「『事実』と『意見』を区別する」というときの「事実」とは、〈正しいこと〉という意味ではありません。
「日本の首都は東京である。」という文は事実を述べたものですが、「日本の首都は宮崎である。」という文も事実を述べた文なのです。
もちろん、「日本の首都は東京である。」という文は正ししく、「日本の首都は宮崎である。」という文は間違っています。
「事実」には、《正しい事実》と《間違った事実》とがあります。
大切なことは、「事実」を述べた文は、その内容が正しいか間違っているかをはっきりと定めることができるということです。
一方、「意見」を述べた文では、人によっていろいろな考えがあって、その内容が正しいか間違っているかを単純に決めることができません。