「富岡日記」
「乱れても月に昔の影は添う など忘るなよしき島の道」
私は以前に読んだ富岡日記のこの和歌の意味が分かりません。
私にはよい和歌に思えますが意味が分かりませんでした。
いったいどういう意味でしょうか。分かりそうで分かりません。いつも、疑問が心のどかに残っていました。どうしたら分かるようになるでしょうか。そこで、すこし調べてみました。辞書を引いたり、あれこれ考えたりする日がつづきました。でも、結局無駄な努力でした。私には無理なことだと分かりました。けっきょく、あきらめるしかありませんでした。
でも最近、よい考えが浮かびました。
「そうだ、インターネットで質問してみよう」と思いました。
さっそく質問しました。
そうしたら、インターネットに回答が寄せられました。それは、まず回答が遅れたことを詫びる文言から始まり、そのあとにていねいな解説が続きます。私には長い間、分からないことだったので、はやる気持を抑えて解説を読みました。その要旨はこのようなものでした。
「悲しいことや、辛いことなど、どのようなことが起こったとしても、そのときは月を見なさい。家族のことを思い出すから。忘れてはいけないよ。あなたの帰る場所で、あなたを待っている人がたくさんいるのだから」
その後、このような回答もいただきました。それは、ていねいな解説の後にこう書かれていました。
「世の中は乱れても空の月には、昔通りの光が添っているように(=昔と変わらず光っているように)、あなたもどうしても和歌の道を忘れないように」(要旨)
しき島の道(敷島の道)とは和歌の道をさすと教わりました。・・・・・・・・
インターネット上のことなので、回答者がどのような人かは分かりません。心のこもった回答をいただきました。
意味を教わってから、再度この和歌を読みなおしました。
飾らないよい和歌だと思いました。 (2007.7.31)
両国高校定時制