第13話
実装涙は走った。
山を、
河を、
谷を越え街道に、
森を、
闇を駆け抜けた。
その間にも時空石からの刺客と幾多の修羅場を重ね、
死に逝く彼らの想いを胸に秘めつつなお走った。
いつしか独りの旅が1人、
また1人と集まり、
時に拳を交え、論議を交わす仲となり、
束の間の団欒に緊張が和らいだ。
山脈の向こうにようやく
「実装城」の姿が霞み見えた頃には4匹が集まっていた。
見てくれ、性格はバラバラだが思いは同じであった。
「時空石」を倒し、家族たる「人間」の窮地を救い
「平和な世界」を取り戻す。
それが実装石達の願いであり、本能。
補足
・刺客
絵に描いたよーな刺客。
本編の話が長くなるので端折ったワケだが。
上から
「覆面石」「金剛石」「赤影石」「幽体石」
と死闘したらしい。
・4匹
本来、主要な登場人物の合流なので
細かくやるべきなのだが話のスピードアップのため
これも端折った。
世界が崩壊するまで5日という時間制限を入れた事と、
この時点で最終話の大まかな構成ができたので
この先の話にそれ程重要なエピソードでないと判断した。