両国高校定時制 

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都立両国高校定時制18

                                

                                

授業で学んだ国語

近代小説のあけぼの
 五重塔  幸田 露伴
 夜半の鐘の音の雲って常には似つかず、耳にもきたなく聞こえしがそもそも、だんだんあやしき風吹きいだして、眠れる子どももわれ知らず夜具踏み脱ぐほど時候なま暖かくなるにつれ、雨戸のがたつく響き激しくなりまさり、闇にもまるる松柏のこずええに天魔の叫びものすごくも、「人の心の平和を奪へ。平和を奪へ。浮世の栄華に誇れるやつらの肝を破れや、眠りを乱せや。愚物の胸に血の波打たせよ、偽物の面の赤き色奪れ。斧持てる者斧をふるへ。矛もてる者矛をふるへ。なんぢらが鋭き剣は飢えたり。なんぢら剣に食を与えよ。人のあぶらは良き食なり。なんぢら剣に飽くまで食はせよ。飽くまで人のあぶらを飼へ。」と号令きびしく発するやいな、猛風一陣どっと起こって、斧を持つ夜叉、矛持てる夜叉、飢えたる剣持てる夜叉、みな一斉に荒れいだしぬ。
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すこし古い文体なので難しいと思いました。このような作品には滅多に接しません。読み始めると興味が涌いてきましたがあまり読めませんでした。
最近、機会を得てこの小説に接しました。興味があってページを開きましたが難しくて読めませんでした。 (2009・5・12)