熊公の独り言 V




◆ 舘岩紀行 2 ◆
 兄の勤務する福島県 舘岩村にまたまた行って来ました。熊公の職場は二期制で、都民の日を含めて3日くらいの秋休みがあります。勿論、職員は休みではないですよ・・・。代休と休暇を使い、都民の日を利用して、2泊3日で行ってきました。今年高校生になった次男も二期制で、休みが丁度合いましたので、親子二人旅をしてきました。
 一人なら一気に行くところですが、今回は次男と一緒、この次男ラーメン大好き人間ですから、佐野S.A.で佐野ラーメンを食べることにしました。

  
限定販売の特選佐野ラーメン手打ち麺が美味いです    熊さんのカステラ思わず買ってしまいました      

 ラーメンを食べた後、外の売店を見ていると、何と熊さんの人形焼き(カステラ)を見付けました。あんまり可愛くて15熊買っちゃいました。15熊で500円でした。これから佐野S.A.に寄ったら必ず買おうと思います。

 8月の末にETCを車に取り付けました。実験的に首都高に乗ってみましたが、首都高は入り口で支払う形、それに対して、今回使う東北道は浦和料金所から乗って西那須野・塩原I.C.までで、出口で支払うわけで、本当に料金を間違えない物か心配な所もありました。通行券を取らないというのは何だか不安です。
 そう思いながら無事に通過できました。これでETCを信頼できます。

 尾頭・山王・中山の3つのトンネルを使い舘岩村に入りますが、さすがに次男はその山深さに驚いていました。高速を降りてから約80km有ります。峠を3つも越える・・・、ちょっとピンと来ないでしょうね・・・


最後の中山トンネル直前の銀竜橋からの景色
山の真っ直中です・・・・

 予定よりも早く1時過ぎに舘岩村に入りました。8月に兄に教えてもらった『曲屋』さんで蕎麦を食べました。そこで兄に連絡を入れてみると、出張で、さいたま市の本庁舎へ行った帰り道、高速で矢板を過ぎた辺りと言うことでした。官舎に帰るのは2時半頃ということで、ゆっくり食事をした後、檜枝岐に抜ける道の崩落現場を見に行くことにしました。

  
崩落現場もうすぐ開通ですね・・・                 8月の現場の様子

 道を覆っていた岩石は全部取り除かれていました。もうじき開通です。この辺りモミジの綺麗なところだそうで、その為にも頑張って作業されているのでしょうね・・・。現在はモミジは少し色が変わった程度でした。
 崩落現場を見学して兄の官舎に行きました。途中山また山の舘岩村の様子を見ることが出来ました。

  
               山また山の舘岩村                        兄の官舎            
                                        手前の屋根は雪から玄関までの道を確保する物

 官舎に着くと、丁度兄が帰ってくるところでした。合流してしばらく官舎で話をして、今日の宿『福本屋』さんへ行きました。
 兄と次男は岩風呂へ行き、熊公は宿の温泉(掛け流し)につかりました。ここの温泉は1人で独占して入れるので好きです。岩風呂の方は熱くて、次男は西根川につかったとか・・・。6時から夕食です。
 夕食はイワナ尽くし、イワナの塩焼き・山椒味噌焼き・お刺身・たたき・唐揚げ・・・・。美味しいです。そして、何より美味いのはイワナの骨酒です。今回は兜の部分で作っていただきました。最初から濃厚な味が楽しめます。

 
  烏龍茶をついで貰う次男                 良く来たね!! まずはビールから

 
 このイワナの骨酒は一度飲んだら虜に成っちゃいます    イワナをほおばりイワナ酒をグイッと・・・ 珠玉の時間です

 今回も『鹿刺し』を頼みました。薬味はネギだけ、醤油を付けて食べますが、甘くて美味しいです。ところが次男は生肉を食べるのに抵抗が有ったようで、金串に刺身肉を刺して囲炉裏でちりちり焼き始めました。するとご主人が「鹿の肉は焼くと硬くなってしまうでしょ・・・」とそれを見ていました。塩をふっただけで、表面が焼けた状態で食べてみたところこれが実に美味いのです。ご主人も食べられ、「いやいや硬くならないもんだね、これは美味い、どれ実験してみよう・・・」ということになりました。

 
  次男が焼きだした鹿肉                  実験的にブロックを焼いてみました

 
肉を切るご主人 お孫さんは喜んで食べました                表情のあるイワナ達        

 刺身には出来ないあばら肉のブロックに塩をふって焼きました。
 肉汁が出て囲炉裏の砂を汚さないか、煙が昇って食事の雰囲気を壊さないか、本当に硬くならないか・・・を見ながら焼いていきました。もともと刺身で食べられるくらいのお肉ですから表面が焼けて、中が暖まる程度で良いわけです。肉汁は垂れますが、煙はそれほどひどくはありませんでした。ご主人が焼けたところでナイフで切ってみて、お孫さん達に食べさせたところ、もっともっとと食べました。本当に美味しいのです。特に脂が実に上品な味でした。
 ご主人曰く「子供は不味い物は食べないから、この方法で焼く鹿肉は本当にうまいと言うことだ!!」です。「これで新しいメニューが出来そうだな・・・」とも言われていました。
 福本屋さんにお泊まりに成られる皆さん、焼き鹿肉がメニューに登場したら、それは我が家の次男坊の発見した食べ方ですからね・・・・。
 新しい食べ方を教えてもらった・・・と、お酒をサービスして貰っちゃいました。今回も一升酒飲んじゃいました。
 食後にも温泉につかり、寝る前にも温泉につかりました。お部屋で兄と語らいました。寝る前に外を見てみると、吐く息は真っ白、東京の冬のような寒さです。おそらく5〜6度でしょうか・・・。東の山の上にオリオン座が昇ってくるところでした。目が慣れてくると星が満天に見えだし、天の河も眺められました。
 翌朝、またまた温泉につかりました。朝食はキビご飯でした。美味しい物でした。

 
立派になった屋根                      8月に撮影したかやぶき屋根

 屋根は茅葺きの上に立派に葺かれていました。屋根が立派になった分外壁が合わないから来年の春に外壁の工事をされるそうです。
 9時少し前に兄の官舎に戻りました。兄は勤務です。1時間年休を取ってくれました。兄の出勤を見送り、須賀川への道をたどりました。

 
自然の家の入り口の橋から見た福本屋さん          蕎麦が刈り取られ天日干しにされていました

 田んぼの稲は刈り取りが真っ最中でした。蕎麦畑も刈り取りがされて、天日に干されていました。車は西根川−舘岩川−伊南川に沿って下り、南郷村役場の近くから峠越え、駒止トンネルをくぐり田島に出て、阿賀川にそって下ります。そのまま須賀川に行っちゃうのもつまらないですから、今回は『大内宿』へ行くことにしました。
 『塔のへつり』の先、湯野上温泉の所から左に入り約5kmの所にあります。会津と下野を結ぶ街道の宿場町で江戸時代のままに保存されている場所です。中山道の木曽の馬籠宿や妻籠宿よりも素朴な宿場町でした。

 
下野側から会津方面                      会津側から下野方面

 この大内宿、両側の昔旅籠だったであろう場所はほとんどみんなお土産屋さんと蕎麦屋さんでした。ちょっと多過ぎの感もありますが、一軒一軒見て歩くのも面白い物でした。ここは栃の実の産地と言うことで、栃餅・栃大福・栃煎餅・栃羊羹等有りました。
 また、ネギ蕎麦という物が名物のようで、「旅の話にネギ蕎麦食べて行ってくなんしょ!!」と言われ食べてみることにしました。一本のネギを箸代わりに使う・・・?です。温かい汁と冷たい汁の二種類があります。
 出てきたお蕎麦はネギが一本しっかり乗っています。「ネギの青い方を持って、これでかき込むように食べてください。ネギも時々かじって薬味にしてください・・・」と言われました。早速挑戦です。結構ネギで蕎麦をすくえる物でした。時々ネギをかじりながら食べていきました。生のネギを一本丸ごと食べちゃうなんていう経験はこれが初めてです。ネギの嫌いな人は絶対似食べられない代物です。美味しいお蕎麦でした。二八蕎麦ということで、食感からお湯でこねている感じです。コシのある蕎麦でした。またつゆも美味い物でした。また食べたいものです。
 栃餅はお土産となったギュウヒなんかが入った物は食べたことがありますが、純粋に栃と餅米だけで作ったものを食べたことがありませんでした。斎藤隆介氏の『モチモチの木』のお話に、「モチモチの木の実を粉にしてそれを餅にして食べるとそりゃ美味いんだ・・・」(文章はうる覚え)という箇所があって、食べてみたいと思っていたものです。栃餅は栃の甘さが出るために、あんこか黄粉、砂糖醤油などで食べるそうで、今回はあんこで食べました。素朴な甘さのお餅でした。『モチモチの木』の主人公「豆太」が「おーおい、モチモチの木、実落とせ!!」という気持ち、何だか分かるような気がしました。

  
     名物の栃餅                これは珍しいネギ蕎麦            ネギを箸代わりに食べます

 大内宿を後にして、湯野上温泉に戻り、阿賀川を渡って山に入り羽鳥湖へ出ます。分水嶺の鳳坂峠を越えて一気に下り須賀川に入りました。
 今回は砥石のセットを持っていきました。伯父の家の包丁を全て研ぎ、芝刈りのハサミも研ぎました。ご親戚の包丁も研ぎ、喜んで貰いました。これから須賀川に出かける時には砥石を持っていくことにします。
 伯父はラーメン好きの次男のために、本当に久しぶりに『久坊ラーメン』を作る準備をしていて下さいました。感謝です。あっさりとした味で美味しかったです。

 翌日、昼前に伯母の墓へお参りしてきました。彼岸花が咲き、秋の深まりを感じました。2時半に須賀川を後にして帰宅の途につきました。

伯母の墓地の入り口に咲いていた彼岸花

 次男との二泊三日 608.2kmの旅、楽しく無事終了することが出来ました。舘岩は良い場所です。家族全員を連れて行きたいと思います。ただ、これからは雪が降り出します。兄の車はFF車ですが、4WDに乗り換えないとスリップ事故起こしちゃうんじゃないかなと、心配です。舘岩ではそろそろ雪に対する備えをはじめる感じが伝わってきました。
(2005.10.01.)






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