| 7エレ八木アンテナ |
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| <材料と製作> |
| 5エレ八木アンテナと同様に材料は近くのDIY店やホビーショップで簡単に手に入る 物ばかりです。 エレメントクランプは既製品(ロケット店オリジナル製品)を使いました。 クロスマウントはUボルトを利用して自作しました。 表5に材料リストを示します。 加工で厄介なのは給電部ですが、Mコネのボックスは既成の小さなアルミケースや タッパーを利用すれば比較的細工がやりやすいと思います。 またエレメントを固定するガスホースクリップも私は加工してぴったり占めつけられ るようにしましたが、鉄製であるため加工が大変なので、アルミ版で作るほうがいい と思います。 |
| 材料名 | 規格寸法 | 数量 | 備考 |
| アルミパイプ | φ6 ― 1m | 1本 | マッチング部分 |
| 〃 | φ10 ― 1.5m | 12本 | エレメント |
| 〃 | φ12 ― 1.5m | 1本 | エレメントクランプ |
| 〃 | φ14 ― 1.5m | 2本 | エレメント(Ra用) |
| 〃 | φ16 ― 0.3m | 1本 | エレメントクランプ(Ra用) |
| 〃 | φ22 ― 1m | 1本 | ブーム接続用 |
| 〃 | φ25 ― 1m | 1本 | ブーム |
| 〃 | φ25 ― 2m | 3本 | ブーム |
| エレメントクランプ | φ12用 | 6個 | ロケット店オリジナル |
| エレメントクランプ | φ14用 | 1個 | ロケット店オリジナル |
| クロスマウント | MAX φ50 | 1個 | Uボルトで自作 |
| 目玉クリップ | 大 | 1個 | マッチング部分 |
| 目玉クリップ | 小 | 1個 | マッチング部分 |
| アルミ板 | t=1mm,150mm×150mm | 1枚 | マッチング部分 |
| ガスホースクリップ | 小,15mm用 | 14個 | エレメントクランプ |
| 同軸線 | 5D2V | 1m | マッチング部分 |
| M−Jコネクタ | 1個 | マッチング部分 | |
| 圧着端子 | M3用 | 1個 | マッチング部分 |
| 銅線 | φ4 | 5cm | マッチング部分 |
| 絶縁ブッシュ | φ6用 | 1個 | マッチング部分 |
| ビス | M3 | 3個 | マッチング部分 |
| ナット | M3 | 3個 | マッチング部分 |
| ワッシャ | M3 | 3個 | マッチング部分 |
| ビス | M5 | 7個 | ブーム接続用 |
| ナット | M5 | 4個 | ブーム接続用 |
| ワッシャ | M5 | 4個 | ブーム接続用 |
| 蝶ナット | M5 | 3個 | ブーム接続用 |
| シリコンゴム | KE45(信越化学) | 少量 | マッチングBOX防水用 |
| <給電部の製作> |
| 給電部は同軸ケーブル利用のガンマーマッチ方式としました。 図5の様にアルミ板でMJコネクタのマッチングボックスを作り(サイコロを作る要領)、 シリコンゴムでつなぎの部分を防水します。 これに事務用目玉クリップ大を取り付け、ブームにクリップすることで着脱可能に します。 φ6のアルミパイプに太めの銅線をφ2のビスナットで固定してMJコネクタに半田 付けします。 φ6のアルミパイプは絶縁ブッシュでマッチングボックスから取り出します。 この際、φ6のアルミパイプがガタつかないようにしっかりと接着剤で固定します。 ラジエータエレメントへのショートバーは事務用目玉クリップ中を利用します。 φ6アルミパイプの中に5D2V同軸線の芯線をスライドさせて可変コンデンサーとし て働かせる様にします。 ショートバーへはφ6のパイプを使って圧着端子でネジ止めします。 このマッチング部分の利点は着脱がクリップ2個で簡単にできるところです。 (下写真参照) |
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| <エレメントクランプ部の加工> |
| 各エレメントのブームへの取り付け部分の加工は、ラジエータ以外はロケット店の φ12用のエレメントクランプを使い、ラジエータはφ14用のエレメントクランプを使 います。 ブームから左右にφ12(ラジエータはφ16)のアルミパイプを10cmずつ出し、両端 を2cmずつ各々4箇所割りを入れます。 割りを入れた先端は外側へ各々4箇所曲げてヤスリで滑らかにしておきます。 これはエレメントを取りつけて固定するガスホースクリップが抜け落ちないようにする 工夫です。(下写真参照)面倒な場合は割りを入れるだけで十分でしょう。 ガスホースクリップを加工し、φ12のアルミパイプの中にφ10のパイプを入れたと きに抜けないように内径を調節し、うまく締め付けるようにします。(ラジエータは元の φ15のままでよい)加工が面倒な場合はアルミ板で作ってもOKです。 |
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| <エレメントとブームの加工> |
| エレメントとブームは図6の寸法で加工します。 エレメント間隔、エレメント長はアンテナハンドブックを参考にし、まずブームの全長か ら逆算して寸法出しを行ない、カット&トライで決定しました。 この際、アンテナの性能実測にMFJのアンテナアナライザーが非常に役に立ちました。 MMANAによるシミュレーション結果を図7に示します。 エレメントはラジエータ以外はφ10のアルミパイプを使い、ラジエータは帯域を広く 取る為にφ14のアルミパイプを使いました。これにより50.0〜52MHzぐらいまで SWRを気にすることなく使えることが出来ます。 ブームは4分割とします。2mのパイプ3本と1mのパイプ1本を接続部分は蝶ネジ 1本で容易に着脱出来るようにします。 クロスマウントはUボルトを利用して自作しましたが、既製品を使われたほうが強度 と見栄えの点でよいでしょう。このクロスマウントに15cm程度のパイプをつけておき、 簡単にポールに取り付けれるようにします。 またブームがφ25なのでかなりたわむので、両端にロープを引っ掛けられるようにして 上に引き上げるようにポールにセッティングします。引き上げる部分も角のアルミ棒を クロスマウントにつけれるようにします。 5エレ八木のようにお手軽にさっとあげれるわけではないですが、結構組み立て時間も 少なくてすぐあげれるようにしています。(写真参照) |
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↑ クロスマウントも自作しました。 ポールの先端に差し込むだけでアンテナを セッティングできるようにしました。 ←ブームのたわみ防止にロープで引っ張り あげる。 |
ブーム・エレメント類を一まとめにしたところ→ |
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| <調整と運用> |
| 各エレメントは設計寸法より長めに切っておき、実際の調整時に少しずつ切って 最適値を決めます。 特にラジエータの寸法が微妙にSWRに影響してくるようでした。 ガンマーマッチのコンデンサーの部分をいろいろ変えましたがなかなかSWRが 落ちず、ラジエータエレメント長を少し変えるだけでストンと落ちます。 出来上がったアンテナのSWR特性は50.0MHz〜53MHzあたりまで1.7以 下となり、広帯域のものとなりました。(下図参照) 使用してみてサイドの切れがなかなか良く、迎撃用にぴったりだと自己満足して います。作ってから10年ほどたちますが、ほとんどメンテナンスフリーで丈夫で 長持ちしています。 |
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