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防災訓練

平成21年10月4日(日)

 取手市白山地区で総合防災訓練がありました。 今年は市から協力要請があり、障害者への対応について地域の皆さんに話をさせていただきました。 実際に災害の経験はないし、勉強もしたことがないので、どの程度伝えられるか不安はありましたが、常日頃から市へ障害者に対する防災マニュアルの作成を要望しているので、そのことも含めて話しました。 そして、理事長の染野から、障害者として救出にあたっての要望を皆さんに聞いてもらいました。 
 皆さん耳を傾けて聞いていただき納得していただけたように思います。 また、市の防災担当の安全安心課にも聞いていただき分かっていただけたと思います。できるだけ早急な対応をお願いしたいと思いました。 その内容を下記に示します。

 「私たちNPO法人活きるは、身体障害の中の肢体不自由障害者の団体です。
肢体不自由障害とは、手足または身体の運動機能に障害があることを言います。
その身体障害者への防災時の対応についてお話させていただきます。
先に述べた3障害のうち、身体障害については介護や道具の使い方などの技術的な対応が重要です。
災害時の避難を考えたとき、私たち団体の障害を持った仲間20人のうち6割が車椅子を利用していて、あとは杖等を使えば歩ける方です。ほとんどの車椅子利用者は、自力では走行出来ない重度障害者ですし、歩行可能な方でも、災害の状況によっては、歩いて避難することが困難なこともあり得るでしょう。
 災害時の対応については、実際に災害にあったことがないし、どんな場面に遭遇するかも想像できません。テレビで阪神大震災を見たくらいでしょうか。なので、今、私が災害時の障害者への対応をお話しするのは、正直難しいことです。

 とりあえず、想像でお話しすると、
もし、救出時に車椅子が使える場合は、本人の指示に従って車椅子に乗せて屋外まで連れ出し、避難場所まで車椅子を押して連れて行くことになるでしょう。これが基本だと思います。状況によっては家にいた方が安全な場合もあります
しかし、想定外の自体が起きるのが災害時です。車椅子が壊れてしまったとき。 うまくコミュニケイションが取れなくて適切な指示ができないとき。 外へ出たものの、道路が陥没してたり、瓦礫で車椅子が通れないようなとき等、どのようにすれば良いか、私にもわかりません。 
 運良く避難所についても、、障害者の日常は、それぞれの障害や症状に対応した介助や介護が可能な環境の中での生活がほとんどです。みなさんが、避難所という非日常の環境で感じられるだろう不便さ以上に、困難な状況があることでしょう。
 そんな中で言えることは、一番の現場要員はご近所の助け合いということです。 
災害時の救出においては、消防や警察、場合によっては自衛隊、そして市や市社協職員が総動員で動いてくれるはずですが、どんな事態が待ち受けているかもしれないし、これらの職員がそれぞれの職場に駆けつけることすら困難な状況も考えられますから、やはり、一番の現場要員はご近所の助け合いだと思います。

 そのためにも、お近くに障害を持った方が居る場合、日頃からお付き合いを密にして、本人や家族から身体状況や介護方法等を聞いておくことが重要だと思います。 
 それにも増して、そんな大災害になった場合、けが人が多く出て、周りは身体障害者だらけになるでしょう。  
縁起でもありませんが、今お元気なみなさんも障害者になり得るのです。
そういう意味でも、常日頃から障害に関心を持っていただいて障害者と接する機会を持っていただけたらと思います。障害者団体のボランティア活動に参加していただけたら、とてもうれしいことです。

 知識や経験のない我々にとって、少しでも早く災害時の対策マニュアルを作成する必要があると思います。万能の対策マニュアルをすぐに作ることは無理でしょうが、今想定できる場面のマニュアルを作っておけば応用が利くでしょう。
 それには、市の防災担当が率先して情報・資料を収集し、行政担当者と各専門家、当事者、そして地域の代表が集まって知恵を絞り、想定できる救出方法をソフト、避難場所の環境も含めたハード面で対応しなければいけないと思います。
 現在は、地域の防災会などに委ねられている部分が多いと聞きますが、個人情報の問題もあり、地域の町内会や防災会だけでは、対応しきれないことがあると思いますので、ぜひ、市の防災担当に頑張っていただきたいところです。
そして、本番の救出活動の際に生じる混乱を避けるために、指示系統の徹底をはからなければならないでしょう。
全国からボランティアが集まってくることも予想できるので、各方面が勝手に動き回っていては効率のよい活動ができません。それについても、話し合っていく必要があると思います。
 いずれにしても、準備段階から市にイニシアチブをとっていただき、本番でもそれを発揮していただきたいです。
各地で地震が群発していますし、東海地震などの大きな地震も噂される昨今。
障害者への対応だけでなく、住人の高齢化も考慮しますと、早急な市の災害時対策の確立を望みます。住人の生命に関ることですから。」(宮脇)

「私は生まれつきの障害で肘から上、体幹、足をほとんど動かせません。また、乗っている車いすは電動でとても重いです。 災害に会った際、家の構造上、災害時に車いすで外へ出ることは困難なので、救出方法を考えてほしい。 また、避難所では介護できるような環境を何とかしてほしいことと、炊き出ししてもらっても自分で食事することもできないし、トイレもできないのです。 周囲の方にお願いしたいところですが、避難所に来られている方たちは自分のことや家族のことで手いっぱいになっていることだと思います。なかなか人の手助けできる余裕がないと思います。普段使っている公的福祉サービスも居住地で提供することになっているので避難所でサービスを受けることができません。 やはり、その場合行政側で障害者の対応をしてもらいたいと持っています」(染野)
訓練会場 あいにく前日の雨で体育館での開催
心臓マッサージの体験 骨折時の対応
障害者の対応について 障害者の対応について