ハイレベルな「つけめん」の店が2009年10月1日にオープン。せいせきクラウン街の開明軒の跡地です。
今や、つけめんブームに乗ってさまざまなバリエーションが生まれ、個性を競いあっていますが、この店は、なんというか普通です。奇をてらったつけめんが増えている中で、基本に忠実です。
個人的な感想では、特に「塩つけめん」がおいしいと思いました。さまざまな麺類の製法や調理法を学び、研究を重ねた成果を感じさせます。
塩味のつけめんは、特に珍しいものではありませんし、魚介の風味を効かせたり、タマネギとネギのみじん切りを散らしたり、ユズ胡椒を添えて味の変化を楽しませるのも、新しい手法ではありません。しかし、それらひとつひとつの丁寧な仕事や工夫が組み合わさり、渾然一体となって良い仕上りを見せています。
有名な店は、スタッフが無愛想だったり、店内が汚れていたりすることがありますが、ここは新しくてきれいです。掃除やかたづけがこまめにきちんと行われているので、好感が持てます。
スタッフも明るく元気です。お客さんが出入りするたびに、厨房にいる人まで全員が大きな声で挨拶しています。ホールスタッフは女性で、とても丁寧な応対。不慣れな人は、食券を買う前にわからないことを質問してみましょう。親切に教えてくれますから、つけめん初心者でも安心です。
麺は「普通盛」「大盛」「特盛」が780円で、全部同じ値段。「大特盛」は100円増しです。値段だけ見ると「特盛」が一番お得そうですが、量が半端じゃありません。やはり、小麦粉を固めたものですから、食べ過ぎると時間がたってから胃の中でふくれて、大変なことになります。
つけめんってそういう食べ物です。初心者には普通盛をおすすめします。十分満腹します。
（2009年10月）