<メタ認知に関する探究>
諏訪が提唱するメタ認知とは、従来のメタ認知(思考を思考するリフレクション)とは異なり、体感や身体部位の動きを意識してことば化することである.その試みが、体感できることを増やし、更にことばも増やす.つまり「体感」と「ことば」が互いに他を促進しながら共に進化する認知プロセスを促すための方法論が諏訪流メタ認知である.
体感は
からなる.
生態的心理学的に言えば、(諏訪流)メタ認知で学習者が見いだすものは、自分の身体や環境に存在する「変数」である.
そして、学習者がそれまでに意識しなかった「変数」に気付き、更には多くの「変数間の関係」をことばで理論付け(教科書的に正しい理論ではなく、自分の身体の特性やその動きに関する理論)できたときに、学習者は新たな「価値を創造」したことになる.
いわばメタ認知=自分にとっての価値創造の方法論
メタ認知が適用できるドメインは多岐に渡る(括弧内はこれまで諏訪研究室で取り扱った研究)
(1)デザインプロセスにおける価値創造
· ポスターのデザイン
· 広告媒体の分析
· 絵本のデザイン
· 焼酎のプロデュース
· ぬいぐるみのデザイン
· アクセサリーのデザイン
(2)身体技(身体が覚え込む知)の熟達
· 歌(カラオケ)
· スノボー
· ボーリング
· 野球の打撃
· ピアノ演奏
· トランプの手さばき
· ジャグリング
· ダーツ
(3)感性を開拓し表現する(価値創造および自己表現)の方法論の探究
· 写真表現
· 文章表現
· 絵画表現
· 漫画技法
· 味覚表現(例えばケーキ)
· 洋服の着こなしによる自己表現
· 原風景を探る方法論
· 居心地の開拓
· 感性的インターフェースの探求