危機に立つ石橋 本当にこの橋、失くしていいのですか? 
潮見橋、2005年の夏―
 潮見橋のある町、塩屋町が潮見橋解体撤去でゆれている。市はこの潮見橋の替わりに新しい石橋造り風の橋を架けるという。人や物を渡すだけならそれでもいいかも知れぬが、そうなればわざわざこの町まで来て橋を見るということもなくなるだろう。旅人が偶然この潮見橋を見て感動させられるのは、石橋の類まれなる美しさと共に、115年の歳月が育んできたこの町独特の景観に石橋文化の歴史を感じ取るところにある。115年もの歴史を重ねてきた潮見橋、これを取り払うということは町が、日本が、先祖から受け継いできた貴重な遺産をも失うことをも意味する。
 今を生きる私たちは歴史のほんの一点を通過するだけの旅人にすぎないが、潮見橋がこの地だけでなく、日本中においても極めて貴重な遺産であるだけに、この場所に残し、次代の人に渡していく義務をも負っていること忘れてはならないだろう。
 "Where's the Oriental?"と外国人に聞かれたら、私なら潮見橋を指し"This is the Oriental!"と答えたい!                   2005.8.27 
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