野猿街道(その2)

やえんかいどう

写真

路線図

(つづき)・・・知り合いによると、「野猿」は歴史的な地名ではないのだそうです。

野猿峠は、最初は甲山(かぶとやま)という名前だったそうです。カブトを埋めたとか、小高い丘の形が似ていたからだとか、伝承が残っているようです。

その「甲」の字が、誤って「申」と書かれるようになりました。申は干支(えと)のサルなので、「申山」は「さるやま」と読まれるようになり、「猿山峠」などと表記されるようになったそうです。

その猿山を、昭和の中ごろに、誰かが「野猿峠」として定着させました。役所の人が書き間違えたとか、某企業の担当者が意図的に改名したとか、諸説あるそうですが、真相はわかりません。

そういう経緯だとすると、歴史的にそれほど価値のある名前ではなさそうです。

現在の野猿街道は、よく整備された幹線道路で、猿が出そうな雰囲気はありません。もともと猿と関係ないのなら、名前に固執しなくてもよさそうです。

後世の人に誤ったイメージを伝えないためにも、違う名前に変わるといいですね。でも、「ふれあい街道」とか「わくわく街道」みたいな、ゆるい名前はだめです。

かもきちの提案として、「小野街道」なんてどうでしょうか。一ノ宮交差点の近くにある小野神社にちなんだ命名です。「野猿街道」よりも、沿道の不動産の資産価値が高まりそうな気がします。

(2009年7月)

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