(サヨリ)

赤穂では夏の終わり頃から釣れ始め、エンピツサイズから

時にはサンマサイズまで大きくなる魚。

特に飛ばしウキで狙うヤツは釣れて来るサイズも大きく、

「サヨリスト」

と呼ばれるマニアもいるターゲット。

ウキを”ビャッ!”と引き込むアタリはもちろん、青物ならではの横走りは

引きもナカナカ。そして何より

「食べて美味い!!」

ヨダレを垂らして(笑)待ってる家族のためにも、い並ぶサヨリスト達に

負けるワケにはいかないのだ!!

 

んではどうすればよい?

 

「俊敏な反射神経でアタリを逃さない!」

(誰よりもニブいオイラにゃ無理な相談・・・)

「人一倍魚を寄せるコマセで対抗!」

(そんなんあるかいな・・・)

 

悩みに悩んで、眠れぬ夜を幾度も過ごし(マジ?)

遂に至った結論は

 

「集まった魚を釘付けにする!」

 

(極めて普通の答えやなぁとか言わないでね・・・)

 

 

 

 

 

1.悩める構想(仕掛け編)

 

遠投ウキでサヨリを釣り始めた人にとって最初の難関は仕掛けのカラミ。

なんせ重くて真っ先に飛んで行くアミカゴの下にアタリ取りウキと

ハリが付くんですからカラむのは当たり前。(わかりますよね?)

一旦絡むとほどくのに時間がかかったり、最悪ハリス切れなんて事態にもなりかねません。

するとその間に集まってたサヨリちゃん達は隣のオジサマへ流れてしまい、

再びオイラの前に戻って来るまでしばし投げ返さねばなりません。

そこで、普段投げ釣りをやってるオイラが一番に考えたのが”天秤方式”

思いついたら即実行がB型のイイところ(?)で、手にはバネ鋼線とペンチ。

早速試作し実釣してみたんですが、パーツが多い分ハリが引っ掛かる

トコロも多いワケで、数回の釣行であえなくお蔵入り。

アレヤコレヤと試行錯誤し、出来上がったのがこのセットです。

 

アミカゴと飛ばしウキを一体化。

市販品は極太のテグスを通してありますが

φ1mmのバネ鋼線を通してあります。

飛ばしウキは木製の玉。カゴとの段差をなくす

ためにカゴのお尻をカットし、スキ間からアミが

こぼれないようにスプリングを仕込んでフタに

してあります。

ここまでは市販品のパクリ(^^ゞなんですが、

カゴの上には発泡ウキの材料にホログラムを

貼って集魚効果を狙ってます。

飛ばしウキと天秤の接続はU字型に曲げた

天秤の先をウキのO字部に通してゴム管を

被せて固定。これにより、投げた直後はL字

状で飛び、着水間際には直線になって綺麗に

アタリ取りウキを飛ばしウキの先へと着水させ

てくれます。

アタリ取りウキはシンプルに1個だけ。

ナイロン3号のヨリ糸1mに自作のシモリウキ

を付けてます。

欠点はエンピツクラスではアタリが出ない事。

ウキを動かせずにピョンピョン跳ねてアタリを

教えてくれます(^^ゞ

ハリスはハリス止めを使ってます。

刺身クラスになると飲まれたり切れたりする

んで、交換を簡単にするためです。

この仕掛けを使い出してからからみは激減!キモは着水寸前にサミングして

アミカゴとアタリ取りウキが真っ直ぐになるようにして着水させる事です。

市販の仕掛けでいくらやってもからむという人は一度試してみてね!

 

 

 

 

 

 

2.悩める構想(アミ詰め編)

 

 

「カゴにオキアミ詰めるのがメンドウクサイし手も臭い!!」

そう、居並ぶ名人達もカゴにアミを詰めるのはスプーンやお箸が主流。

んが!ちっさいカゴにちっさいスプーンでチマチマやってたんじゃ手返し悪すぎ!!

「なんかエエもんないかなぁ〜。」

ホームセンターや手芸屋さんを駈けずり回って手に取ったのは生クリームの絞り袋。

これでも十分事足りるんですが、袋いっぱい入れすぎると

”逆流!”なんて惨劇(笑)もあって数回で断念。

次に買って来たのは同じく生クリーム絞りながら注射器状態になったヤツ。

これは使い勝手が良かったんですが、容量わずかカレースプーン5杯では

しょっちゅう継ぎ足さねばならず使い物になりませんでした。

ネットを散々徘徊してアイデア探し。すると、

G○ar-Labさんトコで「オキアミガン」なる商品を発見!!

思わず購入ボタンに手が伸びたもののお値段を見て後ずさり。

「欲しいケド高いしなぁ。。。」

暑い気温とは逆に秋風が吹きまくっているオイラの財布。

モンモンとしながら(笑)工房を見渡してると視界にあるものが。

”○○シリコン”の文字とそれを押し出す手になじむカタチの物体。

そう、”コーキングガン”だったのです!

「これは使えるかも?」

舐めるように眺めること数十分(笑)。

部屋をのぞいた嫁さんはガンを片手に動かない

オイラがさぞかし気味悪かったことでしょう(^^ゞ

で、とりあえず去年作ったのはコーキングガンをそのまま流用し

それに合う長さの塩ビパイプで作ったボトルを装着した物。(これが初号機

これはこれで良かったんですが、コーキングガンをそのまま使ってたもんで重さの割に容量はイマイチ。

そこで改良版は容量アップ&軽量化を目指しての工作となりました。

 

 

 

ちなみに・・・

写真は完成後のしかありませんので、興味のある方はBBSでお願いします(^_^;)

 

 

 

 

3.楽しい(♪)工作編

@アーミーガン2号機(重装備バージョン)

全景です。

外筒は塩ビパイプのVU50。

押し出し機構部はコーキングガンから移植。

既製品のバネは鉄製だったんで、バネ鋼線で

自作したの物に交換してあります。

納屋に置きっぱなしだったのを流用したのと

毎回塩水に浸るもんで錆び錆びに・・・。

ちょっとでも進行を防ごうと錆び止め塗料だけ

ですが塗ってみました。

ロック機構は4箇所。

差し込んだ後右に回せばロックされて

抜けなくなります。

ロック溝にはまるのはM4ネジ×4本。

押し出し部は塩ビ板を積層。そこにゴム板を

貼ってパッキン代わりにして隙間からの逆流

を防いでいます。

心棒のネジは元々6mmだったんですが、

強度的に不安だったんで、心棒の太さに

合わせて8mmに切り直してあります。

先端部は押し出す圧力に耐えられるように

塩ビの10mm積層。

ノズルのネジに合わせてSUS製のニップルを

付けられるようにメネジを付けてあります。

絞り出しノズルは広めにカット。

一回の絞り出しでカゴ丁度の量です。

 

 

 

 

Aアーミーガン3号機(軽量バージョン)

 

2号機は容量タップリで使い勝手も良好。

んが、さすがに少々重いし錆びるもんでメンテが大変。

またもホームセンターをウロウロしてるとプラスチック製のコーキングガンを発見!

早速買って帰ってパイプとのドッキング方法の検討です。

上下のフレームと押し出し棒の3点支持でガタつきもなくなるだろうと手にはノコギリ。

パイプ部分の製作は経験済みなので、割合スムーズに出来上がったのが

アーミーガン3号機です。

全景です。

外筒は塩ビパイプのVU40。

パイプの全長は約200mmです。

2号機の押し出し機構が金属製だったのに

対しこちらはプラスチック製。

2号機同様ゴム板を貼ってパッキンとし逆流を

防いでいます。

押し出し機構とフタとの接続はM3ネジ2本で

固定。

これがそのままパイプのロック溝にはまって

パイプを固定します。

ロック機構はシンプルに2箇所。

ノズルは2号機のをそのまま流用。

 

 

 

 

4.キャリア編

 

せっかく作ったアーミーガンですが、片手に竿、肩からクーラー。

もひとつの手にガンをブラブラ下げて波止を歩くってのも悪くないんですが

いつも足場のいいトコロを歩けるワケもなく、最低片手は空けておきたいです。

となると・・・

なんとかしてクーラーと合体出来るようにしないと都合が悪いです。

最初、ガンのボディがスッポリ治まるアームををクーラーに付けたんですが

釣行初日の歩行中に落下(泣)。やっぱキモは重量らしく、

吊り下げ方式でないともたないと判明しました。

んで、行き着いたのが超シンプルなヤツ・・・

キス用の11リッターを季節限定でサヨリ用に

流用。

だもんでカウンターやシンカーホルダーやらが

そのまま付いてます。

アーミーガンのノズル部分と押し出し棒に

カナビラを掛けUボルトに引っ掛けてブラ下げ

ます。

出撃前のクーラーの中。

クーラーに合わせて150mm角の水汲み

バケツと魚を入れるカゴ。

カゴにはナイロン袋をかぶせて匂い除け。

釣り終わったらそのまま取り出してくくれば

匂いも汚れも付かないので便利です。

サイドボックスの中身です。

遠投カゴ、アタリ取りウキ、ハリ、ハサミ、

メゴチ挟み(大)などなど。

 

 

 

 

 

 

4.お料理編

 

釣って帰った日の夜はお楽しみのサヨリ料理です。

オイラは包丁握れないんで、嫁さんにがんばってもらってます(^^ゞ

定番の刺身♪

キスよりも甘みがあって、超美味です。

(写真を撮った日はサンマもあったんで、

 こちらも刺身にしました。左の皮が光って

 るのがサンマです。)

お吸い物♪

我が家では素麺をいれてヌクヌクにゅうめんが

お気に入りです。

お寿司♪

刺身だけではもったいない!とお寿司にして

もらいました。

大葉とシャリがベストマッチです。