GAMBLING WITH THE DEVIL (2007) ★★★☆ HELLOWEEN |
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通算13作目。しっかりと2年周期に新作を出してくるあたり、HR/HMが世界的に低迷期とはいえそれなりに安定感のあるHELLOWEENだからこそ成し得ることができるといえるだろう。前作「KEEPER OF THE SEVEN KEYS -THE LEGACY-」で一応現メンバーでの集大成ともいえる作品を作り上げ、私としては一段落といった空気に満ちていたのだがバンドはいつまでもそんなものに浸っているわけにはいかない。2年振りに届けられた新作は「悪魔と一緒にギャンブルしましょ」とまぁ、タイトルもジャケットもすっかりいつものコミカル路線に戻った。この辺からも彼らの安定期ならではの充実感みたいなものが感じられる。全然OKですよ。ただね、正直言って私自身HELLOWEENに関しては前作の安堵感があまりにも大きく、燃え尽き症候群気味なのは確か。従ってそこそこの作品ではまず靡かない。というわけで本作だが一言で言えば「よくできている」。もう一言言ってしまえば「それだけ」。1曲目に定番のプロローグがあって3曲目に高速チューン4曲目に聴かせるバラード。以後もヴァイキー&アンディならではのこれぞ今のHELLOWEENを象徴するような定番メニューが目白押しで一切何の不安も無く安心して聴ける。ただ、勘違いしないでほしいのは全く褒めてはいない。つまり平和すぎて2回も聴けばすぐに飽きる。そのくらい味気ないアルバムだった。とはいっても捨てたいほどの駄作ではない。平均点もしくはそれ+α程度。特にサプライズも無く、心躍ることなく最後まで行ってしまった。まぁこんなもんかなといったところ。HELLOWEENをあまり知らない人にとっては安定感があるのでかなり良い印象を持つかもしれない。後ろ向きなことばかり書くのも寂しいからあえていうなら、いつも問題視しているアンディの声は結構安定していて楽曲も全般的にそこそこ(書いちゃった)。特に本編ラストを飾る12曲目の重鎮マーカス作「HEAVEN TELLS NO LIES」がよかったかな。まぁ私的にはそんな感じ。心には刺さらなかった。
1.CRACK THE RIDDLE
2.KILL IT
3.THE SAINTS
4.AS LONG AS I FALL
5.PAINT A NEW WORLD
6.FINAL FORTUNE
7.THE BELLS OF THE 7 HELLS
8.FALLEN TO PIECES
9.I..M.E
10.CAN DO IT
11.DREAMBOUND
12.HEAVEN TELLS NO LIES
13.WE UNITE (BONUS)
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KEEPER OF THE SEVEN KEYS -THE LEGACY- (2005) ★★★★☆
守護神伝-新章- HELLOWEEN |
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通算12作目。本作がKEEPER OF THE SEVEN KEYSになることは発売前から話題になっていたが、果たして今のHELLOWEENにこのタイトルに負けない作品が作れるのか。期待と不安が50/50だったのは確か。しかしまずは一種賭けともいえるこのタイトルでリリースすること自体、まさに勝負の1枚になることは間違いないだろうとは思っていた。そんなこんなでついにリリースされた本作。とにかく期待を遥かに凌ぐ出来に拍手喝采である。あえて言葉を贈るならば、「よくやった」というのがいちばんふさわしい賛辞だろう。アルバム全体に彼らの自信とパワーがみなぎっており、迷いや妥協が一切無い。おそらく現在のラインナップにおける集大成であり最高傑作といえるだろう。出し切った感をヒシヒシと感じる。アルバムは2枚組であり、まずはCD1運命の1曲目13分54秒にも及ぶ大作「THE KING FOR A 1000 YEARS」で本作に懸ける想いが体に乗り移るのを感じると同時に一気にこの世界へ引きずり込まれた。以降の楽曲も相当に練られたことだろう。「どうだ聴けい!」という聴かせる力を持っており見事にねじ伏せられる。とにかくCD1は「うんうん」とうなずきっぱなしといえる。そしてCD2。これまた11分5秒の大作「OCCASION AVENUE」から始まるわけだが非常に密度が濃く聴き応えたっぷり。2曲目のバラード「LIGHT THE UNIVERSE」ではキャンディス・ナイトをフィーチャリングするなど飾り付けも十分。以降の楽曲もクオリティを落とすことなくラストのこれぞHELLOWEENといえる「MY LIFE FOR ONE MORE DAY」でみごとに締めくくった。正直期待半分だっただけに、この充実ぶりには脱帽である。また、申し訳ないがここまでやるとは夢にも思わなかった。まさにうれしい誤算。本作の楽曲群を過去のKEEPER・・・と比較するのは野暮だし、そんな気も無い。全く別物だから。しかし本作をHELLOW
EENの象徴ともいえるKEEPER OF THE SEVEN KEYSと名乗ることについては全く異論はない。とにかく本作はメンバー全員の結束力が生んだ結晶である。作品の出来や訴えかけてくるものが堂々名乗るだけのレベルに達していると断言できる。よくやった。彼らのアルバムではいつも心配の種であったMIXも本作では全く問題なく安心して聴ける。なによりも私にとってはアンディがガミガミ歌っていないのが非常に好印象。アルバムの最後が全てのHELLOWEENを見てきた男マーカスの曲だったことには思わず感涙。実は本作は全てを知り尽くしている男マーカスのためのアルバムだったのかもしれない。ヴァイキーをはじめとする現HELLOWEENのメンバーに改めて拍手。
CD1
1.THE KING FOR A 1000 YEARS
2.THE INVISIBLE MAN
3.BORN ON JUDGMENT DAY
4.PLEASURE DRONE
5.Mrs.GOD
6.SILENT RAIN
CD2
1.OCCASION AVENUE
2.LIGHT THE UNIVERSE (feat.Candis Night)
3.DO YOU KNOW WHAT YOU ARE FIGHTING FOR
4.COME ALIVE
5.THE SHADE IN THE SHADOW
6.GET IT UP
7.MY LIFE FOR ONE MORE DAY
8.REVOLUTION (Bonus)
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RABBIT DON'T COME EASY (2003) ★★★ HELLOWEEN |
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通算11作目。「THE DARK RIDE」で新たな個性を打ち出したHELLOWEENだったが、ローランド、ウリカッシュの脱退によりそれを崩さざるを得なくなった。その結果またもや原点回帰している。全体的には大きなサプライズも無く、無難にまとめてきた印象。可もなく不可もなくといったところか。かなり良いクサ曲「HELL WAS MADE IN HEAVEN」等々粒ぞろいだが、これといった新しさが無いため印象が薄い作品となった。ローランドの後釜で入ったサシャ・ゲルストナーはヴァイキーに似た作曲センスを持っているためHELLOWEENにマッチしているといえる。これならばヴァイキーが原点回帰するのもわかるか。あとはこちらの問題。自分自身が今後のHELLOWEENに何を期待しているのかわからなくなってきたのも事実。何かサプライズがほしい。ひとつ苦言を呈すとアンディはそろそろ・・・。
1.JUST A LITTLE SIGN
2.OPEN YOUR LIFE
3.THE TUNE
4.NEVER BE A STAR
5.LIAR
6.SUN 4 THE WORLD
7.DON'T STOP BEING CRAZY
8.DO YOU FEEL GOOD
9.HELL WAS MADE IN HEAVEN
10.BACK AGAINST THE WALL
11.LISTEN TO THE FLIES
12.NOTHING TO SAY
13.FAST AS A SHARK (Bonus)
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TREASURE CHEST (2002)★ HELLOWEEN |
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突然発売された全くもって理解できないHELLOWEENの2枚組ベスト盤。本当にベスト?選曲基準もよくわからないし曲順も変。大体2枚に収めようとすること自体に無理がある。どうせなら「MASTER OF THE RINGS」以降に絞った方が良かったのではないかと思うのは私だけか。過去の数曲にリミックスが施されているが言うまでも無くオリジナルの方が断然良いし触るべきでない。また、全曲リマスタリングされているとはいえ「SOLE SURVIVOR」のように、かえってオリジナルアルバムより音が悪くなっているものもある。本作でもキスクの「STARLIGHT」が聴けるし、まあ初心者には良いかもしれないけど宝物にはならないな。
[CD 1]
1.MR. TORTURE
2.I CAN
3.POWER
4.WHERE THE RAIN GROWS
5.EAGLE FLY FREE
6.FUTURE WORLD
7.METAL INVADERS
8.MURDERER (Remix)
9.STARLIGHT (Remix)
10.HOW MANY TEARS
11.RIDE THE SKY (Remix)
12.HALLOWEEN
13.A LITTLE TIME
14.A TALE THAT WASN'T RIGHT
15.I WANT OUT
[CD 2]
1.KEEPER OF THE SEVEN KEYS (Remix)
2.DR. STEIN (Remix)
3.THE CHANCE
4.WINDMILL
5.SOLE SURVIVOR
6.PERFECT GENTLEMAN
7.IN THE MIDDLE OF A HEARTBEAT
8.KINGS WILL BE KINGS
9.TIME OF THE OATH
10.FOREVER & ONE
11.MIDNIGHT SUN
12.MR. EGO
13.IMMORTAL
14.MIRROR, MIRROR
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THE DARK RIDE (2000)★★★★ HELLOWEEN |
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新作としては通算10作目。プロデューサを変えると味がこうも変わるのかという手本のような作品。プロデューサには奇才ロイZを起用。これがみごと的中したと言える。アルバム全体がタイトル通りどこかダークなベース色に支配されていて一種まとまりある作品にはなった。正直、前作「BETTER THAN RAW」のアルバムとしての統一感の無さに不安を抱いていただけにこれはみごとな進化だろう。また、前作でやったあらゆるアプローチのどれにもあてはまらない作風であると共にもはやKEEPERの幻影も無い。しかし紛れもなくこれはHELLOWEENである。おみごと。本作でもヴァイキーは「SALVATION」等お約束のクサクサメタルでポイントを締めるいい仕事をしているが、なんといってもここでの主役は今まで酷評し続けてきたローランドグラポウだろう。彼の楽曲が一番この作品を象徴しているといってもいい。その全てがラストの大作「THE DARK RIDE」に集約されている。この曲こそ彼がHELLOWEEN加入後に得たキャリアの完全開花といえるだろう。異質だった才能とHELLOWEENサウンドがみごとに融合した瞬間といえる。これでバンドのキャパは大幅に広がり、この先凄いことになるぞ・・と思った矢先、ローランドは脱退してしまった。原因はヴァイキーが彼の作品を採用しなかったためといわれている。おしいなぁ。ちなみにそのお蔵入り作品はMASTER PLANで聴くことができる。音楽性に賛否両論渦巻いた本作だが私は好きである。
1.BEYOND THE PORTAL
2.ALL OVER THE NATIONS
3.MR. TORTURE
4.ESCALATION 666
5.MIRROR MIRROR
6.IF I COULD FLY
7.SALVATION
8.THE DEPARTED
9.I LIVE FOR YOUR PAIN
10.WE DAMN THE NIGHT
11.IMMORTAL
12.THE DARK RIDE
13.THE MADNESS OF THE CROWDS (Bonus)
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METAL JUKEBOX (1999)★★★ HELLOWEEN |
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結成15周年を記念してつくられた全編カヴァーアルバム。内容はメンバーが幼い頃に聴いていたアーティストの代表曲をHELLOWEENなりのアレンジでカバーしたもの。おもしろいのはハードロックに限らずBEATLESやABBAなんかも入っているところ。なかなか良い企画ではあるがさほどレアな印象は無く、繰り返し聴きたいとは思わない。中ではBABE RUTHの「MEXICAN」がかなり良い。HELLOWEENの曲といってもわからない。原曲を私が知らないからかもしれないが・・・。言い換えればその他はやはり原曲の印象が強いため違和感がある。まあいいか。
1.HE'S A WOMAN-SHE'S WOMAN (SCORPIONS)
2.LOCOMOTIVE BREATH (JETHRO TULL)
3.LAY ALL YOUR LOVE ON ME (ABBA)
4.SPACE ODDITY (DAVID BOWIE)
5.FROM OUT OF NOWHERE (FAITH NO MORE)
6.ALL MY LOVING (THE BEATLES)
7.HOCUS POCUS (FOCUS)
8.FAITH HEALER (ALEX HARVEY)
9.JUGGERNAUT (FRANK MARINO)
10.WHITE ROOM (CREAM)
11.MEXICAN (BABE RUTH)
12.RAT BAT BLUE (DEEP PURPLE)
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BETTER THAN RAW (1998) ★★★ HELLOWEEN |
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新作としては「TIME OF THE OATH」に続く9作目。ここでHELLOWEENがどう出てくるのか非常に興味深かった。保守的にくるかそれとも冒険してくるか。前者であった場合、たぶんバンドに未来は無いだろう。後者の場合、未来への道が開ける可能性はあるが受け入れてもらえるかという大きなリスクが伴う。そして出来上がった本作。どうやら後者を選択してくれたようだ。この選択は正しかったと思う。これで懐メロバンドになり下がることはなくなった。あとは我々がこの挑戦をどう評価するか。その命題は壮大な1曲目~2曲目のメタルチューン「PUSH」で早くも突きつけられる。確かに今までのHELLOWEENには無かった強烈なハードアプローチに困惑する。答えの出ぬまま次の「FALLING HIGHER」。この曲は典型的なHELLOWEENのスピードチューンの秀曲だが、かなりエッジが効いていて非常にハード。そのまま聴き進めていくと今度はスラッシュ的アプローチの大作「REVELATION」にぶつかる。こんなの聴いたこと無い。そしてキャッチーな「I CAN」でこのバンドがHELLOWEENだったということを気付かせる。ところが「A HANDFUL OF PAIN」でまた見失う。ラストにはこれぞHELLOWEENといえる大作「MIDNIGHT SUN」を持ってきた。結局あらゆるタイプの多彩な楽曲に溢れていて整理がつかない。つまり実験的なアルバムということ。だから一曲一曲に渾身の魂を感じることは出来るが、はっきり言ってアルバムとしての評価は難しい。何曲かの典型曲を除いて、ここに出たあらゆる方向性の楽曲が好きか嫌いかで言ったら正直どれも私はあまり好きではない。
1.DELIBERATELY LIMITED PRELIMINARY PRELUDE PERIOD IN Z
2.PUSH
3.FALLING HIGHER
4.HEY LORD !
5.DON'T SPIT ON MY MIND
6.REVELATION
7.TIME
8.I CAN
9.A HANDFUL OF PAIN
10.LAVDATE DOMINVM
11.BACK ON THE GROUND (Bonus)
12.MIDNIGHT SUN
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PUMPKIN BOX (1998) ★★★★ HELLOWEEN |
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HELLOWEENのヒストリーとしてまとめられた4枚組ボックスセット。内容はデビューアルバムからカメレオンまでの代表曲とシングル等の別バージョン+インタビュー+POWER(THE TIME OF THE OATHより)。ベスト盤として聴いても十分な内容といえる。新生HELLOWEENから「POWER」だけ入っているというのは笑える。サプライズは「STAR LIGHT」のキスクバージョンが聴けるところ。やはり凄い。まあ音源ではその程度であるが、このBOXの一番の価値は70ページにも及ぶバンドの歴史を綴ったブックレットである。写真、年表、歌詞、ディスコグラフィー、ライナー・・と至れり尽くせりの内容になっている。
[CD1]
1.STAR LIGHT
2.VICTIM OF FATE
3.CRY FOR FREEDOM
4.WALLS OF JERICHO
5.RIDE THE SKY
6.GUARDIANS
7.HOW MANY TEARS
8.JUDAS
9.SAVAGE
10.LIVIN' AIN'T NO CRIME
11.SAVE US
12.DON'T RUN FOR COVER
13.STARLIGHT (KISKE Ver)
14.A LITTLE TIME (ANOTHER Ver)
15.VICTIM OF FATE (KISKE Ver)
[CD2]
1.INITIATION
2.I'M ALIVE
3.FUTURE WORLD
4.INVITATION
5.EAGLE FLY FREE
6.RISE AND FALL
7.DR. STEIN
8.I WANT OUT
9.HALLOWEEN
10.FOLLOW THE SIGN
11.KEEPER OF THE SEVEN KEYS
[CD3]
1.KIDS OF THE CENTURY
2.MANKIND
3.THE CHANCE
4.I DON'T WANNA CRY NO MORE
5.FIRST TIME
6.WHEN THE SINNER
7.WINDMILL
8.STEP OUT OF HELL
9.A LITTLE TIME (LIVE)
10.DR. STEIN (LIVE)
11.FUTURE WORLD (LIVE)
12.HOW MANY TEARS (LIVE)
[CD4]
1.EAGLE FLY FREE
2.POWER
3.MEMBER INTERVIEW (DJ MASA ITO)
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HIGH LIVE (1996) ★★ HELLOWEEN |
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「THE TIME OF THE OATH」発表に伴うヨーロッパツアーの模様を収録した2枚組来日記念盤。ライブ盤としては名盤「KEEPERS LIVE」以来となる。一言、音が悪い! というのも全てMIXの仕方に起因していると思われる。「THE TIME OF ・・・」と同じ手法を使っているようだが、聴き手には逆効果である。あと、これはカイハンセン脱退後の作品から感じていたことだが新しい楽曲には何だか重みが無い。だからこうしてライブを聴いていてもサラリサラリと進行していく。まあそれなりといったところか。それよりも過去の楽曲がアンディには歌いこなせていないし、変に味付けするもんだから曲の品位まで落としている。自分なりのスタイルを出したいアンディの気持はわかるが、これはいただけない。新生HELLOWEENのライブが聴けるのは貴重。しかしちょっと歓迎できないパフォーマンスも多い。こんな「EAGLE FLY FREE」だったらやらない方がいい?
[CD1]
1.WE BURN
2.WAKE UP THE MOUNTAIN
3.SOLE SURVIVOR
4.THE CHANCE
5.WHY ?
6.EAGLE FLY FREE
7.THE TIME OF THE OATH
8.FUTURE WORLD
9.DR. STEIN
[CD2]
1.BEFOR THE WAR
2.MR. EGO
3.POWER
4.WHERE THE RAIN GROWS
5.IN THE MIDDLE OF A HEARTBEAT
6.PERFECT GENTLEMAN
7.STEEL TORMENTER
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THE TIME OF THE OATH (1996)★★★★☆ HELLOWEEN |
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通算8作目(Total 11)KEEPERへの回帰を本気で図った渾身の作品。そのことはアルバムジャケットからも十分に伝わってくる。また、実際の楽曲も本作のサウンドが最もあの頃のHELLOWEENに近づいたといえる。とはいっても同じではない。メインソングライターのヴァイキーを除けばアンディデリス、ウリカッシュ、ローランドグラポウという新しい価値観の影響も少なからず受けている。しかしそれらをうまくひとつの方向に向かせて紛れも無いHELLOWEENサウンドにまとめ上げたヴァイキーは本当に大したものである。本作でも前作同様プロデューサにHELLOWEENサウンド請負人トミーハンセンを起用。みごと期待に応えてくれたといえる。目を見張るのはアンディの才能と彼の解釈しているHELLOWEENである。彼の作品(特に1,5,6)は新しい息吹を感じさせるがしっかりとHELLOWEENサウンドとして納得させるものがある。アルバム全体としては特に大きな捨て曲は見当たらない。とくに「WAKE UP THE MOUNTAIN」のギターソロなどはノックアウト。ヴァイキー作の「POWER」「KINGS WILL BE KINGS」はここに彼の才能が集約されているといっても過言ではないほどの名曲になった。欲を言えば大作の「MISSION MOTHERLAND」はもうひとひねりほしかった気はする。また、音が悪いのと収録曲が多すぎるのもマイナス。まあとにかくKEEPER以降久しぶりの傑作といえるだろう。しかし問題はこの次。またスタート地点に戻ったHELLOWEEN。このまま守りに入るのか。それとも進化を遂げるか。アンディの声は相変わらず嫌いだが未来を興味深く見守ろう。
1.WE BURN
2.STEEL TORMENTOR
3.WAKE UP THE MOUNTAIN
4.POWER
5.FOREVER AND ONE
6.BEFORE THE WAR
7.MILLION TO ONE
8.ANYTHING MY MAMA DON'T LIKE
9.KINGS WILL BE KINGS
10.MISSION MOTHERLAND
11.IF I NEW
12.THE TIME OF THE OATH
13.STILL I DON'T KNOW
14.TAKE IT TO THE LIMIT
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MASTER OF THE RINGS (1994) ★★★☆ HELLOWEEN |
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7作目(Total 10)。とうとうヴァイキーが奮起。バンドを軌道修正するために選んだ道はマイケルキスクへのクビ宣告だった。しかしこれは仕方のないことと思う。彼の声=HELLOWEENの声と断言してもいいほどの存在感を持っていたのは事実。しかしカイハンセン脱退後のサウンドそしてバンドへの影響は決してプラスにはなっていなかった。ただ、「であれば」とドラムのインゴまでもが脱退したのはとても残念。そして本作から新ヴォーカルにはPINKCREAM69でシンガーを務めていたアンディデリスそしてドラムにはウリカッシュが迎えられここに新生HELLOWEENが誕生した。アルバムのコンセプトは「7つの輪」。そうヴァイキーは「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」への回帰を図っている。つまり過去2作の完全否定である。言い換えれば彼の想いが我々と同調していたということ。そしてプロデューサも「KEEPER・・」のトミーハンセンを戻した。ここまでやればもう間違いない。こうして待ちに待った本作が堂々出来上がった。トップのハードチューン「SOLE SURVIVOR」もさることながら、たたみかけるように飛び出してきた「WHERE THE RAIN GROWS」。もうこの曲に尽きると言っていい。これこそがカイハンセン無き後に求めたHELLOWEENサウンドでありヴァイキーの味なのだ。個人的にアンディの声があまり好きではないことと、若干ローランドの作品に「?」が残るため点数は辛めだが、進化するバンドにある程度の問題はつきものである。とにかく今はドン底だった彼らが再び輝きを取り戻したことに賛辞を贈ろう。
1.IRRITATION
2.SOLE SURVIVOR
3.WHERE THE RAIN GROWS
4.WHY ?
5.MR EGO
6.PERFECT GENTLEMAN
7.THE GAME IS ON
8.SECRET ALIBI
9.TAKE ME HOME
10.IN THE MIDDLE OF A HEARTBEAT
11.STILL WE GO
12.CAN'T FIGHT YOUR DESIRE
13.GRAPOWSKI'S MALMSUITE 1001
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CHAMELEON (1993)★★ HELLOWEEN |
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6作目(Total 8作)。とうとう完全にキスク天下となってしまった。もはや本作にかつてのHELLOWEENを見い出すことは難しい。しかしこれが売れた。なぜか。勘違いしないでほしい。ファンは前作の失敗を受け、「今度こそやってくれるんじゃないか」と見捨てずに待っていたのだ。それほどファンはHELLOWEENに対する熱い想いを持ち続けていたといえる。ところが蓋を開けてみればこのありさま。カメレオンときたもんだ。ラッパまで入っていてもうこれはジャーマンメタルでは無い。ブリティッシュハードロックである。星が2つになっているのは普通にハードロックアルバムとしてみれば悪くはないため。しかしこの程度であればもっといいバンドが山ほどあることをキスクはわからないのか。いったいどこに勝負を挑んでいるのだろうか。HELLOWEENがカメレオンのように色んな色を出すのはいいが出し方が間違ってる。確固たる独特の個性がほしい。もうHELLOWEENの存在価値は無くなりましたとこれを最後に完全に見切ったファンも相当数いると思う。「ヴァイキーよ本当にこれでいいのか?終わりだぞ」。ちなみに私はヴァイキー作の5曲目「GIANTS」が唯一気に入っているが、この詞の中に「これ以上彼の支配下にいたらバンドはだめなんだ!」という叫びを読み取った。ヴァイキーよ真の正念場だ。頼むよ。HELLOWEENに特にこだわりは無くキスク命の人には本作はストライク。
1.FIRST TIME
2.WHEN THE SINNER
3.I DON'T WANNA CRY NO MORE
4.CRAZY CAT
5.GIANTS
6.WINDMILL
7.REVOLUTION NOW
8.IN THE NIGHT
9.MUSIC
10.STEP OUT OF HELL
11.I BELIEVE
12.LONGING
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PINK BUBBLES GO APE (1992)★☆ HELLOWEEN |
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新作としては「KEEPER 2」に続く5作目(Total 7作目)。何といっても、カイハンセン脱退後初の新作アルバム。怪物アルバムの後ということもあり世間の本作に対する期待の大きさは計り知れなかった。サウンドが幾分かは変化するであろうことは予測していたがメインソングライターのヴァイキーが奮起すれば、そこそこ納得のいく作品が出来るだろうと高をくくっていたのも事実。しかし出来上がった作品はその期待を真っ向から否定するものだった。まず本作のメインソングライティングにキスクが君臨し、他にはカイハンセンの後釜として加入したローランドグラポウが楽曲を提供している。キスク、ローランドの作風は基本的にオーソドックスなブリティッシュハードロック路線であるため、これまでのHELLOWEENサウンドとは異なる。肝心のヴァイキーの作品はたった1曲という始末。またサウンドの要であるプロデューサをこれまでのトミー・ハンセンからクリス・タンガリーディスに変えたことがこのアルバムの方向性を決定付けたといえる。この背景にはHELLOWEENのKEEPERからの完全脱皮があった。HELLOWEEN=ジャーマンメタルの法則を自ら壊しにかかったのである。早すぎる気もするが、確かにその志は大いに結構なことである。しかしKEEPERの城はあまりにも大きく、本作にその城壁を破壊する程のパワーは無かった。またそういったサウンド変化など私を含めファンは誰も期待していなかったと思うし、正直せっかく築き上げたばかりのスタイルをなぜ変えるのか。このあたりにバンドの実権がヴァイキーからキスクに移ってしまっている状況を容易に想像させる。それならそれで堂々新サウンドで貫けばいいものを、ちらほら旧サウンドが見え隠れしているところがいやらしく、あまりにも中途半端すぎる。このままでは個性の無い単なるハードロックバンドと化しHELLOWEENの存在価値すらよくわからなくなるだろう。言いすぎたな・・・(笑)。
1.PINK BUBBLES GO APE
2.KIDS OF THE CENTURY
3.BACK ON THE STREETS
4.NUMBER ONE
5.HEAVY METAL HAMSTERS
6.GOIN' HOME
7.SOMEONE'S CRYING
8.MANKIND
9.I`M DOING FINE CRAZY MAN
10.THE CHANCE
11.YOUR TURN
12.SHIT AND LOBSTER
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