−小説・読み物編−


 こちらでは、読み物系を集めてみました。
 小説の方でも少女系のだと、人魚は余り関係ない物があります。
 各項目の並びは50音順です。

恋愛少女小説系人魚  
人魚の家〜平家ものがたり〜前・後編倉本由布
コバルト文庫集英社本体476円

 
人魚の切片野田麻生
角川ティーンズルビー文庫角川書店本体438円
 人魚の祖母の血を引く、いわゆるクォータの少女、橋本千波は大量の水に浸かると人魚になってしまうだった。
 そんな千波の前に人魚の3人の少年が現れ、突然プロポーズしてくる。
 そのうちの1人が彼女が密かに恋するクラスメートの加納は君の正体を知っていると忠告してくる。

 
冬の人魚姫是方直子
パレット文庫小学館本体379円
 内容は、人魚と関係ないですねぇ。本文中の言葉を借りれば、「人とも魚ともいえない人魚姫。大人とも子どもともいえない。犠牲を払って手に入れた2本の足(手に入れた足って表現て変?)で歩けば、足が痛み、それでもはかない望みにかけて、ハッピーエンドを信じてる。」だそうです。
 P151とあとがきに人魚のイラストあり。

 
マーメイド・ぱにっく1〜4巻小泉まりえ/イラスト:武内直子
講談社X文庫ティーンズハート講談社本体408円など
 1000年に一度、マーメイド・プリンセスは人間になって、愛する人とくちずけを交わさなければ行けない。
 もし交わすことができなければ、マーメイドはすべて海の泡となって消えてしまう。そして海は海の魔女のものになってしまう。
1000年目のマーメイド・プリンセスの「真珠」はマーメイドの世界を守るため、人間の世界へ向かう。
 これは人魚姫系。この系だと私はどう評していいのかわかりません。恋愛系はにがてです。まあ、イラストが武内直子なので、かわいいです。

 
夜明けの海の物語倉本由布
コバルト文庫集英社定価280円
 人魚だった一ノ瀬麻帆は人間の男の子に恋をし、人間の姿になって地上にやってきた。しかし、彼の恋した彼にはすでに恋人がいた。
 このままでは、また人魚姿に戻ってしまい、二度と人間にはなることはできない。
 人魚姫ものの王道っていうか、人魚っていうのは、やっぱり恋する生き物なんですねぇ一般的には。いや、人魚がっていうより、女の子がっていうべきなのかな?。

ファンタジー小説系人魚  
海色人魚姫ララバイ布施由美子/イラスト:服部あゆみ
コバルト文庫集英社本体369円
 P63、97、155に人魚のイラストあり。

 
極道くん漫遊記外伝5 渚のオテンバ人魚中村うさぎ
電撃文庫メディアワークス本体510円
 人魚と人間のハーフのウンピーナの夢は人間になって地上で暮らすこと。
 だが、それには人間の魂が必要だった。そこで殺しても感謝されるくらいの悪人を殺して魂を手にいれようとするのだが…。
 人魚といえばファンタジーですねぇ。…実は、このシリーズ全然読んでないんです。巻き貝の帽子がかわいいウンピーナです。

 
水晶の涙ジェイン・ヨーレン/イラスト:中山星香
ハヤカワ文庫FT早川書房定価320円
 人魚のメルシーナは人間に姿をみられてしまったために、古き魔術によって人間に変えられてしまう。
 人間に変えられ、舌もないためにうまく言葉をしゃべれないメルシーナ。
 そんなメルシーナに難聴で人とうまく打ち解けられない少女ジェスと同じように人から離れて暮らしているキャプテン・Aは手話を教える。
 ファンタジーなんだけれど、難聴の少女ジェスがメルシーナとふれあう事によって、変わっていくのがポイントですね。

 
人魚姫− The Mermaid Story −水樹あきら
コバルト文庫集英社本体330円
 15歳になったアル王子は海の王の娘、人魚姫リューヌに恋をした。
 彼女と結婚するつもりで城に連れ帰ったのだが、皆に反対され、さらに、海の王の加護を受けている魔王の子ダークは彼女を海に返さなければ、災いが起きると予言する。
 ファンタジー系の人魚もの…なんだけれど、主人公はアル王子とダークなんで、人魚姫の登場シーンはあまりありません。おまけにしゃべれないしねぇ(意志でしゃべらないだね)…。

SF小説系人魚  
怒りの大洋田中光二
徳間文庫徳間書店定価360円
 地球規模で海の異変が頻発していた。海洋学部の沖勇魚は海からのメッセージを受け取る。今、海は意志を持ち、人間に警告を発し始めたのだった。
 表紙のイラストは人魚だけど、登場するのは水棲人類ってかんじですねぇ。

 
ウォーレスの人魚岩井俊二
角川書店本体1,600円
 19世紀の進化論学者A・R・ウォーレスが香港で見つけた見せ物の人魚は本物だった。その記録を「香港人魚録」としてまとめる。
時は流れ、21世紀、南の島で人魚が捕まり、それを契機に物事は動きだし、香港人魚録の謎が解きあかされていく。
 なかなか、出来はよいです。読みす進んでいくうちにどんどん謎が謎を呼び、どんどん話に引き込まれていきます。
 また、人魚に対する生物学的な設定(まあ、生殖に関するものですね)もなかなか今までにない斬新な考えで、おもしろいです。

 
サカナの天 異邦のかけら今野緒雪
コバルト文庫集英社本体437円
 カイの父は惑星オーナで謎の死を遂げた。後を追うかのようにオーナと同じ星系の惑星をめざしていたカイは不思議な力に引き寄せられるようにオーナに不時着する。  そこでカイは人魚の少女アーレリアに出会う。
 少女物だと人魚っていうのは、はかなおものみたいな描き方されるのが多いですねぇ。
 この話もその典型みたいな感じです。

 
DADDYFACE冬海の人魚伊達将範
電撃文庫メディアワークス本体690円
 含まれる要素が多くてどう解説したらよいのやら…
 年齢差9歳の娘を持つ草刈鷲士が遭遇する怪奇な人魚伝説。…だいぶ、要素を落としたような気が。(^_^;
 なかなか、語られる人魚伝説が興味ある物です。実際、どこかにあってもおかしくなさそうな感じです。

 
2100年の人魚姫折原みと
講談社X文庫講談社本体359円
 うーん、人魚とは関係ないですねぇ。未来から過去の日本に修学旅行にきた少女、小泉ルウは迷子になってしまう。そのルウを案内してくれた青年はそのとき死んでしまうはずだった。
 このままでは、ルウは子どもの頃にその青年の子孫に殺されて(事故で)しまい、元の未来で存在が消されてしまう。自分の存在を守るため、その青年を殺さなくてはならない。
 逆親殺しのタイムパラドックスと人魚姫の運命を絡み合わせた作品。
 SFならではの最後のどんでんがえしが◎

 
人魚物語 「未来世界から来た男」収録フレドリック・ブラウン
創元推理文庫東京創元社400円
 ケープコッドで人魚と出会い、その人魚に恋して、自分も人魚になり結婚した男の知った不幸な真実。
 どういう不幸かというと…それは読んでのお楽しみ。
 これって、女性から見ると大した不幸じゃないんだろうなぁ。

 
マーメイド戦士豊田有恒
ソノラマ文庫朝日ソノラマ定価300円
 海を汚し続ける人間に人魚は戦争を仕掛けようとしている。人間と人魚の混血の少年サブはなんとか戦争を止めようとするのだが…
 だいぶ前の豊田有恒のジュブナイルもの(かな?)。人魚といっても人魚姫系ではないSFもの。

ホラー&サスペンス小説系人魚物  
小説コワイ童話TBSテレビ
アミューズブック本体952円
 この本は、以前TBSテレビでやっていた同名のドラマのノベライズです。
 2編収録されている中の1編が現代版人魚姫です。
 心のオアシス「人魚の館」で潮という口の不自由な女に出会った、不幸のどん底の男たちが成り上がり、そして自滅していく物語。

 
水妖井上雅彦監修
異形コレクションV廣済堂出版本体762円
 水に関係するホラー系の話を集めた短編集。
 26編あるうちの「貯水槽」、「金魚姫」、「Mess」あたりが人魚系の水妖の話でしょう。また、カバーや各編の扉の空山基氏のイラストがそれっぽいのが多くて、◎です。

 
人魚伝説山村正夫
角川ホラー文庫角川書店本体485円
 人魚姫の話にあこがれる少女「速水舞」。
 家庭教師の典子に珍しい人魚、ジュゴンを特別に見せてもらえると連れ出された舞だが、途中何者かに誘拐されてしまう。
 監禁された地下室で舞は不気味な人魚のミイラを目にする。
 題名に人魚はつくけれど、出てくるのは、人の死体と鮫を組み合わせた人魚のミイラ。ホラーっていうより、サスペンスかな。

童話・民話・伝説系人魚  
赤いろうそくと人魚小川未明
 いわずとしれた、「青い鳥」(メーテル・リンクではないよ)で有名な小川未明の悲しい人魚のお話です。
あらすじは知ってますよねぇ?知らない人はぜひ、読みましょう。
知らないのは、ちょっと恥ずかしいかも。

 
ウンディーネフーケー/絵:アーサー・ラッカム
新書館定価1800円
 フーケー原作のウンディーネにアーサー・ラッカムが絵をつけたもの。

 
水妖記(ウンディーネ)フーケー
岩波文庫岩波書店定価300円

 
妖精メリュジーヌ伝説クードレット
現代教養文庫社会思想社本体583円
 妖精メリュジーヌとフォレの伯爵の息子レモンダンは泉のほとりで運命的に出会い結婚し、10人の子どもをもうけるが、レモンダンがメリュジーヌの禁を破り、水浴びしているのを見てしまう。そこには、蛇の下半身を持つ妻の姿があった…。

読み物・画集系人魚  
図説 奇形全書マルタン・モネスティエ
原書房本体3,400円
 何でこんな本が人魚と関係が…っとお思いでしょうが、ちゃんと人魚の項目があります。
 こんな本買うのはちょっとっと言う方は本書のP267から出てますので、立ち読みでもしてください。
 きっと実際の人魚の進化はこんな形で始まったんだろうなって感じです。

 
人魚伝説ヴィック・ド・ドンデ
「知の再発見」双書32創元社本体1,262円

 
人魚の系譜−愛しき海の住人たち−笹間良彦
五月書房本体2,400円
 ロマンの怪談−海と山の裸女−と同じ著者のこちらは人魚だけに的を絞った本です。
 人魚についての古今東西の文献から原文を一部引用して解説しています。

 
人魚の動物民俗誌吉岡郁夫
新書館本体2,400円
 日本各地に残る民話などから人魚の正体を探る。かなりの数の各地の民話、伝承を収録しているのでいろいろ参考になり、かなりのおすすめです。
 各地に残る八百比丘尼の伝承などを多数収録していたり、人魚の正体として、ジュゴン以外にアザラシやアシカ、はたまた、リュウグウノツカイ(深海魚ね)や大山椒魚などをあげているところが、なかなか、読みが深いです。
 惜しむらくは1冊すべてが、人魚ではないってことですかね。(ほかに載っているものとして獏とか麒麟とか狛犬とか)

 
人魚迷宮譜西野りーあ
土曜美術社出版販売本体2,000円
 詩集っと言うことですが、物語仕立てになっています。
 内容は…(^_^;まだ、読んでないのでした。でも、おもしろそうです。
 とはいうものの手に入る本でなさそうな気が…

 
人は海辺で進化したエレイン・モーガン
どうぶつ社本体2,200円
 人魚とはちょっと違いますが、人類が進化する過程で、海もしくは海辺で生活することにより、進化したのではないかという学説の本。

 
フェアリーブライアン・フロウド&アラン・リー
サンリオ定価4,800円
 主にイギリスの妖精について挿し絵付きで語った豪華な本。絵柄はいわゆる、日本的な妖精(ダンバインのファムとかの羽付き妖精)ではなく、映画のラビリンス(魔王をデビット・ボーイ(だっけ?)がやってた)やダーククリスタルみたいな感じ。で、そのなかで、数ページ、水系の妖精がでてます。

 
ロマンの怪談−海と山の裸女−笹間良彦
雄山閣本体1,940円
 一冊の半分でヨーロッパ、中国、日本の人魚伝説を紹介しています。(残りは山姥の話。こちらもなかなか興味深いです。)
 中心はやはり、日本の話ですが、ヨーロッパ、中国の伝承民話なども数多く紹介されています。
 また、いかに、今の美女で半人半魚の姿が確立されていったかというこについても、年代を追って、紹介しています。

18禁系人魚(^_^;  
マーメイド★プリンセス 南の海より愛をこめて紅くりす
イラスト:ものぐさうるふ
ナポレオン文庫フランス書院本体524円
 王子様を探すために人間界にやってきたちょっと?Hな人魚姫、愛のどきどき初体験!!
 まあ、18禁小説なんで、なんか、話に無理がある。そういうシーンがあればいいのかな?こういう本て。

 
リトルMyメイド原作:スィートバジル
著者:布施はるか/イラスト:しかげ なぎ
パラダイムノベルズパラダイム本体860円
 スィートバジル出している同名のゲームのノベライズ版。
 受験に失敗し、恋人にも振られた主人公、央司が海辺で男達に陵辱されそうになっているメイドの少女を助ける。
 央司はメイドの少女に助けてくれたお礼にと自分の住んでいる屋敷に招待される。っで、そこのメイド長にあなたは、お客様なのだからメイドに何をしても良いと言われ、それからあーやったり、こーしたりするお話。
 ネタばらしになっちゃいますが、ここのお屋敷の女主人、メイド長、メイド達は全員人魚だそうです。

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