第19

実装涙は強化服の損傷が激しい未来石と別れ、
独り「実装城」へと潜入した。
ソコは城とは名ばかりで、
ツタやヤブの柵に錠の無い扉、
まるで暗い森へと探検に来た様であった。

城内も誘導員こそ居れども
攻撃してくるデビルも居ない。
永い階段を登りつくと、広大なフロアに出た。
そこでは普通の実装石達が
来るべき実装世界に備えていた。

唖然とする涙にフラッシュが当る。

「やぁ、珍しい実装石だ。創刊号の特集にしよう」
それを皮きりに涙へ様々な実装石が押し寄せる。

「実装文字を創りました!読んで下さい!」
「これ、実装憲法です。この世を正す法です!」
「実装永久機関が完成しました!完璧です!」
「これ、放射能を無害化する実装クリーナーです!」

他にも独創的な芸術、
喜びに溢れた詩、
頼れる宗教、
魅力的なファッション、
宝石の様な貨幣、
独自の建築工学、
都市計画書などを涙に披露した。

そこへメモ帳を片手に一匹が飛び出して来た

「記者石だけど、これから時空石との対決だね?
 勝つ見込みは?  
 仮に勝ったとしてその後を継ぐ意志は?」

質問から逃れる様に涙は走った。
永遠とも言える階段を登り切ると
エレベーター発着場へ辿り着いた。

操作石「お待ちしておりました。」

20話へ

補足
・普通の実装石達
デビルによって実装城に連れて来され
仕事を授けられた事で
自分の実装魂に目覚めた実装石達。
様々な種類の実装石に進化した。

・珍しい実装石
1話からの絵から比べると
実装涙を始めとするキャラの
頭身が高くなっている事にお気付きだろうか。
彼らは話が進むに連れ進化しているのだ。
実装城に居る者から観て実装涙は
相当珍しい存在なのだろう

・涙に披露した。
かなり長い時間、
真剣な彼らに実装涙は付合って居た。
それ程確かなモノだったと想われる。

・記者石
かなりストレートな 自由な質問を浴びせている事から
この空間は時空石から独立した世界だという描写。

・エレベーター発着場
巨大な実装城には幾つかの
手動エレベーターがある。