第24話
王座近くのエレベーターから操作石が現れた。
『やはり、実装涙は拒絶しましたか…』
時空石は王座に座り溜め息を吐いた。
「涙の様な馬鹿はどの世界にも居た。
だが奴は違うモノを持っていた…
それが何かは解らずじまいだがな」
操作石は時空石に近寄り呟く。
『早く、こんな事が終われば良いのに…』
「直に終わる。見よ、
実装城が地上から吸い上げし毒が
実装種となり熟れ始めた。」
『紅い実は地上の人工物を焼きつくし、
緑の実の猛毒は人間を死に至らしめる…』
「そうだ、実装城を浮上させ
世界を一巡した頃にはすべてが終わり、
始まるのだ」
時空石の顔に衰弱の色が見えた。
遠くで雷が鳴り始める。
「操作石、キミは下へ行き浮上の準備を。
私はまだ城の管理に忙しい」
『時空石、お体を大事にして下さい。
実装世界にはまだあなたの力が必要です』
「解っている。
殉教者になるつもりは毛頭無い、行け」
雷の音はなおも続いていた。
「?…この高度で放電だと…?」
補足
・涙の様な馬鹿はどの世界にも居た
数多の平行世界でも時空石に抵抗した勢力が
居たという事である。
・実装種
絵の上段にある球状のものが実装種である。
地上で人間が作ったあらゆる毒を
実装城が吸い上げて凝縮したものが実装種である。