アルバム
地学はON先生に教わりました。先生は大学を出てすぐに両国高校定時制に赴任されたようです。若くエネルギーにあふれた先生です。明るい声が特徴です。分かりやすく地学を教えてくれました。先生の声は比較的高く説明は説得力がありました。
もちろん生徒からは人気がありました。ある授業では、特別教室で偏光顕微鏡を使って岩石の標本を観察しました。岩石の標本が顕微鏡をとおして赤、青、黄色などさまざまな光を発し大変綺麗に見えました。その授業の合間に先生はこんな話をされました。
「時速100キロの列車から時速50キロのボールを投げたらどうなると思うか。時速は100+50=150キロになる。これは間違いない。では、時速100キロの列車から懐中電灯の光を発したらどうなるだろうか。光の速度をCとすると100+Cの速度になりそうだがそうはならない。速度はCのままだ。これは不思議に思えるけれど考えるとすぐに分かることだ。簡単なことだ・・・」
といったあと、授業の説明にもどりました。簡単どころか私にはまったく分かりません。「どうしてそんなことが起こるのか。なにか公式でもあるのだろうか。」と大変不思議な気がしました。この先生の話がいつまでも耳に残って離れませんでした。かなり後になって分かったことだが先生の話は特殊相対性理論の速度合成のことでした。
簡単どころか大変難しい問題でした。・・・・・・・・・・・
私は地学が好きな科目でした。天体や岩石などに興味がありました。易しそうに思えるけれど勉強すると大変でした。
先生はその後、都立高校の校長先生になられました。 (2006.5.30)