2005 潮見橋   2005 Shiomibashi
                                                                   
 危機に立つ潮見橋                       2005.8.22
  
夜(05/08/21)行われた市の説明会を思い返しながら、駅前でレンタカーを借り、一路潮見橋へと急いだ。潮見橋の袂に到着した午前10時頃、カメラを持った人2・3人のほか、建設関係らしい人影も見られた。しばし潮見橋の袂に立ち、行き交う人たちを眺める。足早に立ち去る人、立ち止まり、一言、二言お話してくださった方たちは苦渋に満ちた表情で、潮見橋が無くなるらしいと一様に残念がった。
年半ぶりに見たこの日の潮見橋は、すでに解体準備に着手している様子が随所に見受けられた。上流側の橋脚には土嚢が積み上げられ、石に○印のあるもの、アーチ壁石の隙間からは、ビニールホースが垂れ下がり、どれも目を覆いたくなるものであった。劣化をことさらに強調して見せようというのか。私の目にはどの一つをとっても、劣化と呼べるほどのものでなかっただけに、怒りがこみ上げてきた。
こうした満身創痍の状況にありながらも、潮見橋の美しさはどうだろう。いよいよ美しく、毅然として立つその姿はまさに孤高の石橋そのものだった。115年経ってなお、古さを感じさせないばかりか、近代文明の申し子たちの中においてさえ群を抜いたモダンさを醸し出している。見れば見るほど惹きつけられてしまう。この惹きつけて離さない潮見橋の魅力とはいったい何だろう。もしかすると潮見橋は生きているのではないか、とふと思った。
見橋の素晴らしさを言葉に尽くせぬもどかしさの中で、ひとまず2005潮見橋をアップさせていただきました。
見橋現地保存署名では、多くの方々からご支援、ご指導、お叱りをいただきました。ここに篤くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
後も潮見橋が現地保存されるよう、微力ながら協力させていただきますので、引き続きよろしくご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げます。   2005/09/26
超大型台風14号上陸時の潮見橋      2005.9.6                            
下左      井上従昭氏撮影 下右       井上従昭氏撮影
              
中央の水切りが水の流れを和らげています 満潮時
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