポカポカ陽気、なんとも平和な時間が過ぎて行きますがバイトの方はまぁ〜ったく無し。
と、後からやって来た老夫婦が何やらヒットさせた模様。
「日本海の魚はルアーが嫌いらしいわ。」
「・・・。」
ついにはメバル用の超ライトタックルまで持ち出して足元を探ってもバイトさえ得られなかったオイラのつぶやきにすえさんも無言のままでした。
「ほな仕舞いますかね。」
「そね。」
というワケでウルトラスーパーに(笑)張り切って出かけた日本海でしたが自然の力の前に手も足も出ずに完敗に終わりました(号泣)。
「やっぱ青物やるんやったら船やで!」
・・・でもね、陸っぱりからの青物ってロマン(臭い?)だと思わん?ねぇ?・・・。