第16

時空石の居る「実装城」を目の前にして
バラバラになってしまった実装涙達。
混乱の中、実装空(スカイ)は独り実装城へと向かっていた。

『群れるってのがどーにも馴染まなくてねぇ。
 それに地を這う奴らは泥臭くってさ。
 悪いが先に行かせてもらうよ』

実装空は対空砲を、
親衛隊の攻撃をかいくぐり、
城の外壁沿いを上昇、頂上を目指した。

『雲を越えちゃたよ…何て馬鹿でかいんだ…
 それにこれは城というより大樹。
 妙だな…ココには毒息に汚染された大気が無い、
 まさかこれが 空気の浄化をしているのか?
 悪役にしては良い趣味してるよ!』

ふいに視界が開け、実装空は旋回して様子を観た。
時空石は中央の王座から実装空をみている。

『やれやれ、あンたが時空石?
 こんなモノ造って神にでも成るつもりかい?』

「神とは存在しない無力者の事を言う。私は違う。」

『ふぅん…あンたとボク、ウマが合いそうだね。
 だがね、やはり死んで貰うよ』

「ふん、所詮は愚かな天使石の末裔か。
 いいだろう余興にもならんだろうがな」

実装空の光矢が空を鋭く乱れ舞い踊る。
それでも時空石が王座を離れる事は無かった。

17話へ

補足
・対空砲
実装城の外壁に取り付けられた大砲
「対空砲」とは空からの攻撃に備えた大砲、
もしくは機関銃である。
実装空はこれを交わすため
外壁すれすれを上昇していった。

・神
映画やマンガには頻繁に実体として
登場する存在だが
最近は感謝されるより絶対悪として登場した方が
神らしい感じがする傾向、
幸せの押し付けだったり。

筆者の想う所の神とは何かを
この後の話でも述べている。

・実装空の光矢
実装空の特殊能力である「飛行」と
「光りの矢」である。
絵では弓と矢を持っているが
これを構える事で無限に矢を射る事ができるのだ。
極めてアニメっぽい。