塩ラーメン　\480　ルックスはオーソドックスな函館塩ラーメンですが動物系スープの力強さが感じられまた野菜の甘みとの二重奏が函館のラー通をとりこにしました。昔ながらの食堂のような店舗と店主夫婦の人柄も隠し味です。

　　　　　　●微妙・絶妙・巧妙　麺・具・スープの調和に感服●

道場六三郎を温厚にした感じの店主ですが素材の良さを引き出し味に対するこだわりは鉄人級です。ここのラーメンを食べるとラーメンにはバランスが非常に大事であると再認識させられます。スープは砕いた豚骨とトリガラがメインとのことですが玉葱・生姜の香味野菜と人参の甘みが動物系の臭みをまろやかに仕上げております。麺はストレートの細めんながらモチモチ感が旨み凝縮スープに絡み食べ応えありです。具のチャーシューをとっても醤油ダレが程よく染み、また歯ごたえもありそして表面もこんがり焼けてチャーシュー麺にしなかったことをいつも後悔します。店主に『ＨＰに載せるのでラーメンの写真を撮ってもいいですか？』と聞くと『盛り付けがよくなかったなー』と笑いながら答えてくれました。帰り際に奥様に『雑誌か何かの方ですか？』と聞かれたので名刺を出しクィーンズポートで働いていることを告げたのですが『私おばあちゃんだし分からないの』とおっしゃいました。

家族と共に東京から函館に来てこの店を開き29年経つそうです。まさに昭和からの名店です。

僕は"2年前クィーンズポート前広場で行われたシーフードラーメンバトルで出店したのになあ″と思いました。好きなインスタントラーメンを聞くと『私たちは（店主と奥様）塩やタンメンで子供は味噌』と優しく答えてくれました。ラーメンの味に満足、心まであたたまりました。この日も平日のお昼でしたが常連らしき客がひっきりなしでした。