前原〜新門司


第11日目、10月15日(金)晴れ


6時、起床、外が明るくなりかけている。寝過ごしたのは初めて。急いで支度。

7時、バイパスをはずれる。少し走って202に出る。

7時20分、前原市街、狭い道、信号や歩道の段差が多く苦労する。

海岸公園で洗面、にぎりの朝食。道路からすぐそばにある、よく整備されたきれいな海岸。

すぐ右側は鉄道が走っている。通学の学生が自転車で海岸公園の中を走っていく。

やっと3号に。福岡市内に入る。

昨日、新門司から出るフェリー広告の看板を見かけた。今日中にフェリーに間に合うだろうか。とにかく走るだけ。

宗像市内を通る。北九州市、といっても地理が全くわからない。知らぬ間にバイパスを走っている。

車ばかりの中を自転車で走っていると、百万の敵に、ひとり向かっているさまがある。

「牧のうどん」「英ちゃんうどん」といった大きな看板が目につく。食べたい気持ちがあるが、先に進みたくて止まれない。

昼食の時間切れ、道路を横切って反対側の、結局小さな食堂に入った。女の人がひとりで店を切り回している。

きつねうどんとにぎり二つ。疲れでのどを通らない。無理をして口に入れる。外の自動販売機でお茶を補給。

途中、小倉を通る。このまま3号を行けば、下関まで行ってしまう。どこで曲がっていいのか、全くわからない。

15時、3号を離れ、右に296に入る。フェリーの看板など、どこにも見当たらない。この道で大丈夫だろうか、心配になってくる。

それに船の時間がわからない。やはり明日になるのかもと、覚悟しながらも気が急ぐ。

方向もよくわからない。何人もの人に道を聞く。そのたびに自転車でと驚かれる。相当の距離だとは察せられる。

二人ずれの女の子に聞いたときは、わざわざ携帯で問い合わせてくれた。

日が沈みかけてくる。峠越えで30分ほど歩く。気持だけ急いで、疲れも何も吹っ飛んでいる。思ったより早く下りになる。

新門司阪九フェリーに着く。18時30分出航。

今日中に船に乗れるとは思いもよらなかった。それもぎりぎりセーフ。

よく間に合ったものだ。これでもうテントを張らずともよい。やっと終わった。

きょうはゴールだと思って、夢中で走り続けた。少々の上りも歩くことはなかった。

足はおかしくなりそうだが、疲れは不思議に感じない。走った距離113q。