茶をおいしくいれるには・・
《お茶の性質と水について》
お茶の苦味・渋味成分は80度以上の高温で溶け出し、また旨味成分は60度のやや低めの温度でもじゅうぶん溶け出すという性質があります。そしてなにより良質の茶葉を使うと同時によい水を使ってください。水道の水は、カルキ臭・かび臭が気になります。取り除くには、一旦沸騰させた後ふたをとり、3分ほど沸かしてください。ただし、沸かし過ぎには注意をしてください。お茶を対流させるのに必要な空気が抜けきってしまうからです。
《一人分でも茶葉は多めに 》
よくお茶の味や香りが出ないというお話を聞きますが、ほとんどの場合茶葉の使用量が少ないようです。一人分は約2〜3gが適量だとされてますが、一人分でもそれよりも多めの茶葉が必要です。人数が少ないからと茶葉の量も減らすと、美味しくお茶が入れられません。ある程度の茶葉の量がないと、お茶をおいしく入れられません。茶葉をたっぷりめに使うことをお勧めします。
《お茶の薬効成分について 》
お茶の成分は、一煎目でその80%が抽出されます。お茶の有効成分は二煎目でほとんど出つくしてしまうと言えるでしょう。一煎目で香りを楽しみ、ニ煎目で味を感じとるとされております。三煎目以降は、有効成分を期待できません。茶葉はできるだけこまめに取り替えることが肝要です。
《ここで豆知識 》
急須のふたにある穴に注目して下さい。その穴は、蒸気を抜くためにあり、又それがお茶をおいしく入れる要素の一つなのです。そして急須の穴を注ぎ口側にくるようにふたをすると、急須の中でお湯がうまく対流します。そうすると茶葉がほどよくと開くため、お茶の成分が均一に抽出されます。
《お茶の入れ方 》
玉露
1.玉露用茶器は小さく、お茶の色を楽しむため中が白く作られているものがいいでしょう。茶碗や急須はあらかじめお湯を注いで暖めておく。3人分で茶の分量は10g(大さじ2)。湯の量は、湯のみの半分以下ぐらいが適当。湯ざましにお湯を入れて50〜60度になるまでさます。手に当ててみて気持ちいい暖かさがめやす、急須に入れてふたをして2〜3分待つ。
2.まったりとした風味が引き出せたら茶碗に静かに注ぐ。注ぐときは急須に残らないように、必ず最後の一滴までしぼるように注ぎきるゆとりが大切。ニ煎目は一煎目の半分の時間で茶碗に注ぐ。玉露の生命はその甘さにある。できるだけ甘味を取り出すようにするのが上手な入れ方。出来るだけゆったりとした気分で!
煎茶
1.茶碗や急須は、どちらもあらかじめお湯を入れて温めた後、お湯を捨てる。上級煎茶では茶葉の量は3人で大さじ2、湯温は70〜80度。高級茶ほど少し冷ましたお湯を使う。ふたをして30秒〜1分待つ。深蒸し茶は30秒。茶葉の量はあくまでも目安です。お好みですが、少し大めに入れるのがおすすめです。
2.お茶碗に少量づつ注ぎまわし、お茶の濃さが平均するように注ぎまわす。普段用のものは湯温を90度位にして、ひと冷ましぐらいの感覚で!時間は1分程度待つ。どちらかと言えば、渋みを楽しむぐらいの気持ちで又上茶とは違う味わい方を試してください。お茶は、最後の一滴までそそぎきりましょう。!
番茶・ほうじ茶
1.大き目の急須で、5人分のお茶の量15g程度、他のお茶より多めにされることをおすすめします。お湯の温度は熱湯。この種類のお茶は、熱湯で短時間で出す、それがポイント!
2.とにかく気軽に、そして気楽に飲んでください。特に、食事時にぴったりです
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一番大事なことは、難しく考えずに楽しくお茶を飲むことだと思います。出来るだけゆったりと、時間を感じながらお茶しましょう。