熊公の勤める東星学園では4・5年生の夏期学校で榛名湖畔の『榛名吾妻荘』を使っています。2泊3日で行きますが、2日目は榛名湖一周ハイキング、バーベキュー、登山、カッター等のグループに分かれて活動します。今までに熊公はカッターに2度ほど乗っていますが、その楽しいこと・・・・。
しかし、いつも指導してくださっている戸塚先生もお年を取られ、カッターの指導者を養成し、カッターを湖面に浮かべるときには、教員が指導することになりました。そこで、指導者養成の講習を同僚3人と受けることになりました。
学年初めで、1年生はまだ送りが必要な期間(電車で通学しますから・・・)ですから、1度に4名が講習に出るとなると、補教者の手配など色々大変でしたが、講習を受けていないと、夏期学校でカッターを使うことが出来なくなるので、無理があっても出かけました。
6時過ぎに自宅を出て、群馬県、榛名吾妻荘には8時半前に到着しました。講習は9時半からです。
群馬県・埼玉県の榛名吾妻荘で林間学校を行う学校の先生方が28名ほど参加して行われました。カッターの指導はいつもお世話になっている戸塚先生です。
開講式後、吾妻荘の使用方法の変更点など事務的連絡を受けてから、いよいよカッターの講習です。座学は30分程度、10時40分頃からカッターに乗り込みました。
まずはカッターの準備、サイレン・浮き輪を準備し、ドレンコックをしめ、カイ・梶を準備する。ロープをほどく順番と、結び方などを習いいよいよ乗船です。艇長は乗船可能であることを確認して、
艇長:『乗船』の号令をかけます。重量がかかり舳先が沈み込んで座礁しないように気を付けながら乗船を確認してから、
艇長:『おもてはなせ〜〜〜!!』と号令、
生徒:『ヨーソロー!!』と答えて、つめ竿を使い、桟橋で押すメンバーがカッターを押しだし、飛び乗るのです。
桟橋から離れます。15mほど沖合に出たところで、
艇長:『カイ用意!』 この号令で、カイをカイ座手前の縁に持っていきます。
この時に、カッターの艫の方から1・3・4列目が準備し、続いて2・5列目が準備をします。
『カイ そなえ!!』 この号令で、両舷のカイをカイ座に準備します。
艇長:『○枚いきま〜〜〜す! 用意! 前へ!!』 の号令で漕ぎ始めます。
出港時は舳先が岸に向かっていますから、状況によってバックの漕ぎ方をします。その時は
艇長:『両舷、後ろへ 用意! 後ろへ!!』と、号令を掛けたり、反転させるために、
『右舷(左舷) カイそなえ! 用意! 前へ!!』と、号令し、片側だけ漕ぐことで方向転換をする場合もあります。
漕ぎ方をやめる場合は
艇長:『カイやめ〜〜!! or カイあげー!!』と号令をかけます。
カッターの定員は45名 気持ちを合わせて漕ぐとスピードが出ます。
何より安定していて、「なるほど救命ボートだ!!」と思います。
沖合に出てからは、ブレーキをかける『止め〜〜〜!!』、カイを垂直に立てる『カイ立て』の方法、動揺を止める方法、急旋回の方法、梶の使い方、スタートダッシュの漕ぎ方、船同士が接近しすぎたときのカイの保護『カイながせ』の方法などの号令のかけ方や、やり方のコツ、とにかく沢山のことを教わりました。
こう書いていて、これで良かったかな?と思っちゃいます。
午後0時までの1時間半漕ぎました。熊公はここで号令を掛ける訓練を受けました。
昼食、カレーライスです。朝早く食べてますから、そして、体使ってますから、ペコペコ状態、おかわり有りでラッキーでしした。
午後1時から午後の講習、今回は接岸の方法を何度も繰り返しました。北風が強くなりはじめ、カッターが流されることもあって上手く接岸できないこともしばしばでした。2人の先生が帽子を飛ばされるというハプニング、この帽子を回収するためにカッターを操作する細かいことも勉強しました。
また、天候のこと、この方向には浅瀬があるとか、この方向に行くとモーターボートが苦情を言ってくるとか、こちらの方向から出てくる霧はひどいものになるとか、気象や地形に関することがらについても教えていただきました。
最後の出港の時でした。渋川(地元)の中学校の女の先生が、『おもてはなせ〜〜〜!!』の号令の時、カッターを桟橋から押す役割をして、カッターにすぐに戻らなければならないときに、カイに接触、桟橋から落ちてしまうという事がありました。水の上での作業ですから、危険をいつも意識して、安全に訓練できるようにしなければならないことを実感しました。
午後は2時間漕ぎ続け、熊公は右手にマメにまでなりませんでしたが、擦れてヒリヒリする状況になりました。でも、新緑の榛名湖で1日カッターを漕ぐことが出来たのは楽しかったです。良い研修でした。
いつもは深い緑に覆われている榛名富士が、新緑の芽生えの季節で、木々の下の笹が眺められる中に、淡い緑の木々が茂っている様子は、風情がありました。
「年だ!!」とおっしゃっている戸塚先生は、声に張りがあり、楽しい話をしてくださり、楽しく1日の講師を務めてくださいました。
3年前、熊公がカッターに乗ったときに、指揮を任され、それまでの小学生の記録は250枚(漕ぐ回数を○○枚という)だと聴き、「記録を作ろう!!」と頑張って、280枚漕いだことを、今日の講習中に紹介してくださいました。今年、榛名湖の夏期学校に引率することになったら、カッターを指導し、自分も楽しみたいです。
ロープの結び方の練習 最後の片づけの作業
最後に、指導員証を交付していただき、帰ってきました。まだまだ未熟、来年も講習を受けたいと思っています。行かせてもらえるかな・・・・・?
群馬県吾妻町のみで使える カッター指導員証
この指導員証は吾妻町のみに通用するもので、他の場所では使えないのですが、それでもやっぱり嬉しいですね!! こういう研修だったらどんどん行っちゃいます。
(2004.04.21.)
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