第12

実装デビルを統べる「実装王 時空石」
彼の目的は人間に依らない
「純粋な実装石世界」の構築であり、
これまで訪れた
どの世界でも果たせなかった野望でもあった。

「人間と実装石は対の存在である」
この原則を破るため時空石は実装石の存在しない世界を創り、
自らのコピーを世界中に撒き、育て、
人類を監視をしていたのだ。

『この実装城が完成した曉には実装石による歴史が始まるのだ。

 文明、宗教、芸術、学問、すべてが我々を起点とするのだ!』
実装城 大都市の摩天楼を土台として
デビル達が建設を急ぐ巨大建造物である。
あと3日、人類が地上の覇者たる痕跡は
この城の完成をもって灰燼と化す。

<城の展望台より>
『我が意志に逆らう子供達よ、やはり来るか。』
時空石は憂いと憤怒の相を浮かべ言葉を吐き出した…

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補足
・訪れた世界
時空石は平行世界を移動できる能力を使って
その世界での可能性
(実装石進化の可能性)
を試しているのだ。

・自分のコピー
 「子孫」を残したのでなく、
「細胞」から「複製」したようだ。
最初こそ鏡写しの様な
コピーが誕生したが
長い年月から時空石の血は
大分薄まったと思われる。