イサム・ノグチ庭園美術館に立ち寄って (Drop by Isamu Noguchi Garden Musium)                                                                                           04/9/28

 ある一枚の古い写真、昭和27年(1952)4月7日、イサム・ノグチが当時、夫人だった山口淑子を伴って広島を訪問した時の一枚の写真を見たことから、イサム・ノグチという人がどんな人だったのかと気になっていた。夫人の衣装まで自分でデザインしたほどのイサム47歳のその横顔は、トレンチコートに身を包みながらも、モノクロ写真で色は分からないけれど、カラーシャツに締めたネクタイが胸元からさりげなくリボンのように開いているあたり、なかなかのものと感心させられたことから私のイサム・ノグチへの関心が芽生えたと言っていいだろう。
 2004年はイサム・ノグチ誕生100年にあたり、各地で「イサム・ノグチ、ランドスケープへの旅」が開催され、広島市現代美術館でも6月8日から7月19日まで開催されていた。あの一枚の写真だけをイメージして広島市現代美術館へ足を運んだのは7月18日のことだった。数々の彫刻の模型とライカで撮影したユーラシア遺跡の旅の写真に圧倒され、「宿命の越境者」(ドウス昌代著)、「地球を彫刻した男」(ビデオテープ)等の助けを得て、彼の人となりを知るうちに、いつか牟礼の「イサム・ノグチ庭園美術館」を訪ねたいと思うようになっていた。
 今度、徳島県鳴門市の「どい津橋」を訪ねた帰り、牟礼に立ち寄る機会を得た。山椒山公園を左にカーブするとイサム・ノグチ庭園美術館に至る。彼が石と格闘した仕事場、完成された作品・未完の作品の数々、彼の暮らしたサムライハウスなどを観て、イサム・ノグチをこの眼で実感できた貴重なひとときとなった。著作権の関係上、園内の写真は撮れなかったが、この手前にある山椒山公園に配された彼の作品の一部をご紹介することでイサム・ノグチ庭園美術館をご想像いただければ幸いです。
 くれぐれも見学の際は、往復はがきで申し込み(10日前に届くように)をして行かれますように。

画像は山椒山公園
(Photos are in Mt. Sansho park at Mure in Kagawa Pref.)

桃太郎のモニュメントを左折してイサム・ノグチ庭園美術館へ

ラクダのような、ヘビのような遊具

車輪が付いた赤と黒のブランコ

起伏のある山に、イサムのストーンカーブがお出迎え
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