2014年度・ひたちなか市議会3月定例会


目   次

1.  市長施政方針について

 (1) 経済状況等の捉え方について
 (2) 財政状況及び財政健全性について
 (3) エネルギー政策について(割愛)
 (4) 防災力のさらなる強化と災害に強いまちづくりについて
    @ 原子力事故への対応(日本原電・東海第二原発との覚書)について
    A 防災計画・原子力災害対策(広域避難)について
 (5) 震災からの復興と産業振興について
    @ 雇用 A プレミアム商品券 B 農業政策・6次産業化
 (6) 福祉医療の充実について
    @ 高齢者福祉政策について
 (7) 都市基盤の整備と住みやすい街づくりについて
 (8) 子育て支援・教育の充実について
 (9) 自立と協働のまちづくりについて

2. 子どもを小児甲状腺がんから守ることについて

答弁

― 井坂章 ―
市民改革クラブの井坂です。通告に従い代表質問を行います。先に質問されている関係で重複するところもありますが、つながりもありますので通告の通り質問しますので答弁をよろしくお願いします。
3・11東日本大震災から3年が経ちました。津波、原発事故によりふるさとを離れ、未だに避難している方が14万人おられるという状況にあり、復旧復興もまた、遅れている。あらためて、被災者に寄り添った施策の実行が求められていると思いますし、その際、経済優先より人のいのちが優先されるべきだと思います。



1, まず始めに、平成26年度市長施政方針、予算に関わる部分で質問を致します。

(1) 1点目、経済状況の捉え方について。

 景気動向を的確に把握することは施策の構築と予算を編成する上において出発点となるものです。
市長は先の施政方針の中で、わが国の経済にふれ、「大胆な金融政策」、「機動的な財政対策」の効果により、「景気は回復の兆しがあらわれてきている」と述べておられます。
たしかに、安倍政権はデフレ脱却の名のもと、物価高、円安によって景気を刺激し、消費税を上げる環境作りに腐心してきました。この経済効果は、輸出関連の大企業、富裕層にしか恩恵が及んでいないと思うのです。
一つ目は、「1の矢」、「2の矢」が有効であれば国内に設備投資をする動きが見えてくるが、そうはなっていない。第3の矢である「民間投資による成長戦略」が期待されているが、実現の可能性はあるのか疑わしいのですが、これら含めて経済状況についての市長の考えを伺います。
二つ目は、4月からの消費税引き上げによる景気への影響が懸念されるとの認識を示されております。確かに、円安による物価の上昇は資材の高騰を招き、消費税引き上げは公共事業にも負担増、中小企業にも負担増となってきます。市内経済に及ぼす影響をどのように見ているか、伺います。

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(2) 2点目、ひたちなか市の財政状況と財政健全性について

平成26年度予算のうち、歳入について。
市税は4億円増の229億6,000万円を見込んでいるが、個人市民税、法人市民税の推移についてです。本市の将来人口推計や高齢社会への進行、さきほど伺った経済状況のもと、個人所得の減少などの状況を踏まえると、個人市民税の将来に不安が広がるのですが、市税収入の今後について、どのように分析し、どのような見通しを立てているのか伺います。
次に臨時財政対策債について
当初予算案で歳入の市債総額57億円のうち、臨時財政対策債が17億5千万円計上されています。2014年度末の市債残高579億円のうち、臨時財政対策債は200億円となっています。実に市債残高の3分の1を超えるようになりました。
臨時財政対策債は3年間の臨時的措置として2001年(平成13年)度に導入され、その後、2014年度まで延長がされています。今後についてはどのように把握しているのかをまず伺います。
また、市として、今後、臨時財政対策債について、どのように対応していくのか伺います。
あわせて、この間の臨時財政対策債の本市の発行状況、償還の状況、償還に当たっての財源措置、今後の償還の対応について伺います。

 次に財政調整基金について
財政調整基金の残高見込みが46億円となっている状況です。この現状について、どのように認識しているのかを伺うとともに、今後の見通しを伺います。
次に歳出について
まず、障害者福祉費、高齢者福祉費、保健衛生対策費など社会保障関連経費が増大、公債費の増加などにより義務的経費が増加傾向にあります。今後の見通しについて伺います。
また、経常収支比率及び実質公債費比率の現状について、どう認識しているのか伺います。
また、経常収支比率及び実質公債費比率の現状分析から今後の課題、対策について伺います。
次に、本市の財政健全性についてはどうか、伺います

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(3) 3点目のエネルギー政策については割愛します。

(4) 4点目、防災力の更なる強化と災害に強いまちづくりの推進について

@「原子力事故」への対応について
日本原電はこの間、地元自治体、住民との話し合いを軽視し、フィルター付きベント、防潮堤工事に着工するなど「再稼働」への準備を推し進めてきました。
経済性だけで進もうとする姿は、そこに住んでいる人への思いがないのではないか。
日本原電・東海第2原発との「安全協定」を巡り、本市を含めて協定の枠組み拡大を求めている原子力所在地域首長懇談会、県央地域首長懇話会は3月5日、協定見直しまでの移行措置として、「安全審査申請は自治体の理解を得ること」などと定めた「覚書」を日本原電と締結しました。
「覚書」は自治体に「発電所の今後にかかる判断を求める前までに協定を見直しする」と定められていることから、協定は安全審査終了までに改定される見通しを示した、と報道されています。
住民が心配しているのは「これが再稼働につながるのではないか」ということであります。市長からみてここに至るまでの成果と今後の課題について伺います。

A ひたちなか市地域防災計画と原子力災害対策について
一つ目、避難所、要支援者等の支援体制について
震災による津波や原発事故で避難する場合、体が弱いとか、病気、障害を持っている方は避難に困難が生じることから支援体制について伺います。
二つ目、原子力災害対策と広域避難について
あってはならない原発事故がもし起きた場合、住民の避難はどうすすめるか。5キロ圏内の人が避難してから、30`圏内の住民は避難する「段階的避難」となるが、本市の場合は那珂川と久慈川の間に位置し、海にも囲まれ鉄道も不通という事態になり、避難出来ない場合、屋内待避しか方法がありません。
防災計画は、机上の計画ではなく現実に即したものを確立すべきと思いますが、進捗状況を伺います

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(5) 5点目、震災からの復興と産業の振興について 

@ 雇用対策について
日銀が7日に発表した3月の金融経済概況でみると、茨城県内の景気を「持ち直しの動きが続いている」としている。
新卒者の有効求人倍率は昨年より少し良くなっている。本市においても雇用対策をされてきましたが、
「新卒者の支援」、「未就職者の人材育成について」、「緊急雇用創出について」はどのように取り組まれているでしょうか、伺います。

A 商業の活性化 プレミアム商品券について
プレミアム商品券については人気があります。
しかし、市議会「復興まちづくり特別委員会」の報告によれば商品券の使われ方が、その7割が大型ショッピングセンターで消費されているということです。
疲弊しガレージ通りと化してしまう商店街を活性化させる狙いもあるプレミアム商品券を、大型店では使えないようにするとか、工夫が必要ではないか、考えを伺います。

B 農業政策・6次産業化について
干しいもは、本市の最大の生産中心であります。
しかし、干しいも以外にも農作物はあり、その中で6次産業化できるものは何があるのか。
6次産業化についての今後の取り組みを伺います。

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(6) 6点目、福祉・医療の充実について

@ 高齢者元気アップについて
高齢者がこれからも増えてくる時代になり、元気で過ごしていただくのは重要です。
なかなか外に出ない高齢者(主に男性が多いと聞いている)を外に引っ張り出すために公園や地域交流拠点を中心に健康維持につながるようにする。
その際、小規模でも交流拠点があれば行きやすい環境が生まれます。
高齢者クラブなどでの交流で趣味や軽いスポーツ、ウオーキング、話し合いなど居場所つくりが求められています。
高齢者の「生きがい」つくり施策について考えを伺う。

A 高齢者福祉について
地域の力を活用する視点から、子どもを見守る地域づくりとして三世代型の家を造る世帯に対してリフォームの一部助成する考え方はいかがか。
地域の子どもをみんなで見ることにつながる。

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(7) 7点目、都市基盤の整備と住みやすいまちづくりの推進について

@ 土地区画整理事業・船窪地区について
和田町常陸海浜公園線とひたちなか海浜鉄道との平面交差が認められ、道路整備が進むことは一歩動き出しました。
このことは防災上、まちづくりの観点からも重要であり、船窪地区の今後のあり方を伺う。

A 親水性中央公園について 
親水性中央公園については、整備に向けて進んでいると思いますが、用地確保の進捗状況を伺います。
また、緑が豊かな地域であり、どのような特色を持った公園にしていくのか、まちづくりと一体となった構想について伺います。

B 都市公園の整備について
市内には大小様々な公園があり、市民の憩いの場、子供さん達の遊び場になって重要な役割を果たしている。
公園内の施設が老朽化しています。
目に付くのはベンチの老朽化です。
修繕なり新規のものと順次整備していく必要性と整備にあたっては、健康遊具などを取り入れていくことについて、考えを伺います。

ひたちなか海浜鉄道について
3年前に震災により線路の崩壊など打撃を受けてから見事に立ち直ったひたちなか海浜鉄道は、徐々に利用者を増やしてこられました。
社長のアイデア、様々なイベント企画、沿線住民の応援などが大きな力になってきたといえます。
施政方針では、新駅の設置、阿字ヶ浦駅からの延伸という夢と希望もてる状況が出てきたと感じています。
このことによって利用者増につながったことはすばらしいことです。
海浜鉄道の将来を考えると沿線住民の方にもっと利用していただくことが大事だと思うのです。
さらに沿線の利用者を増やすようにするためには、どうしていく考えか伺うものです。

D 空き家対策について
昨日来の議論で、空き家を活用するには壁があるのをうかがっています。それにしても放っておくことも策のない話であります。空き家を地域交流サロンと位置づけることでの再利用は可能かどうかをうかがいます。

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(8) 8点目、子育て支援と教育の充実について 

@ 子育て支援について 
女性の社会進出に伴い、子どもを預けながら働く方が増えています。すべての子どもに質の高い幼児教育、保育を提供するため子育て支援があります。
他にも様々な子どもや子育てをする保護者を支援する施策として、子育て中の保護者たちが集う「地域子育て支援拠点事業」、子育て家庭の孤立を防ぐ「乳児家庭全戸訪問事業」がありますが、本市ではどのように取り組みをされてきたのでしょうか。
産まれたばかりの赤ちゃんをゼロ歳児保育に預けることが困難なことがあります。
4月以降に子供さんが生まれると、ゼロ歳から保育所に預けることがなかなか難しいといわれています。年度の途中からゼロ歳児を預けることになり、申し込みをした時点で保育所のゼロ歳児の空きがないという話を聞きます。また、産まれてからの子育てに不安を抱える母親(家庭)に対する悩み等相談センターが欲しいとの要望をお聞きする。子どもの接し方など様々な不安を抱える母親が交流できる交流拠点として子育てサロンがあると思いますが、悩み相談にどのように対応しているのか、伺います。

A 研究推進校の支援、小中一貫教育について
施政方針では「生きる力」を育むために…研究推進校の支援や小中一貫教育のあり方を調査研究していくとあります。
学力向上をめざす諸施策の中で、研究推進校を支援するとありますが、具体的にどのように行うのでしょうか伺います。また、小中一貫連携教育は、何をめざしていくものでしょうか。また、研究推進校、小中一貫教育を行う場合は、どんな基準で学校を選定していくのか、伺います。

B 学校図書、読書の推進について
読書は子どもにとって読解力、思考力などを養い、さまざまなことに対する感受性、想像力やものの見方や考え方が育ち、思いやりを養う大切な機会であります。子どもたちに読書の楽しみを伝え、働きかける環境づくりが必要と考える。
教育委員会としてどのように読書の重要性を認識し、こどもたちの読書活動を推進していこうと考えているのか、伺う。
また、学校図書室補助員を5名配置とあるがどのような役割を果たすのでしょうか。

C 学校給食の放射性物質検査、食材の使用について
検査の結果、食材については理解を得たので割愛します。

D 放課後児童対策について
学童クラブの対象は1年生から3年生までとなっており、保護者が労働等により昼間家にいない家庭にとってはとても重要な事業となっている。
しかし、4年生からは自宅に帰ることになり、帰宅時の安全確保の問題がある。昨今、子ども連れ去り事件が全国的に起きている状況にあり、子ども見守りのサポートは整ってきているとはいえ、自宅近くで連れ去られる事件が起きている。
こどもの安全安心を守るためには対象者を3年生で打ち切らないで4年生まで範囲を広げることだと思う。考えを伺います。

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(9) 9点目、自立と協働のまちづくりと行財政改革等の推進について

@ 地域における活動拠点について
このたびの機構改革で、各公民館をコミュニテイーセンターへと名称を変え、地域の市民力を発揮して運営を民間、ボランテイアに委ねることは、公民館の歴史からみると大きな改革であります。
それを担う市民力の中心として「地域自治会連合」にはより重い責任がかかってきます。
私が危惧するのは、東日本大震災のような災害が生じた場合、「公民館」が避難所にもなってきたこと、地域支援の中心として存在してきたということである。館長を中心として機能してきたことが緊急事態発生時、危機管理上その場に市役所の責任者(館長)がいないとしたらどうなるのかという問題です。どのように対応することになるのか、考えを伺う。

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2, 子どもを小児甲状腺がんから守る今後の対策について

3・11大震災により、福島第一原発が爆発しました。
これにより膨大な量の放射性物質が本市にも3月15日〜21日頃の間に放射性物質(ヨウ素137、セシウム)が大量に降りました。情報がない中で子どもを被ばくさせてしまったと悔やんでいる保護者の方々は大勢おり、健康調査を行って欲しいと市にも度々要請してきたが、市としての取り組みになってきませんでした。
子どもが内部被ばくをし、甲状腺がんが発生するまでの期間は5〜10年後といわれています。
チェルノブイリの事故後、数年経ってから発症があったと報告されている。事故との関連でとらえると「関係ない」とは言えないと思います。
子供さんが発症した場合のことを考え、市としてはどのように考えていくのか、伺います。

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答 弁

本間市長

経済状況に対する認識について

質問にもありましたように、日本経済の再生に向けた第三の矢の民間投資を喚起する成長戦略につきましては、様々な規制改革や構造改革を実現するための国家戦略特区の創設、民間投資を促進するための税制の創設などにより本格的な景気回復を図ろうとするものであります。
しかし、その効果につきましては、規制改革の進展や民間投資動向などに現段階では未知数な部分が多々ありまして景気の見通しには未だ不透明なものがあると考えております。
また本市を含め、地方においては景気上昇の実感はまだまだないというのが現状であると考えております。また、円安による物価上昇や消費税増税が市内経済に及ぼす影響についてでありますが、円安に伴い輸出関連企業の収益が上昇する一方で、資材や原料の高騰により少なからず市内の中小企業にも影響が及んでおり、今後消費税増税による消費の冷え込みも懸念されるものと考えております。
また、国においては消費税増税後の景気の落ち込みを最小限に止めるため平成25年度補正予算の中で成長戦略のための競争力強化策や公共事業などの経済対策、さらには子育て世帯への臨時給付金など盛り込んだところであります。これらの政策により経済の活性化が図られ、最終的に雇用の拡大と所得につながることを期待をしたいと思っております。
一方、市として取り組むべきということですが、本市の立地優位性等を生かした企業誘致の推進、中小企業の技術力向上や販路開拓への支援、観光の振興による交流人口の拡大などの本市独自の施策を進めることであると考えておりまして、これにより市内経済の活性化と雇用の確保、市民所得の向上をはかってまいりたい。

▼日本原電との覚書について

次に日本原電と締結した覚書についてであります。
福島第一原子力発電所の極めて過酷な事故の影響は、3年が経過した今も、広範囲に及んでおりまして原子力事故には行政界などの区分が何の意味ももたないことが明らかになりました。東海第二原子力発電所から半径30キロb圏内に市全域が含まれる本市においては県央地域首長懇話会ならびに原子力所在地域首長懇談会を通じて日本原電に対し、運転再開に関する事前協議について従前の県及び東海村と同等に「原発所在地域」として関与できるよう原子力安全協定の見直しを要求してまいりました。
しかし、昨年末に日本原電から示された回答は、当面継続協議とするだけで要求に全く応えないものでありました。このまま、協議が平行線を辿れば地域の安全確保対策に本市が関与できない事態が続くことが懸念されることから、懇談会ならびに懇話会において協議を重ね、日本原電に対し意見書を示し、覚書の締結を求めていたものであります。

これに基づき、今月5日に懇談会並びに懇話会と日本原電との間で取り交わした覚書においては安全審査の申請、安全性向上対策等は再稼働に直結するものではないことを確認すると共に、原電は安全審査の申請前に実際に申請内容を説明し、意見を聞き、理解を得ること。
安全審査の審議経過や内容結果についても説明し、意見を聞くこと。
使用済み核燃料の安全対策等を積極的に講ずることなどが盛り込まれております。
そして原電は県及び東海村に発電所の今後にかかる判断を求めるときの前までに、安全協定を見直すことが明記されました。
今回の覚書には、日本原電に求めていた意見書の事項がすべて反映されておりまして、周辺自治体の事前了解が安全審査申請の必須条件となることや、安全協定の改定なくして運転再開の手続きに入ることができないことなど、日本原電の今後の進め方に歯止めになるものと考えております。
しかし、これはあくまで安全協定の見直しが図られるまでの間の対応であり、安全協定の見直しに基づく所在地域として原発事故から市民を守るスタートラインにようやく本市が立ったものと認識をしております。
今後は、市民の安全安心を確保するため、周辺自治体と連携しながら速やかな安全協定の改定を実現していく必要があります。引き続き、日本原電に対しては覚書の確実な実行と信頼に値する対応を求めてまいりたいと考えております。

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小池 洋 総務部長

市の財政状況と財政健全性に関する質問に答えます。
まず、市税収入につきましては、主要税目の増減の見通しを申し上げますと、個人市民税につきましては国の試算では1%程度の所得増が見込まれているものの、生産年齢人口の減少傾向を反映してほぼ横ばいで推移すると想定しております。
法人市民税は、今後の景気動向に大きく左右されますが実効税率の引き下げが検討されている状況や消費増税の影響から減少を見込み、固定資産税につきましては、土地は地価の下落傾向により減少、家屋は新築増と評価減がほぼ同額と見て横ばい、償却資産はひたちなか地区への企業進出による新たな設備投資は期待できるものの復興特区による課税免除の影響や償却減により減少すると見込んでおります。
市税全体では、平成27年度から若干減少が続くと見込んでいるところであります

次に臨時財政対策債につきましては、地方交付税の国からの現金交付に代えて地方自治体の借入れによって財源不足を賄う制度であります。
地方六団体は全面的な見直しを求めておりますが、国の交付税特別会計の赤字が続く限り当面継続される見込みであり、市としましても財源不足に当てるため発行せざるを得ないと考えております。
発行状況及び償還状況につきましては平成13年度以降、平成25年度までの13年間で合計231億5690万円を発行しております。うち、39億552万5000円を償還し、平成25年度末における残高は192億5137万5000円の見込みであります。償還に当たりましては、元利償還金相当額が地方交付税の基準財政需要額に算入され全額が普通交付税により、財源措置されており今後とも償還計画に基づき、償還してまいります。

次に財政調整基金についてでありますが、財政調整基金は予期しない収入の減少や災害の発生などに備えると共に、年度間の財源の不均衡を調整する基金であり一般的に標準財政規模の10%から15%が適正といわれております。
本市の財政調整基金残高は平成25年度末において46億8900万円の見込みであり、平成25年度の標準財政規模288億6550万円に対して16.2%、概ね適正な規模であると考えております。今後も適正規模を維持しながら財源不足等への対応に活用してまいります。

次に義務的経費の今後の見通しにつきましては人件費及び公債費においては引き続き行財政改革への取り組みを進め、プライマリーバランスの堅持によって抑制を図ってまいりますが、高齢化の進展等に伴う社会保障関連費用の伸びによりまして義務的経費の増大が見込まれるところであります。
経常収支比率及び実質公債費につきましては、平成24年度決算に基づく確定値はそれぞれ84.7%、11%であり県内市町村平均に比べて経常収支比率は4%低く、実質公債費比率は1.2%高くなっております。
今後の課題と対策につきましては、経常収支比率は消費増税に伴う物件費等の増に伴い悪化が懸念されることから、引き続き人件費や公債費の抑制に努めると共に、市税を始めとする自主財源の確保に努め、指標の維持改善に努めてまいりたいと考えております。

実質公債費比率につきましては新清掃センター建設事業債や住宅都市サービス公社、土地開発公社の整理に伴う第三セクター等改革推進債の償還が重なる平成26年度をピークとして、その後は減少する見込みとなっております。
財政の健全性につきましては、地方公共団体の財政健全化に関する法律に基づく判断基準に照らして申し上げますと、すべての会計において赤字は発生しておらず、25%を超えると要注意とされる実質公債費比率は11.0%、また350%を超えると要注意とされる将来負担比率は46.4%といずれも基準を十分下回っており、健全性は確保されているところであり、今後とも健全な財政運営に努めてまいります。

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鈴木幸雄 市民生活部長

避難所、要支援者等の支援体制について。
市では、災害時にひとり暮らし高齢者や障害をお持ちの方などを支援するため、一人の要支援援護者に対して2人の支援者による支援に加え自治会の組、班などによるグループ支援を自治会や民生委員、児童委員など地域にお願いしております。
津波災害時の要支援援護者の避難につきましては、緊急性が高いため地域の支援者の手助けにより避難できるように支援体制の充実を各自治会にお願いしているところであります。
また、指定避難所での避難生活が困難な高齢者や障害をお持ちの方がいる場合は、市では総合福祉センターなど市の福祉施設及び災害時応援協定を締結している民間の福祉施設を必要に応じて福祉避難所として開設することとしており、災害時要援護者に対応できるように体制を整備しております。
また、原子力災害時の要援護者につきましては広域的なものになりますので現在県が主催する避難計画勉強会に県内全市町村及び福祉団体、交通機関が参加し、検討を進めているところであります。
勉強会では、PAZ、UPZの避難区分や屋内退避等の防護等の考え方につきましては国の方針に基づいて整備が進んでおりますが、避難先、避難ルート、一時避難場所やスクリーニング実施場所につきましてはさらなる検討・調整が必要な状況にあります。その他にも地区単位での避難施設の割り振り、避難に使用するバス車両や運転手の確保、病院入院患者や在宅要援護者の避難支援体制など殆ど進んでいない課題が山積している状況であります。
今後も、県や関係市町村と連携し避難計画について検討していきたい。

次に、空き家対策について。市内には本年2月末現在、347軒の空き家があると把握していますが、これら空き家には適正に管理されている空き家から長期放置された空き家まで様々です。議員ご提案の地域交流サロンとして裁量ですが、現在市内では地域の方々やボランテイア団体、自治会などが公共施設や空き家を利用して交流サロン、集会所、グループホームなどに活用しています。
今後も、サロン等の開設場所としてのニーズが出てくると思われますので、空き家を増やさない対策の一つとして有効なものと思われます。市民活動交流の場として空き家の再利用につきましては、今後空き家管理条例の策定を進めていく中で、検討してまいりたいと考えております。

次に地域における活動拠点について。
各施設は地域活動の拠点としての機能が求められると共に、災害時においては避難所としての役割が求められておりますが、管理者は施設の維持管理を行うと共に、危機管理責任者としての役割があります。このため、施設を地域に移管する際には、各施設において危機管理マニュアルを作成するよう指導しております。
マニュアルでは火災や地震など緊急災害が発生した場合には、コミュニテイセンター職員は逸早く避難者の誘導に当たることになっています。
こうした緊急時に迅速に対応できるよう定期的な避難訓練を実施し、日頃から危機意識を持って管理運営に当たっております。
さらに、議員ご指摘の緊急事態発生により避難所開設が必要になった事態には、当初はコミュニテイセンターの職員が利用者の安全確保に当たりますが避難所開設を担当する市職員が直ちに施設に向かい避難所を開設し、避難住民の受入に当たることになります。

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白土利昭 経済部長

はじめに雇用対策についてお答えします。
新卒者の支援と致しましては、県及び水戸職業安定所と合同で高卒者を対象として開催するいばらきジョブフェスタ委員や茨城高専の学生を対象に実施しております会社特別説明会を通じ就職支援を行っているところであります。
また、地元雇用の拡大と市内企業の労働力確保をはかるために平成18年度から市内及び近隣に所在する高校および茨城高専の進路指導教諭を対象として新規採用予定がある市内企業の工場見学等を含めた情報交換を開催しており、平成25年度につきましては勝田工業高校など20校と企業5社との情報交換会の結果、参加校全体で42名、市内高校等からは18名の採用が決まったところであります。
未就職者の人材育成についてでありますが、市では国の雇用創出基金を利用し、被災失業者人材育成事業を実施しております。
この事業は、市内企業に被災失業者の研修を委託し6ヶ月の研修期間終了後、当該企業での正規雇用に移行してもらおうとする事業で26社が40人の求人を行っております。求人企業の業種では製造業中心に情報サービス業、飲食業、小売業などとなっております。
このほか雇用創出基金を活用した緊急雇用創出事業といたしまして平成25年度からの継続事業として11事業、24人の雇用を予定しております。
今後とも関係機関と連携して新卒者、未就職者の就労支援に努めてまいりたいと考えております。

次に、商業の活性化におけるプレミアム商品券発行事業についてのご質問でありますが、プレミアム付商品券発行事業につきましては、平成25年度におきましても市内561店舗の参加のもと発行総額3億3000万円で実施され、即日完売となっております。
市民にも参加店にも好評を博しており地域全体の消費拡大及び市内商業の活性化に大きな効果があったものと考えております。プレミアム付商品券を大型店で使えないようにするなどの工夫をしてはどうかとのご提案でありますが、プレミアム付商品券発行事業については、それぞれの商業者においてこの事業を有効に活用していただき、市内全体の商業活動が盛り上がっていくことが重要であると考えております。
なお、中小の商店におきましては特別企画として実施しております「ワンコイン・ツーコイン企画」への参加や、各商店街によるプレミアムセールなどのイベントを通じ、各商店の販売意欲が促進され、商店街を活性させる効果が期待されるところであります。また、市報折込で配布されるパンフレットへ店舗名やイベント企画が掲載されることによる、店の知名度アップが図られるとともに、新規顧客の開拓のチャンスが広がるメリットが挙げられます。
市といたしましては、これらの商店の取り組みをひたちなか商工会議所とともにサポートし、商店街の活性化を図ってまいりたいと考えております。

次に、農業の6次産業化についてですが、6次産業化は農業者自らが生産し、加工・販売までを行うものであり、農作物に付加価値をつけることで農業所得の向上や雇用の増大といった地域経済の活性化にもつながり、これからの農業経営においては重要なものと考えております。「干しいも」に続く本市の6次産業化の農作物につきましては、バインベリーのイチゴが考えられます。
例えばB級品のイチゴをジャムなどに加工し、販売するというものです。
現在は、17戸の生産農家がひたちなか市いちご銘柄推進産地協議会を組織しておりますので、今後は情報提供などを行い、6次産業化に取り組めるよう指導・支援をしてまいりたいと考えております。
また、今後の取り組みとしましては、新たな農作物の取り組みなどが行えれば、市としましても調査・検討をしてまいりたいと考えております。

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横須賀重夫 福祉部長

高齢者の元気アップについてお答えします。
高齢になっても住みなれた地域で自分らしくいきいきと暮らしていくには「生きがいづくり」や、「社会参加の場」を確保することが重要と考えております。本市に6ヶ所ある老人福祉センターでは高齢者が囲碁・将棋やカラオケなどの趣味を楽しんだり、各種教養講座が開催されているなど高齢者相互の交流の場、自己啓発の場として機能しています。
また、スポーツ・ボランテイア活動を通じた仲間づくりや地域交流を目的とした高齢者クラブのほか、NPО法人や地域高齢者みずからが主体となって運営する高齢者サロンが48団体運営されているなど高齢者が身近な「生きがいづくり」や、社会参加が図られる場に広がりを見せております。これからの高齢者の活動の場は「生きがいづくり」だけではなく、閉じこもり防止、身体機能の向上、地域貢献につながるなど多様な意義があります。
今後、団塊の世代が高齢期を迎える中で高齢者のライフスタイルや価値観がさらに多様化していくことが予想され、老人福祉センターで実施する事業内容など新しい高齢者のニーズや嗜好などを反映させて実施し、また、高齢者クラブ・高齢者サロンにつきましても立ち上げ費用などの助成を行うなどして、引き続きこれらの取り組みを支援してまいります。

次に、高齢者福祉についての三世代型の住宅整備等に対する助成についてお答えします。核家族化や少子高齢化の急速な進展に伴い、一人くらし高齢者や高齢者世帯が増加することが予想されますが、本来であれば子や孫に囲まれた生活を送ることが、高齢者がもっとも安心できる環境であると考えております。
本市では、高齢者が安心した生活を送ることや、良好な住宅の整備のため高齢者の居室等を増改築するにあたり、その同居家族を対象にして費用の一部に貸付を行うひたちなか市高齢者住宅整備資金の貸付制度を設けておりますが、平成19年度以降、年数件の相談があるものの利用者はない状況にあります。近隣市村の状況を見ますと、本市同様貸付実績がない、またはすでに廃止しているとの状況であることから、今後貸付に至らない理由の精査、制度の運用見直しなどについて検討してまいりたいと考えております。

次に、子育て支援と教育の充実についてのうち、子育て支援についての地域子育て拠点事業の取り組みについてお答えします。
本市では、津田保育所内の子育て支援センター、東石川保育所内の東石川つどいの広場の2ヶ所の他、民間保育所9ヶ所で実施しております。
事業の内容としては、地域において乳幼児およびその保護者が相互の交流を行ったり、保護者に子育てについての相談、助言情報の提供などに取り組んでおり、平成25年度の1月末の実績としてはのべ2万3270人の利用がありました。

次に乳児家庭全戸訪問事業につきましては、乳児及びその保護者の心身の状況及び養育環境の把握を行うことを目的として概ね生後4ヶ月までのすべての赤ちゃんを対象に、保健師等が家庭訪問を行う事業です。
子育てに関する様々な不安や悩みを聞き、子育てに関する必要な情報提供を行い、支援が必要な方に対しては適切なサービス提供に結びつけております。平成25年度は、1月末現在で出生届数1121件のうち1077件の家庭を訪問しております。

次に、子育て不安を抱える保護者の悩みなどの相談につきましては、地域の子育てサロンにおいて保護者に身近な育児情報の提供や子育て相談を行っています。子育てサロンは、0歳から就学前の乳幼児とその親が気軽に自由に集い、親子の交流も行える場でもあります。
本市には現在、36ヶ所の子育てサロンがあり、その内訳は民生委員、自治会や地域のボランテイアなどが運営するサロンが34ヶ所、2ヶ所は市が運営しています。その市が運営する子育て支援センターでの平成24年度ののべ相談件数は342件で、相談内容は子どもの成長過程での悩みや保護者の育児不安など様々ですが、支援センターの保育士等が対応し、子育て中の保護者の不安や悩みに対応しています。
また、ヘルスケアセンターでは、赤ちゃんの発育、発達相談、育児相談を随時受付け、対応しております。

次に、子どもの甲状腺の検査について。
平成24年6月に成立した原子力事故子ども被災者支援法では、支援対象地域に居住していたことのあるなどの場合は、国が必要な措置を講ずることとなっています。
福島第一原発の事故による子どもの放射線被ばくによる健康被害などは国の責任において行うものと認識しており、不安を訴える県民も多くいることから茨城県市長会を通して平成25年2月28日付けで本県を支援法に基づく支援対象区域とするよう要望いたしましたが、平成25年10月11日の閣議において本県は支援対象区域に含まれませんでした。
国は支援対象区域を放射線による健康不安は個人によって様々であり、必要な内容を一律に定めることは難しいものの、福島県中通り、浜通りは相当な線量が広がっていた地域であり、特に強い健康被害が生じた区域として考えられるため支援対象区域としたとしております。
しかしながら、本県においても福島県の線量と同レベルの地域もあり、不安を感じている方もいることから茨城県を支援対象地域として再考することを、茨城県市長会を通して要望する必要があるのではないかと考えております。

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金子利美 都市整備部長

土地区画整理事業・船窪地区についてお答えします。
船窪地区土地整備事業により整備する都市計画道路・和田町常陸海浜公園線につきましては、津波避難計画に避難路として位置づけられ、地元からも整備の要望を頂いているところであります。船窪地区の見直しを考えるうえで骨格となる当該路線につきましては湊線との平面交差の変更が課題となっておりましたが、国の道路及び鉄道部門と協議し、平面交差化について理解を得ることが出来ましたので現在、都市計画変更のための準備を進めているところであります。
平成26年度は、都市計画の変更手続きを進めると共に、骨格路線の方針が定まってまいりましたので和田町常陸海浜公園線が早期に整備できるよう区画整理事業の見直しを進めてまいります。

次に親水性中央公園についての質問にお答えします。
親水性中央公園の整備は、平成7年度から進めており、これまでの用地取得状況は市の取得率が93%で、県の多目的遊水地事業は86%となっております。親水性中央公園は中心市街地に残された斜面緑地や湧水などの貴重な資源を活かし、1級河川中丸川上流の勝田中根線から西警察署までの斜面緑地に囲まれた約17ヘクタールを県が整備する多目的遊水地と複合利用を図る公園でございます。
中心市街地において市民が気軽に自然にふれ合える空間や多様な生物の生息空間を創造し、いこいと安らぎの場とすることを目的に事業を進めているところであり、平成26年度は自主設計と用地取得に取り組んでまいります。

次に都市公園の整備について。
現在、公園に設置されているベンチ995基のうち、老朽化が進み補修や更新が必要となるベンチの数は39基あります。板交換などの補修は職員が直営で木材を使用して座板や背板を交換し、一方、フレームが腐蝕している場合はベンチ一体の更新で対応しております。
今後は、現在策定中の公園施設長寿命化計画に基づき順次補修及び更新を行ってまいります。
また、健康遊具につきましては、高齢社会を迎えた中で新設の公園へ積極的に取り入れているところであり、健康遊具には腹筋・背伸ばしなどのベンチ兼用タイプもあることから設置のご要望も頂いております。
公園施設の更新につきましては、長寿命化計画にもとづき健康遊具も含めて整備してまいりたいと考えております。

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鈴木隆之 企画部長

ひたちなか海浜鉄道について

ひたちなか海浜鉄道の利用者数は、今年度震災前年度の98%を目標としておりますが、1月末現在で目標を上回る107.8%となっており、今年度中の利用者数は新会社発足以来、最高の80万人台となる見込みでございます。
ひたちなか海浜鉄道においては、沿線住民の日常的な利用を促進するため、割引率の高い年間通学定期券の導入、自治会向け割引回数券の発売、通勤・通学時間帯や最終深夜便の増発などに取り組んでまいりました。
今後沿線人口の減少と少子化の進行が予測され、通勤者や通学者の絶対数が増加する可能性が低いと思われますが、定時通を有する鉄道は通勤通学の足として非常に便利な交通機関であり、割安な年間通学定期の沿線高校、中学校へのPRなどを今まで以上に行うことにより、利用者を増やしていくことはまだまだ可能だと考えております。
一方高齢化が進行する中、自家用車を運転することが困難となる方が増加していくことが予測されることから、沿線にお住まいの方々が日常の外出の手段として湊線を利用していただく可能性は増えていくものと考えております。
平成26年10月には、那珂湊駅と中根駅との間に新駅・高田の鉄橋駅設置を計画しておりますが、近くには高齢化の進む住宅団地もあり、沿線地域の方々には大いに利用していただくことを期待しているところであります。
今後とも、おらが湊鉄道応援団をはじめとする諸団体との連携を強化しながら生活の足として地域の方々に愛される湊線を目指してまいります。

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木下正善 教育長

研究推進校と小中連携教育・学校図書読書の推進について

研究推進校と小中連携教育についてお答えします。
はじめに研究推進校についてです。平成25年度は、佐野小学校を指定し電子黒板などのICT機器やデジタル教科書を活用した指導の工夫・改善について研究を行ってまいりました。
1年目の研究を通してICT機器を様々な場面で活用することによって学習課題を明確に掴ませたり、学ぶ意欲を高めたりすることに効果があるということを確認できました。平成26年度には中学校1校を加え、更に研究を深めてまいりたいと考えております。

次に、小中一貫教育につながる小中連携教育についてですが、中学校へ進学する際には教科担任による授業や部活動への参加を始め、学校生活に大きな変化が出てまいります。このような学校生活の変化による不適応を防ぎ、子どもたちにより良い学校生活を送らせる為には小学校と中学校との連携を図った教育がたいへん重要になってまいります。
これまでも、小中学校教員の相互授業参観や生徒指導に関する合同協議会などの交流の場を設けてまいりましたが、今後は更に積極的な交流を推進し、教職員の意識改革を図ってまいりたいと考えております。また、児童生徒の間でも交流の機会を増やしたり、小学校に教科担任制の学習を取り入れたりして、学校間のギャップを感じさせないような取り組みを推進する必要がございます。
これらをふまえ、平成26年度からは小中連携の取り組みを一層推進するため、モデルとなる小中学校公募により選定し、実践的な研究を進めてまいりたいと考えております。その際には、市独自に配置したスマイルスタデイサポーターを活用してまいります。

次に学校図書読書の推進について。
読書は子どもたちが言葉を学び、感性を磨き、そして表現力や想像力を高め、人生を豊かに生きるうえで大変重要なものであると認識しています。
教育委員会としましてもこれらの重要性に鑑み、子どもたちが本との出会いを楽しみながら、他人を思いやる心や人生の知恵を身につけることが出来るよう平成23年12月ひたちなか市子ども読書活動推進計画を策定し読書活動を推進しているところです。
具体的な取り組みとしましては、全校一斉の読書活動の継続的な実施を促したり、学校での読み聞かせの充実を呼びかけたりするなど、本に親しむ機会が広がるように働きかけております。また、読書量の多い児童生徒を表彰するなど読書に親しんでいる児童生徒を賞賛する機会を増やし、意欲を高めております。さらに、読書活動の推進のためには学校図書館の図書資料や環境の整備も重要であると考えます。

本市においては市立図書館と学校図書館のネットワーク化を視野に、平成24年度より学校図書室補助員を5名配置し、小中学校の学校図書館蔵書のデータベース化と環境整備をすすめているところであります。今年度までに市内全小学校のデータベース化を完了し、平成26年度は全中学校のデータベース化を実施する予定となっております。また、蔵書管理ソフトを購入する予定であることからバーコードの読み取りによる貸し出しや、蔵書管理が可能となり、学校図書館のさらなる活用が図られ、貸し出し数の増加などの効果が期待されます。
今後も、読書の意義や有用性を十分に認識し、読書活動の推進や読書環境の整備を図ってまいる所存です。

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大内康弘 教育次長

放課後児童対策について

学童クラブにつきましては今後の事業拡大の方向をふまえて、昨年秋に子ども子育て支援制度開始時に、3年生から6年生となる市内全小学校、今の1年生から4年生の保護者を対象にアンケートによる利用意向調査を実施致しました。その結果「4年生まで学童クラブを利用したい」。また、運動会や参観日などの振替休業日には保護者が休みを取りにくいことから開設の希望を多くいただきました。
そのため学校行事などによる振替休業日の開設については平成26年度から開始したいと考えております。
また、それぞれの小学校の余裕教室などを活用して実施しているため、学級編成状況による調整が必要であることから学校との協議を重ねてまいります。さらに、来年度の事業実施に備え、新たな指導員を募集しておりますが、応募者が少なく厳しい状況にありますので勤務条件などの多方面から調査研究し、改善を図りたいと考えております。
子ども子育て支援法施行に向けて安心・安全な居場所確保のため、準備を進めてまいります。
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