不動谷橋(Fudodani bridge)

菊池市大津町瀬田                                                      2004.11.6
架設:明治17年頃(Around 1884)   石工:不明  

 2005.3.19、東浩司氏の協力を得て測量を敢行

長さ:11.50m   幅:4.85m  拱矢:5.40m  径間:8.90m  
*中央の幅:6.10m 両端の幅:4.85m…この石橋は、両端から中央にかけてのアーチ幅が幅広になっている(データ追加:2005.5.23)。
土台石の高さ上流側と下流側とで差異上流側の土台の高さ:1.20m 下流側の土台の高さ:0.80m                                   

草深い枯れ谷に、横綱級の石橋が眠っている!まさに驚異的!
  誰がいつ頃架けたものか、一月ばかり経った今、もっとも知りたいことの一つになってしまった。
2004年の後半は天草をメインにした石橋探訪だったため、この石橋は予定していなかった。
が、当日(11月6日)、午後1時半に写真家・東浩司氏と「大津・道の駅」で待ち合わせしたところ、さっそうとした長靴スタイルもかっこいいナイスガイが出迎えてくださった。彼の長靴をみて、私も車に長靴を積んできていたので、シューズのままでいいか、履き替えようかと、一瞬は迷ったが、彼は即座に長靴がよいと言ってくれたので、履き替えての出発と相成った。いくつか石橋を案内してくださるというので、最初に連れてきていただいたのがこの石橋であった。のっけから横綱との対面である。
bmhのページから抜粋(国道57号線を大津から阿蘇方面に向かい、スポーツの森交差点(右手に亀の井ホテル)から2.7キロ先、高圧線と交差する直前に小道(未舗装)へと左折、100メートル程進むとコンクリート舗装になりますから、その場所から徒歩にて右手に進む
  草深い、道なき道を木の枝や草をつかみ、転びそうになりながらも突き進み、下へと降りて行く。谷の底に下り立って見上げれば、なんともすごい、まさに横綱級といっていい石橋が架かっていた。あまりのすごさに、しばし呆然自失。圧倒され、頭の中は真っ白だ。ともかく撮らねばということだけで必死にシャッターを切った。                                                 
 そして一カ月後、データを調べてみると、殆ど規模を示すものは載っていない。なぜだろう?
こんなすごい石橋は誰かが調査していると思っていたのだが、規模を表すものは今のところ本やネット上でも見当たらない。来年はまず、この石橋の測量をしてみたいものだ                  04/12/16

 念願の不動谷橋測量実施!
2005年3月19日、bmh氏と共に不動谷にたどり着いたのが午後3時30分前であった。今回の目的は不動谷橋の測量であったため、上よ、下よ、右左と、険しい岩場を二人して這いずり回わった甲斐あって、なんとかおおよそのスケールを数値に残すことができた。といっても、石橋に限らず、橋というもの表面に出ている部分だけをもってしてその数値とみなすことは厳密にいって正確ではない。上部を支えている地下部分がどれほどのものか、発掘してみなければ正確な数値とはいえないだろう。今回割り出した数値を元に本格的な測量が実施されんこと、また、この横綱級の石橋をもっと多くの人たちに知ってもらい、この地に皆が気楽にやって来て、石橋の素晴らしさを堪能できるよう、憩いの場としての整備をも兼ね備えた保存を、と切に願わずにはいられない 気持ちが一段と強まったことだった。
回も、bmh氏には一方ならぬお世話をいただいた。この不動谷橋のおよそのスケールが計測できたことは、ひとえにbmh氏のおかげであったことをここに記す。こうちゃん、ありがとうございました。
                                                                                           2005/5/22    
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