エクステリアの基礎知識 エクステリアってなに?

ひと言で言ってしまえば、「建物の外側空間すべて」です。
生活するうえで必要な建物の外側の空間を、住まう人のライフスタイルに合わせて、快適で満足できるものにしていきます。

まずはゾーニング ゾーニングの図

「ゾーニング」とは、用途や使い勝手に合わせて、エクステリアに必要な要素を大まかに決めていくことです。エクステリアに必要な要素は大きく分けて4つあります。

<1> 門まわり・アプローチ
<2> 駐車スペース
<3> プライベートゾーン
<4> サービスヤード

これらの要素を、そのように配置すれば使いやすいか、住まう人のライフスタイルも考慮して計画することが大切です。

[門まわり・アプローチ]
道路から玄関までの通路(アプローチ)と門まわりは、家の第一印象を決める重要なポイントです。別にお話しする外構スタイルによって、大きく雰囲気の変わる部分でもあります。外部からもよく見える空間なので、半公共性のある空間とも言えます。建物との調和や使い勝手とともに、最近は、道行く人も楽しくなるようなスタイルが増えています。

[駐車スペース]
車が出入りする部分の道路幅や、駐車台数、敷地と道路の高低差、車の大きさなどによって決まってきます。前面道路と建物の配置を考慮して、駐車しやすいことと、アプローチや玄関との関係も考慮して計画することが大切です。
ここも、半公共性のある空間でから、単に車を止めるだけのスペースとしてではなく、車のないときのことも考えてデザインするとよりおしゃれなものになります。

[プライベートゾーン]
住まう人の趣味やライフスタイルに合わせて計画します。お庭でどんなことをしたいか、なにを楽しみたいかを考えて、トータルにデザインします。
また、外からだけでなく、家の中から見える風景や、日当たり、排水、土壌などの植物を植えるときに気を付けなければならないことも考慮してプランニングします。

[サービスヤード]
生活する上での、屋外の作業をサポートするスペースです。
物置、物干し、ゴミ置場など作業の内容に合わせて、広さや使い勝手、動線(人の動き)などを充分に検討して、使いやすい空間にします。


外構スタイルは大きく分けて3つのスタイルがあります。
敷地の形状や建物との関係、ライフスタイルに合わせてどんな外構スタイルにするか検討しましょう。

1)オープン外構
 敷地の周りに塀などの囲う物を作らないオープンなスタイルです。
 何といっても開放的なのが魅力で、門扉などもなく、インターホンや表札、ポストを付ける門柱もあまり大きく作らないのが特徴です。門周りや駐車スペースが開放的なので、植栽を多く取り入れて街並みに調和した空間を演出することが出来ます。
ただし、プライバシーの確保と防犯に対しての注意が必要になります。

2)クローズド外構
 門柱、門扉、フェンス、塀、生垣などを設けて、敷地の外周をすべて囲うスタイルです。
 高級感のある落ち着いた雰囲気になり、隣接する住宅や道路からの視線をさえぎることができるプライバシーを重視したデザインです。単調にならないように壁に変化をつけたり、植栽スペースを設けたりするなど、柔らかい印象になるような工夫も必要です。

3)セミクローズド(セミオープン)外構
駐車スペース以外を門扉、フェンス、塀、生垣などで囲むスタイルです。オープン外構とクローズド外構を組み合わせたタイプともいえます。オープン外構と比べると落ち着いた雰囲気に、クローズド外構と比べると柔らかい雰囲気になります。


最近では庭よりも、駐車場が敷地面積を占めるお家も多くなりました。そのため、エクステリアへの影響も大きいですから、空車時の見栄えも考慮したデザインが大切です。床の仕上げやデザインに気をつけてプランニングしたり、車のない時には子供の遊ぶスペースとして使えるなどの工夫をしたりすることも考えられます。また、夜間の防犯対策の照明計画も忘れずに考えましょう。
 
■駐車スペースの基本寸法(単位:mm)

車種によって違いますので、車の寸法をよく確認してから設計します。

【 直角駐車 】
間口3m前後、奥行き5〜6mが必要です。2台並列タイプなら間口5mは必要です。カーポートをつける場合は、さらに30〜50cm程度の余裕が必要です。

【1台縦列タイプ 】
車の出入りのため、間口は8m程必要です。奥行きは最低でも2.5mはあったほうがいいでしょう。アプローチと共有させることで、省スペース化が図りやすいスタイルです。

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