短縮ヘリカルホイップアンテナ

 

本アンテナはJA1HWO菊池OMのホームページ
の製作記事を参考にさせていただきました。
ほとんど作り方は菊池OMのホームページにある
ので技術的なノウハウは参考してください。

自分なりにもっと安く簡単に作れないかやってみま
した。制作費は家にあるジャンクばかり利用したの
でほとんど0に近いです。

性能はあまり問わず、モービルでの連絡用程度の
もので考えました。
移動運用に行って木の枝に引っかかることもない
ので重宝していますが、家のガレージの天井が低
いのを忘れ、アンテナを外さずに車を入れて2回折
りました。

写真のアンテナは3本目です。材料代は0なので惜
しくないのですが作る手間が・・・
  車のリアドアに立てた50cm
のヘリカルホイップアンテナ

 

<材料と製作>
材料は手持ちのジャンクでほとんどまかないましたが、近くのDIY店ですべて揃うと
思います。
エンビのパイプは1mのものでφ10の黒とクリーム色の2種類のものがありました。
接着剤は2液性のエポキシ接着剤を使います。
エナメル線もDIY店で売っているものです。
表7に材料リストを示します。

製作で厄介なのはMPのコネクタの先端からパイプの約20mmの穴を通してパイプ
にスパイラル状にエナメル線を巻く作業です。

先に穴にエナメル線を通してMPの先端に半田付けしておきます。
次にエンビパイプをMPに入れ接着剤で固定します。

完全に固定できたら約2.5m程度のエナメル線を密巻きに適当に力を入れて引っ
張るようにして巻きつけます。パイプの先端で折り曲げ仮に固定しておきます。

マッチングコイル部は、4〜5回巻いたところで上部のコイルと半田付けし、MPの
GNDである外側に半田付けして固定します。

次に調整に入り、終わった段階で熱収縮チューブをかぶせれば完成です。
略図は下記寸法図参照。

 

<表7. 材料リスト>
材料名 規格寸法 数量 備考
エンビパイプ φ10黒 ― 1m 1本  
Mコネ,オス MP−5 1個  
エナメル線 φ1.2 3m  
熱収縮テープ 収縮前φ15程度 1m 自己融着テープでも可
接着剤 エポキシ系 少量 パイプ固定用
半田   少量  

 

 

<調整と運用>
スパイラル状に巻いたコイルをMPコネクター側に寄せると、共振周波数が低くなり、
先端にたぐしあげると高くなります。またコイルを多めに巻き少しずつ切っていけば、
目的の周波数近くに共振します。カット&トライで決定します。

私はMFJのアンテナアナライザを使い最適値を決めました。SWRメータでもいいで
しょう。

51MHzに共振のポイントを置き、外皮をかぶせると500KHzほど落ちるのでちょうど
いいかなと考えました。

実際には大きな径の熱収縮チューブが手元になかったので自己融着テープを外皮
にしたため1MHzほど共振点が下がりました。(浮遊容量が熱収縮テープとではかな
り違うためでしょうか)
とりあえず運用する周波数範囲でスタンディングが落ちていればよしとしました。

出来上がったアンテナのSWR特性は50.0MHz〜51MHzで2.0以下となり、
実用できるものとなりました。(下図参照)

 

50cmヘリカルホイップアンテナのSWR特性。(MFJのANTアナライザで測定)