9日目、7月13日(火)くもり
印南。通学の中学生が自転車で軽快に坂を上って行く。目に疲れがきている。20分ほど休憩。
宅急便の広告の旗がなびいている。もし今日のユースの予約を入れてなかったら、そばを走っているJRに乗って帰りたい。
休憩のあとしばらく走って、前かごに入れていたメモ帳がないのに気がつく。
休憩のときにメモをとったのだからそこで忘れたか、それからの途中で落としたに違いない。必死の思いでまた引き返す。
あった。休憩した近くの道路のそばに落ちていた。
これでしんどかった気持ちが吹き飛んでしまった。体の疲れも精神的なものが大きい。
直産販売の店があり、スイカ一皿を食べる。店のおじさんと話をしながら、こんなにおいしいスイカははじめてと、お世辞ではない。
空腹とのどの渇きを一度に解消、元気が戻る。直産店にはスイカに干物が目立つ。漁港をところどころ見うける。
日高川。自転車の走るところがない。車と車の間を走る。まだ昼前、この分だとユースに早く着きそう。日高町を通過。休憩。
キリギリスの鳴き声が聞こえる。トンボが乱舞している。
由良トンネル579m。里トンネル103m。イヤホンがなく、ラジオの楽しみもなくなった。どうせ国会中継とか大相撲。
何も考えることもない。なんとばかなことをしているのか。これは単独耐久レースなんだ、と勝手に納得させながら走る。
長い長い上り、これが峠越えか。木越トンネル551、2m。一瞬5,000m!なんと20pとは。
昼はまだ何も食べてない。下りの途中の直産店でミカンを買う。店のおばさんがローソンが下の方にあるよ、と教えてくれる。
ここから下り、ブレーキの効きが悪いので、手が痛い。昼食の弁当を買う。
広川という小さな川で食事。小さな魚が泳いでいるのが見える。JR湯浅駅。
ここで時間をつぶす。駅の売店や、乗客の出入りをぼんやりながめて過ごす。
一時間半近く、自動販売のコーヒ一杯でねばる。退屈は退屈だが、体が休まるということだけで、貴重なときになる。
16時、有田オレンジユースホステル着。すぐそばが海。
テレビは大相撲をやっている。ユースのテレビは、共通して古くて写りが悪い。
落ち着いてゆっくりテレビを見たのは、ここにきてはじめての気がする。新聞、テレビから離れた十日間だった。
世の中に何が起こっているのかもわからない。
一見普通の家で、食事も家族並み。ここの主人だろうか、横で新聞を読んでいる。
海のそばだからか、小さなはえがゴマ粒のように、ご飯やおかずに遠慮なくとまる。
風呂にも入ってくつろぐ。机にノートパソコンが置いてあり、ここのおばさんはホームページを作っている。万歩計23,871。