Petite Bru Diary
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10月15日 ウィッグ作り

アイワックスが溶けたり、
人形本体が汚れるのがいやで
私は失敗ヘッドを再利用した
こんなスタンドを使います。
前から見るとかなりコワいです。
     (^◇^;)ゞ

まずはウィッグ用バクラム
(糊付きの芯地)で
土台を作ります。

モヘアロックを粗いクシでとかし
出てきた遊び毛をうすく表面に
縫い付けます。
面倒ですがこれをしないと
あとで地が見えてしまいます。

モヘアロックを全体に縫いつけて
一度全部を水に浸します。

水をスプレーしながら
カーラーに細かく丁寧に
巻きつけます。

前髪にはこんなレトロなアルミのカーラーがピッタリ!

3〜4日はこのままにして
完全に乾かします。

ウィッグは人形を格段にかわいくするための重要なポイント。失敗すると、「初めていった美容院でカットもパーマも大失敗しちゃった時」
みたいに泣けてくるので、丁寧に丁寧に、かわいくなれ〜、かわいくなれ〜と念じながら作ります。

モヘアロック、原毛用コーム、
アルミのロッド(アンティークショップなどで購入)→

10月17日  ブーツ作り

左は、白い革のブーツのパーツです。
靴底の革には刻印を入れて染色しておきます。
もう少し大きい靴だと、Bruの刻印(写真一番右)が入りますが
今回は小さいので、私のイニシャル、MMを入れました。
(いつかオリジナルの刻印をいろんなサイズで作ってみたいものです!)

ハトメは直径2mmの極小サイズ。今までは取り付けるのに苦労しましたが
今回は新兵器、ハンドプレス(写真右)があるので
失敗なく一押しできれいにつきました。

@パーツを貼って、中表にして後ろを縫い合わせます。
 この時のポイントは、ブーツの上下のパーツの合わせ目が
 ぴったり合うように縫うことです。

 縫い代を割って、ボンドをつけ、つぶします。

Aひっくり返してかかとの部分以外をぐしぬいして
  中底を入れて縫い縮め、ボンドをつけておきます。
  ポイントは、
ブーツの中心を合わせ、後ろの縫い代も
  ピッタリと真ん中にくるようにすること。

C撚りがなくて絹100%の日本刺繍の糸で靴紐を作ります。
 いろんな太さに調節できるので、細すぎず太すぎずピッタリサイズの
 紐が出来ます。
 ここでも便利な機械、ストリングメーカーが大活躍。

出来ました!
靴のサイズ2.8cm!
小さくてカワイイ!
 →    

10月18日  ウィッグの続きとアンダーウェア

モヘアが乾いたら、カーラーからやさしくそっとはずします。
1つ1つのモヘアの束は、分けやすいところをみつけて2つか3つに割っておきます。
写真は向かって左側だけ割ってみたところ。フワフワになりました。
最後に前髪のロッドもはずして、全体をカットして整えます。

人形にかぶせてみて、よかったら全体にヘアスプレーをかけて、ティッシュで軽く押さえます。
スプレーが乾いたら人形の頭部に、シルクピンなどで固定します。
モヘアウィッグの出来上がりです。

下着を着せて、ウィッグをつけ、靴下とブーツを履かせました。
人形にもきちんと下着を着せると、ドレスを着た時の
存在感が違います。スカートもふっくら広がるし...。

下着には裏がないので、縫い代は袋縫い、三つ折りしてまつり縫い
バイアスでくるむなどして、裁ち目は完全に縫いこんでしまします。

下着を着せると、お人形もほっとしているように見えますネ。
Bru、やっぱりカワイイ!!!

B底を貼って、クリップなどで固定します。
 跡がつきやすいので、クリップは底が
 プカプカしなくなったら、すぐに 
 取り外します。

10月26日    布の染色、パターン起し,裁断

イメージ通りの色の布がない時は、白っぽい布を染色します。
ピンクと白のツートンカラーにしたかったので、白のシルク地をうすいピンクとオフホワイトに染めました。
レースは白っぽさがなるべく近いものを組み合わせます。
黄色すぎるレースは、ぬるま湯にキッチンハイターを少したらして漂白しますが、変色するものもあるので
必ず切れ端で試してから漂白します。

裏地には、和服用のなるべく薄地の正絹の胴裏地がお買い得。一反あれば随分もちます。
こちらも生成りに染めて使います。

型紙は、以前作ったことがあるデザインを参考にしたり、サイズ違いを縮小拡大したり、全く初めてのものは
ボディに紙を貼りながら、立体裁断します。
私は、立体裁断用には薄いトレーシングペーパーを、出来上がって布に写すための型紙には
厚いトレーシングペーパーを使っています。
高価なアンティークの生地を使う時や生地に余分がない時は、伸び縮みのないシーチングで仮縫いして
型紙を完璧なものにしてから裁断したほうが安心です。

ドレスだけでこれだけ裁断しました。→
ギャザースカートなどのように、横に長く布を裁つ場合は
カットしたい幅の上下の横糸を1本ずつ抜いて目印にすると
きれいに平行にカットできます。
ピンタックの折り山を決める時もこの方法だと
折り目もつきやすく、しかも正確です。
この後、パフスリーブの上下の縫い代に2本ずつ
ギャザーのためのミシンをかけておきます。

10月28日   ドレスの縫製

家庭科で最初に習う運針が基本です。
ただし最初と最後の一針だけは返し縫いします。
しっかりつけたいウェストの部分なども返し縫します。

人形のドレスの場合、ちょっと特種なのは縫う順番。

@表地、裏地共に肩を縫い合わせる。
A表地、裏地共に袖を身頃に縫い付ける。
B表地と裏地の袖口を縫い合わせる。
 (表地1枚でカフスをつけると、より簡単)
C中表にして脇、袖の縫い代を一気に縫う。(写真左)
      

それと私がいつもこだわってしまうのは、縮尺。20cmのこの子の場合は1/7サイズ位でしょうか。
ボタンをつけるにも、これ人間サイズにしたら大きすぎるわ!こんなでっかいアクセサリーありえないわ!とか
このレース、大柄すぎるし分厚すぎる。とか...。
あんまりサイズに忠実に縮小しすぎてしまって、存在感が全然なくなってしまった時や
小さすぎて材料などが全く手に入らない時には、多少デフォルメします。
また、アンティークドールが作られていた100年位前にはなかった素材、化繊やゴムなども使わないようにしています。

10月30日  ドレスの仕上げと帽子作り

@型紙を作って
厚地のバクラムで
土台を作ります。

Aダーツをよせて
ダーツ部分だけ水をつけ
クリップで止めて
乾かします。

B布を被せて、レースや
リボンで飾りつけ。
だらんと広がらないように
リボンの下には
ワイヤーを入れました。

ブーツが少しさびしい感じだったので
ワイヤーを撚って小さいバックルを作り
飾りをつけました。

ドレスが完成しました!\(*T▽T*)/
最初に選んだリボンの色が濃すぎたので
フランス製のシルクのリボンを染めて、飾りを付けました。
ふちだけ濃く染まって、かえっていいアクセントになりました。
ちょっと幼な顔のブリュに良く似合った、スカートふっくらのドレス!

清楚でかわいい!!!

〜ビスクドールができるまで〜

11月2日    小物作り、(パラソルとバッグ)

ドレスができて、ほっとしてからの小物作りが、私にとっては一番楽しい時間かもしれません。
今回は、お出かけ用のパラソルとバッグを持たせることにしました。
開閉できる傘としては、今まで作った中でも一番小さいサイズです。

@ミニチュアの傘を分解します。

Aひのき棒を差し込んで
傘の上部だけくぎで固定します。
取っ手をビーズなどで飾ります。

B三角の布を8枚はぎ合わせ骨に張って刺繍し
レースをつけました。

Cプラスチックの骨が見えないように
内側にも、8角形の布を被せて骨に縫い止め
まわりにレースをつけます。

閉じたところ。
リボンでボンボンをつけ、タッセル飾りをつけました。

絹のステッチ糸に、必要分より少し多めの極小ビーズを通しておいて
ビーズを編みこみながら、巾着型のバッグを編みます。
紐はまたストリングメーカーで作って、バッグに通してから結びます。
切れ端は、針でステッチ糸を1本1本ほぐしてタッセルを作ります。
ほぐしたところは、スチームをあてると縮れがまっすぐになります。
よく切れるはさみで先を切りそろえます。
底にもタッセルをつけて出来上がりです。

帽子

パラソル

バッグ