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UD(ユニバーサルデザイン)タクシー

平成21年9月14日(月)

 全国移動ネット(特定非営利活動法人 全国移動サービスネットワーク)のI女史から電話があり、日本自動車研究所(以降JARI)で開発研究しているユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)のモニターになってほしいと依頼がありました。 UDタクシーとは通常一般タクシーとして利用して、車椅子利用者が乗る際には車椅子のまま乗れるようなタクシーです。そして、特殊な装置が付いていない製造コストがかからないことも特徴です。
 障害者が自由に好きなところへ行ける環境づくりを目指している当法人に主旨にピッタリのテーマなので二つ返事で快諾しました。
早速、JARIのDr.Yと打ち合わせをして実験の場所と日時を決定しました。 場所はタクシーの乗車シチュエーションを想定するためにJR土浦駅前になりました。 実験の主旨を考えて、代表のそめさん(SUZUKI・MC3000S改)と満理子(改造型Netti3)の二人が参加協力することにしました。

 さて、実験当日、約束時間に10分遅れで現地に到着。もう研究グループの方6名?と実験に使用する車両2台がすでに到着しスタンバイしていました。挨拶もそこそこに早速実験の開始です。
 まず、二人の車椅子の寸法を測り、重量を確認しました。 用意された実験車両は、現在、開発候補にしているトヨタポルテと一般的な大型リフト福祉車両です。 ポルテは助手席側のスライドドアの開口部がとても広いのが特徴です。用意されたポルテは福祉車両ではなくノーマルでした。
 基本的なシチュエーションとして段差のある歩道からタクシーに乗るというタクシー乗り場を想定されたと思います。大型店舗前と駅前の2箇所で行いました。ポルテは助手席側からスロープを設置して歩道から乗車をし、リフト付き福祉車両は後部から乗車します。その2台の乗車方法で、設定されたシチュエーションでの乗車する際の違い(乗り易さ、危険度など)をそめさんと満理子の二人に体験してもらい観察・計測して、二人の感想から研究の参考にしてもらいました。 結果は研究報告がいずれ発表されるでしょう。

 今回のテーマで我々が感じたことは、UDタクシーが普及されたら移動困難者の移動手段の選択肢が大きく広がることになると同時にUDタクシーを運転することで運転者の意識レベルも格段によくなる効果があると思います。ぜひUDタクシーが普及されることを祈ります。しかし、普及されるには、企業の負担ができるだけ少なくなるように行政の支援が不可欠になるでしょう。
 
(記 宮脇)
車椅子の採寸と重量確認 歩道から助手席に乗ります 大きな車いすはどう見ても入れない・・・
駅前のタクシー乗り場 傾斜が少なくて楽に乗りこめます 後部乗りこみのリフト車は後部スペースが必要
スロープ後部もスペースが必要 傾斜がきついと大変!