6月3〜4日 | 広島県Y島 | 晴れ | 小潮 | 釣果:キス:67匹、赤ベラ:1匹 |
波打ち際の攻防U!
「アタリが止まらないんですがぁ〜!んでもってデカイんですがぁ〜!!」
・・・またも
悪魔(失礼)の誘惑に誘われて福山に行って来ました。なんでもナイスサイズのキスが接岸したらしく、接近戦でバンバン乗って来るとの事。
んなこと聞かされた日にゃぁ仕事のスケジュールなんか無理でもなんでも合わせてまうっちゅうの!(オイオイ)
6月3日
前回の教訓からキススペを封印し、”スーパー”ホリデーライトキャストと機動性重視の振り出しルアーロッド。んでもって、アナゴ狙いの振り出し竿を
車に放り込み一路西へ。
予定どおりの時刻に現地着。ご教授頂いたポイントへ向かうと人、人、人・・・。う〜む、やっぱメジャーポイントはすごいっす。
なんとか駐車&投げられる場所を見つけてホッと一息。本格装備でやってるオジサマに状況を聞くと
「・・・アカンな。」
と、ぶっきらぼうなお返事。『ワシに話かけんな!!』モード全開だったのでそそくさと退散し、タックルセット。しばしの敵情視察も上げてる様子は
ありません。
「ん?なんか聞いてたのとハナシが違うド・・・。」
とりあえず投げてみますが、オジサマのお話どおり何投か素針を引きます。手を変え品を変えてキャストを繰り返していると、待望のアタリが!
距離が近いんで、アタリは強烈!ワクワクしながらも上がって来たのは中型で気分は微妙・・・。
更にキャストを繰り返しポッツリポッツリ数を稼ぎますが、いかんせん待望のサイズが出ません。
と!時計代わりの携帯を見ると着信履歴。イマイチな状況の説明メールに即座に鳴るのは着信音。
「そんなバカぬわ!!ドコでやってるんですか?」
「かくかくしかじか・・・。」
「それなら、こっちでやってみて下さい!」
教えに従い小移動、時刻はすでに19時を過ぎていました。
タックルを取り出し、浜に下りようとスロープへ。と!
「わ!!」
砂が浮いていたコンクリートに見事に滑ってスッテンコロリン(う〜む、今時言わんなぁ・・・・)
「大丈夫かぁ?」
船の掃除をしていたオジサマが心配して声を掛けてくれます。
「すんません、お騒がせして・・・。」
恥ずかしいやら情けないやら・・・。そそくさとタックルをセットしているとオジサマが寄って来て珍しそうにオイラの道具を見ています。
「今、(エサに)何ふったん?」 ← 石粉です。
「ぎょぉ〜さん、針つけるんやねぇ。」 ← 4本しか付けてないんですが・・・
「陸からやった方が釣れるんやろか?」 ← 釣れるからやってるんですケド・・・
人なつっこいオジサマに愛想笑いで答えながらキャスト。すると、着底直後からアタリがあり、ガマン出来ずに巻き上げるとイキナリ3連!
「ほほぉ〜、おるんやねぇ。」
1投目からのヒットと感心しきりのオジサマに気分も乗って来ます。相変わらず話しかけて来るオジサマの相手をしながらの2投目、
”バン!!!”
「わ!!」 ← 今度はナニ?
急に軽くなったホリデーライト。一瞬ナニが起こったかわからず手元を見ると、真っ二つに折れているではありませんくわ!!
「折れてもうたぁー!!」
心配性(?)のオジサマから最大限の慰めのお言葉を頂きながら仕掛けを回収。幸いにも海に飛んでくれていて、人的被害はありませんでした。
そんな取り込み中(?)にも関わらずGENさんからのお電話が。
「今、竿折ってしもたトコ・・・。」
「え〜!?そりゃ災難でしたなぁ。大丈夫ですか?」
「まぁ、竿はようさん積んで来とるから・・・。」
「とにかくがんばって下さい・・・。」
トボトボと車に戻って、ルアーロッドと交換です。またすっ転んじゃ後ろで”キャーキャー”やってる若者達に笑われると抜き足差し足。
既に怪しくなってる手元でタックルをセットしてキャスト再開。されど未だ回復してないショックと”ヤイヤイうるさい”若者達がうっとぅしくて集中出来ません。
結局、数投しただけで1級ポイントを断念することにしました。
ねぐら&アナゴポイントへ向けて移動開始。とっぷり日は暮れていて、ワシワシ入ってかなきゃならない山道は相変わらず不気味です。
やっとこ着いてダッシュでタックルセット&キャスト。しかし低すぎる潮のせいか、時間が遅くなったせいかアタリはありません。
結局初日の打ち止めは知らないうちに掛かってたキス1匹だけでした。
ガックリと肩を落として車に引き上げます。この状況にGENさんとの作戦会議も難航。色んなケースに対応出来るであろうこのサーフでやってみる事で
明朝の決戦を迎える事になりました。
ちなみに・・・
この夜の酒の量がいつにも増して多めだった事は、みなさんのご想像どおりです(;^_^A
6月4日
携帯のアラームよりも早く目が開きました。時刻は3時50分。まだ暗い中ごそごそと準備です。
浜に下りてサンドイッチなんぞをかじっているとGENさん到着。
「今回はあの岬まで行ってみましょう!」
広いサーフを歩いていった更に先、距離にして1.5kmはありそうです(;^_^A
とりあえず早いテンポで探りながらキスを拾っていきます。
恒例のちょっとだけヒント@ |
岬へ向かう道中、狭い歩道からもチェックを入れる事を忘れないGENさん。こっちも白く見える海草の間を狙ってキャストしてみると小気味よいアタリ。
しかも、防波堤の足元でキスのサイトフィッシング(!)が出来るという状況に
「これやったらのべ竿でイケルやん!」
しばし遊んでみますが・・・
「やっぱおもんない!!」
声を揃えた両名はいよいよ本命ポイントへ向かうのでした。
ご覧のとおり”ジャングルのような森の中”を分け入って行きます。 |
短パンの足や半袖から出た腕に葉っぱが当たって、”カユイカユイ病”になりながらたどり着いたのは!
人っ子一人いないプライベートビーチィ〜!!! |
「どうです!イイでしょうぉ?」
「最高っすわぁ。」
早速キャストを始めたGENさん、イキナリ良型の3連なんかを見せられて、こっちのボルテージも上がって来ました。
”沖に群れてる大船団”めがけてキャスト!ポツリポツリとキスを拾いますが、型が出ません。しかも、フグとベラの猛攻でドンドン減っていく針に
「やっぱこっち(福山)は消耗が激しいなぁ・・・。」
自作の無限仕掛けだからイイようなものの、市販の仕掛けなんかを使ってる人達は大散財をしそうな釣り場です(;^_^A
しばし粘ってみるも型が出そうな気配もなく、だんだんダレ気味になってたトコロへ
「この桟橋、上がれそうですよ!前は鉄扉が閉まってて入れなかったんですケド。」
おっかなびっくりで鉄扉に”ぶら下がるようにして”なんとか上陸。先端に出ると高い足場で海面を見ると思わず吸い込まれそう(^▽^;)
ちょっとだけヒントA |
おまけに手摺には”自然に優しい”竿立てが常備されているではありませんくわ!
右側の手摺に”ズラッと”取り付けられた竿立て(^_^) |
「鉄扉が閉まってる時は、ハシゴで乗り越えてたらしいですよ。」
「ホンマ釣り人の執念っちゅうのは、スゴイのぉ。」 ← 誰です?「人の事が言えんのか!」って言ってる人は?
まずは水深のありそうなケーソンの向こう側へキャスト!着底を待ってると12〜3mは水深がありそうです。
「深(い)!」
じっくりサビくと強烈なアタリが!!
「ぬぉおおおお?」
バレないように慎重に上げて来ると、紛れもないキスのお姿!
「デカ!!」
上がって来たのは20.5cmのブッチョイのんでした(^_^)
狂喜乱舞(笑)しながらクーラーのメジャーで測ってると、背後から聞こえて来る悪魔の呪文が・・・。
「落とせ・・・落とせ・・・海に落とせぇ〜。ええネタになるでぇ〜〜〜。」
呪文を振り払うかのごとく”ムンズ”と握ってクーラーへ。ホッと一息ついてからキャスト再開です。
と!隣でやってたGENさん、針にからんだ海草をほどいていると・・・
「海草が動いたぁ〜?!って、カニやカニ!!」
なんと!海草そっくりに擬態したカニでした! |
「図鑑でしか見たことない!でも、なんて名前なんやろぉ?」
しばし珍客に見とれる二人。”ポチャン”とリリースしてやり戦闘再開です。
・・・しばし
海釣り公園のごとき足場からのマッタリとした時間が過ぎていきます。
キスはといえばポツリポツリとアタる程度。時折ビックリするようなアタリで良型が上がって来ますが、ほとんどはピン〜中型ばかり。
お日様も真上に上がり、潮止まりを迎えてますますマッタリ。
ヘタリ込んでシーカヤックの船団が楽しそうにワイワイ言いながら通り過ぎて行くのを見送ったり、近くの船のオジサマ軍団がタコを上げるのに歓声上げたり
しながら昼飯代わりのウインナーとGENさんおすそ分けのお稲荷さんをかじりながら置き竿のアタリを待ちます。
んが、あまりのマッタリ状態にじれて来た二人。
「・・・今のうちに移動してみます?」
「・・・そね。」
次に移動したのは出発したサーフから見えてた潮もぶっ飛ぶ岬の突端。
「もう、ここっきゃ無いでしょぉ!ってくらいのポイントだと思うんです!!」
まさか磯歩きは考えてなかった軽装のオイラ。岩に付いてる海草に滑らないかとヒヤヒヤしながらGENさんについて行きます。
ゼィゼィ言いながら(笑)なんとか到着。目の前に浮かぶ島以外に視界を遮る物も無いロケーション!いそいそとセットしてキャストすると足元からドン深で
いかにも大物がいそうな気配です。
んが!何のアタリも無くカケ上がりに引っ掛かりそうになってあわてて回収。う〜む、難しいぞい。
一方GENさんもキスのアタリを捉えられずに1投目を回収し・・・
「もう1投だけさせて下さい!」
そう、最高では?と思われたポイントも不発に終わりました。
「どしましょう?・・・」
先ほどの桟橋と、出発地点への分岐点で立ち止まる二人。あれやこれやと悩んだ末、元のサーフでやってみてダメだったら大移動という結論に達しました。
道中、”家の竿全部出してみましたぁ〜”と言わんばかりのオジサマと、ご夫婦でチョイ投げしてる人にも聞いてみましたがサッパリとの事。
ふうふう言いながら、やっとこサーフの入り口に到着。
「休憩がてらやってみます?」
「そね。」
上がってる息を整えながら仕掛けをセット、干潮でサーフは更に広くなっています。
”ヒョイ”と投げるつもりがライントラブルで思いのほか近くに着水。とりあえずサビいてみると”ビビビンビン!”と即座にアタリ!!
「おぉ〜?」
なんと、良型がダブルで付いているではありませんくわ!!魚がいるとわかれば途端に元気になる現金な両名。嬉々としてキャストを繰り返し、良型キスを
拾っていきます。
ピーカンのサーフにはオイラ達以外の釣り人は1人もいません。いるのはイチャつくアベックと体力が有り余ってる若者たちの集団だけ。
ローライズのネェちゃんの黒パンを横目で見ながら(笑)移動を繰り返し、ルアーフィッシング並の手返しで数を伸ばします。
と!エサ付けで下向いてたオイラのトコロに”満面の笑み”で走り寄って来たGENさん。
「ねぇ、ねぇ!刺身にするぅ〜?」
とってもカワユいヒラメちゃんでした! |
「虫エサで釣ったの初めてじゃ!」
そう言いながらヒョイヒョイ波打ち際まで走っていくと
「リリースするけぇ〜よ!」
泳ぎ去るチビラメちゃんを見送って、スキップしながら(笑)帰っていきました(^_^)
”カッチャカッチャ”とカウンターの数もドンドン上がり、この時季赤穂では考えられない50匹に達したトコロでエサ切れになってしまいました。
一方GENさんはというと、サーフの入り口でやってたかと思うと撤収準備を始めています。何事かと電話してみると
「いやぁ〜、イマイチなんで、場所換えしようかと・・・。」
「こっちゃもエサ終わったから撤収するわ。」
今回の釣果です。右から2列目の真ん中のんが、
今回の最長寸22.5cmです。 |
早朝4:30から約12時間にも及んだ耐久キスバトル、お互い好、不調を繰り返し、終わってみれば両名同じくらいの釣果でした。
大満足で帰るというオイラに向かって
「型が出とらん!こんなんで満足してもらっちゃぁ困るんです!!」
・・・贅沢なお人である(;^_^A
んで、
「今日の目標は100匹じゃ!」
と言ってたGENさん。オイラと分かれた後もエサを買い足し次のポイントでがんばってたようで・・・
その夜送られてきた写真です。まさに執念・・・(^▽^;) |