さきちゃんの「徒然ぺンペン草」
(17)同じ事を・・・
<共通語バージョン> ひとたび何かに熱中すると寸暇を惜しんでそればかりしてしまうので、生活がどうしても疎かになる。 食べることや着替えはどうしても必要なので、炊事や洗濯は手は抜いても毎日必ずする。そこで、手を抜くどころかしなくなってしまうのは掃除だ。 足の踏み場のないほど本が散らばり、工具や画材などの思いついては使うモノを出しっぱなしにしてしまう。 狭アパートで一部屋で全てを済ましてしまうのでそれはもうものすごい状況になり、こんな時に誰かが遊びに来るなんて考えたくもない。 そんな日々を過ごしている私でも、この時期になると真面目に掃除をし始めるのが面白いところなのだが・・・ 大抵、11月の終わりぐらいから小さく場所を区切って毎日ちょっとずつ掃除を始める。 今日は洗面台、明日明後日はお風呂、その次は冷蔵庫・・・ だけどロクに掃除をしていなかったもので、汚いのなんのってこんな中で私は生活していたのか? と愕然としてしまう。 そして「よし! 来年こそはこまめに掃除をするぞ」 と決心するのだった。 でも、その決心を毎年しているはずなのだが・・・ |
<出雲弁バージョン> えっかい何かね のぼしぇーちーと ちょっこしなかいを惜しんで そればっか してしまーもんで、しぇーかち(生活)がどげしても疎かねなー。 食べーことや着替えはどげしても さなえけんもんで、ながしやしぇんたく(洗濯)は手は抜いてでも毎日すー。だども、手を抜くばっかだなて さんやんなーのは掃除だ。 らしがねほど本が散らばって、工具やぐぁざい(画材)なんかの思いちぃては ちかー(使う)モンを 出しっぱなしねしてしまー。 しぇめしぇめ(狭)アパートで ふとふぇや(一部屋)で なんぞかんぞ し(済)ましてしまーもんで そらも らしがねのなんてて、きゃん時ね誰んぞが遊びね こらい(来る)なんちーこた 考えたーね。 そぎゃん ふ(日)を過ごいちょー おちでも、こぎゃん時期ねなーちーと真面目ね掃除をし始めーとこが おもっしぇ(面白い)とこなんだけん・・・ たいて(大抵)、じーいちがち(11月)の終わーごろかー ちょんぼわて場所を区切って毎日ちびーちびー掃除を始めー。 今日は しぇんめんだい(洗面台)、明日 あさって(明後日)は風呂、その ちぎ(次)は冷蔵庫・・・ だどもロクね掃除をしちょらんかったもんで、きちゃねのなんてて こぎゃん中で おちは しぇいかち(生活)しちょっただらか? てて愕然としてしまー。 そーで「よし! 来年こそはこまめね掃除しーぞ」てて決心しーのだった。 だども、その決心を毎年しちょーはぢだどもね・・・ |
(18)こんなはずでは・・・
<共通語バージョン> 昨年はなんだかんだと言っているウチに1月が過ぎてしまいました。 今年は年頭にぶっ潰れてしまって初詣どころではなかったのです。
でも、遅れてもきっちりと神さまにご挨拶しておかねば! と、神さまへご挨拶に出かけました。
氏神さまは別として、お気に入りの神社がいくつかありまして、それらをくるりくるりと回りました。 最後がとっておきの「神魂神社」です。(かもすじんじゃ とよみます) 島根県は松江市にありまして「大庭の大宮さん」とも呼ばれる神社です。 参道をずいーっと歩いていき、御手洗の所から二手に分かれます。 一方が急な石段で、もう一方が緩やかな道です。
一応「万年子供」を自認しているので ホイホイ と急な石段を上がりはじめたのですが…… 今までは苦もなくするりと上がられた石段が、とてもきつく感じられてしまいました。年末年始に寝込んで体力が戻っていない、と言えばそうかもしれないのですが。 にしても、金比羅さんの石段でもあるまいに、これだけの石段で根を上げるなんて…… |
<出雲弁バージョン> きょねんは なんだいかんだい言っちょーオチね1月が過ぎちょった。 今年は元日ばしらから ぶっ潰れてしまって初詣どころだなかった。
だども、遅れても しっかあと かんさん(神さま)ねご挨拶しちょかんと! てて、かんさん(神さま)へご挨拶ね出かけました。
おじがんさん(氏神さま)は別ねして、気ねえった神社がなんぼかあって、そーやちをくるくると回ーました。 最後がとっておきの「神魂神社」です。(かもすじんじゃ ててよんます) 島根県は松江市にあーまして「大庭の大宮さん」ちーやねも呼ばれー神社です。 参道をずいーっと歩いてえき、せんちの所から二手に分かれます。 かたちらが急な石段々で、もうかたちらが緩やかな道です。
一応「万年子供」を自認しちょーだけん ホイホイ と きーな(急な)石段々を上がーはじめたども…… えま(今)までは なんちーこたね すーすー のぼれた石段々が、とても しぇちて えけだった。年末年始に寝込んで しゃんと しちょらん、てて言わ そげかもっしぇんだども。 そーねしても、こんぷら(金比羅)さんの石段々だ あーまいし、こごどの石段で根を上げーなんてて…… |
(19)吹き飛ぶ
<共通語バージョン> 年越しのイベントが達成できなかったので、2月のイベントは是非とも! と、出雲大社の節分祭をねらった。 スケジュールを調節して準備万端、よっしゃ行くぜ! だったのだが・・・・・・ なんとその日は「節分荒れ」の言葉通り、雪は降るわ、風は吹き荒れるわのさんざんな天候となった。
寒さが大の苦手な私は朝目覚めて まず行く気−3 それでも今日を逃すとまた来年だぞ、と自分に言い聞かせて着替えた。 アパートの階段を下りると愛車のバイクが丸裸になって雪をつもらせていた。 「げっげ! うそぉ! 風で飛んだの?」 アパートの周囲を探すこと30分、近くの田圃でカバー発見。 バイクにつもった雪を払いカバーをかけ直しとで出鼻くじかれ度80% すっかり冷たくなった指先をさすりながら、大社行きのバスの来るバス停へと足を向ける。 その間にもどんどん吹雪は強くなり、なんだか気分は「八甲田山」 バス停がこれまた高瀬川沿いで、風が猛烈な勢いで吹き抜けていく。 耳ちぎれそうに冷たくなるし、指先は一向に暖まらない。 いい加減バスが来ても良さそうなのに・・・と思った瞬間、は何も持たずに来ていることに気が付いた。 そう、本当に身一つで、財布などが入っているディバックはバイクのカバーを探すときにアパートの階段に置いたまま。そそっかしいのは今に始まったことではないが、これはあまりにもひどいポカ。
走ってアパートに帰ってディバックが無事だったのはいいけれど、なんだかすっかり行く気が失せてしまった。 まぁ、いいっかローカルニュースでも見て行った気になろっと。
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<出雲弁バージョン> 年越しのイベントが達成できんだったもんで、2月のイベントはどげでも!
てて、大社さんの しぇちぶん(節分)祭をねらった。 シケジーリを ちょーせち(調節)して じんびばんたん(準備万端)、よっしゃえくぢ! だったども・・・・・・ なんと「しぇちぶん(節分)荒れ」の言葉通り、いき(雪)はふー(降る)わ、かじぇ(風)は吹き荒れーわのがいな天気ねなった。
さぶのが えっちえけん おちは あさま目が覚めて まず行く気−3 そーでも今日えかんちーと こんだ来年だぢ、てて わね いー(言い)聞かしぇて着替えた。 アパートの階段をおりーちーと愛車のバイクが まーはだか(丸裸)ねなって いき(雪)が ちもっちょった。 「あっちゃぁあ! おそだらが! かじぇ(風)で飛んだかいの?」 アパートの まわー を探いて30分、近くの田んなかんなかでカバーを めちけた。 バイクね ちもった いき(雪)を払いのけてカバーをかけ直いたやちで出鼻くじかれ度 はちじっぱーしぇんと(80%) よーね ちめたねなった いびさき(指先)を さしーながら、大社さん えき(行き)のバシの くー(来る)バス停へ足を向けー。 そのくわんねも なんぼでも吹雪がちよんなって、なんだい気分は「八甲田山」 バス停、こーがまた たかしぇがわ(高瀬川)沿いで、かじぇ(風)が がいな えきおい(勢い)で吹くだけん。 耳ちぎれーやね ちめたなーし、いびさき(指先)は ふとちだい のくんならん。 えー加減バスが来ても良さげなもんだね・・・てて思った途端、何んだい持たんこね来たことね気が ちい(付い)た。 そげそげ、ほんね身ふとちで、財布やちが はっちょーデーバッグはバイクのカバーを探すときねアパートの階段ね置いたまんま。そそっかしいのは えまね始まったことだねだども、こら あんまし だった。
かけらかいてアパートね帰ってデーバッグが無事だったちーこた えだども、なんだい えく(行く)気がななってしまった。 まぁ、えっか、ローカリニーシなと見て えった気ねなと ならかの。 |
(20)黄粉色の空気
<共通語バージョン> 春が来ると暖かくなっていいのだけどちょっぴり困ることもある。 遙か中国大陸から季節風に乗って「黄砂」が飛んでくるからだ。
春一番が吹いた後からなんとなく空気が黄粉色に見えるようになってくる。 風の強い日なんかてきめんで遠くに見える山が黄粉色にくすんでしまう。 風物で見ているには「あぁ春だなぁ」と思えるのだが・・・・・・
外へ出かけると直ぐに埃っぽくなり、口の中にまで砂っぽいがさがさした感じがしてしまうから、人間黄粉餅な気分。 もちろん青空駐車の愛車は見事に黄粉餅になり、雨なんぞ降った後にはもうどろどろのピーナッツバターまみれにまでレベルアップしてしまう。
一頃はせっせと汚れた! と言っては水をかけたり洗ったりしていたが、洗った先から黄砂が降り積もり・・・・・・ちっともきりがないのに気が付いた。
黄砂にまみれて黄粉餅と化した愛車に「すまんよーもちょっと我慢して」とお願いしつつ、黄粉色の空気に染まる空を眺めるのであった。
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<出雲弁バージョン> はー(春)がくーちーと のくなって えだども ちょんぼし こまー(困る)こともあー。 はー(遙)か ちーごく(中国)大陸から きしぇち(季節)風ね乗って「黄砂」が飛んでくーもんだけん。
はー(春)一番が吹いた後ねは ちょんぼわて空気が黄粉色ね見えーやんなー。 かじぇ(風)の ちえふ(強い日)ねはてきめんで遠方ね見えー山が黄粉色にくしんでしまー。 景色でも見ちょーねは「あぁ春だのぉ」てて思えーだども・・・・・・
外ね出かけーちーと直ね埃っぽねなって、口ん中ねまで砂かんだやね じゃりじゃり しーもんだけん、人間黄粉団子ないな気分だぢね。 もちろん外ね停めちょー愛車は見事ね黄粉団子ねなーし、雨どま降らもんなら もーけー どろんどろんのピーナチバターまみれねレベリアップしてしまー。
ふところ(一頃)は、ちょんぼ汚れた! てて言っては水かけたー洗ったーしちょーよったども、洗ったはなから 黄砂が降り積もーもんだけん・・・・・・ちーとだい きーがねことね 気がち(付)いた。
黄砂にまみれて黄粉団子ねなった愛車ねは「ごめんごめん もーちとなかい我慢してごいたの」ててお願いして、黄粉色の空気に染まー空を眺めーのであった。
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