中国旅行記(国際心理学会議2004)

2004年8月8日から13日まで,国際心理学会議(ICP2004)での発表のため,中国は北京に行ってまいりました.私にとっては始めての海外旅行でした.発表のことはトピックスに書きましたので,ここではその他の話を色々と書いてみたいと思います.
トップページに戻る

北京へ

8月8日,成田よりJALで北京に旅立ちました.先生,院生仲間,先輩を含め,かなりの大人数です.

人生で3回しか飛行機に乗ったことがなかった私は乗る前からかなりびくびくものでした.実は私の隣に座った人もあまり飛行機にのったことがなく,いすの肘掛のところになにやらコントローラのようなものがあることに気づき,「これは何だ」とかいって触っていたら「お呼びでしょうか?」とスチュワーデスさんが来てしまいました.私たちが押してしまったのは「乗務員呼び出しボタン」でした.

北京までは数時間で,あっという間に到着.事前に「ものすごく暑い」という情報を聞いていたのですが,私たちがついたときは曇っており,日本の梅雨に近いような天候でした.

飛行場から学会の送迎シャトルバスでホテルに直行し,それからすぐとなりの国際会議場へ参加登録に向かいました.会場は,「北京国際会議中心(Beijing International Conventional Center)」です(「センター」は中国語では「中心」なのですね).

会場はものすごい数の人間であふれかえっており,冷房がおいつかず,暑い・・・「この人数に,この会場はせますぎるのではないか?」と思わせるほどの人数です. ウェルカムパーティー(立食形式)があったのですが,この大人数が一気に群がったため, イナゴに襲われた畑のように部屋の端から食べ物がなくなっていきました.
この日はウェルカムパーティーだけだったので,何事もなく終了しました.

日本人に対する感情が悪いのではないかとか,色々心配していたのですが,学会会場周辺では特に治安が悪いという感じもせず,お店の人も中国語が全く話せない私たちに親切でした.学会会場は北京中心部からタクシーで30分程度北東に位置しており,観光地からは離れていました.中心部の観光地ではまた事情が違うかもしれません.

このページのトップに戻る

ホテル

ホテルは4つ星の「北京五洲大酒店(Beijing Grand Continental Hotel)に泊まりました.ホテル全体としては「日本のちょっとよいビジネスホテル」という感じでした.
学会会場のBICCと,妙に階段の上り下りが多い渡り廊下(?)のようなもので直結しており,学会にはとても便利でした.

事前に色々調べた情報では,スリッパ,湯沸し機,ドライヤー,目覚まし時計などがないという情報だったのですべて準備していったのですが,学会が準備した部屋のランクがよかったせいか,ドライヤー,スリッパ,湯沸し機はついていました.しかし目覚まし時計(というか,時計自体)はありませんでした.

部屋に入るとまず,ベットライトが切れていることが判明.「いきなり英語で文句を言わねばならないのか」とブルーになりましたが,電話で何とか用件を伝えると,「ルームサービス係をそちらにやります」という返事.数分後にルームサービスの女性が来てくれたのですが,どうやらこの人はほとんど英語が通じないらしく,ドアの前で困った顔をしている.仕方ないので部屋の中に入ってもらい,スイッチをカチカチして電気がつかないことをアピール.彼女はすぐに理解し,換えの電球を持ってきてくれました.ジェスチャーでなんとかなるもんだと感心しました.

よくわからなかったのは,昼の間に掃除がすんでいるはずなのに,夜になるとベッドメイクの人が尋ねてきたり(最初中国語しかしゃべってくれなかったので困りましたが,「Bed make」といいなおしてくれたので理解できた次第),前日使った蓋付のカップが,洗われないまま蓋をかぶせてもとの位置にもどっていたりすることです.こういうものなのか?サボっているのか?よくわかりませんでした.
cup
これが蓋付きカップ
言葉に関しては,フロントの人,レストランでも割とえらい感じの人(ボーイさんとは着ている服が違う)は英語が通じましたが,一般のボーイさん,ウェイトレスさんは,かなり片言の英語しか通じない雰囲気でした. (メニューに載っているものを注文する程度は通じる感じ.「Tuna Sandwich, one, please」とか.)

となりの五つ星ホテルの様子も見に行ったのですが,そちらはかなりランクが高い雰囲気でした.金銭的に余裕がある方は五つ星を選ばれてもよいかもしれません(私たちが泊まったホテルの4割増しくらいのお値段でしたが)



このページのトップに戻る

食事

食事はとてもおいしいです. 日本で食べている中華料理の,かなりおいしいものを食べている感じです.

水餃子の皮はモチモチ,中身はジューシー,チャーハンはパラパラで全くべた付きません. そして安い!めちゃめちゃ高価なものを注文しなければ,丸テーブルで食事するようなレストランで,みんなで満腹するまで食べ,ビールなどを飲んでも,一人30元(約400円)くらいでした.
中国で切実に感じたのは,「メニューには写真を載せてほしい」ということです.
なぜなら,字だけのメニューではどんな料理だかよくわからないからです・・・



◆スイカと桃とプチトマト

スイカは毎朝ホテルの朝食に出ていました.日本で食べるのと同じなので,「スイカは同じなんだなあ」と妙に感心しました.
観光地に行くと,道端で桃をよく売っていました.旬だったのでしょうか.巨大なビニール袋にいっぱい入れて,2元(約30円)とかだったらしいのですが,さすがにそんなに大量に要らないので買いませんでした.
プチトマトもどのお店でもよく出てきて,おいしかったのですが,なぜか形がラグビーボールのような形でした.不思議です.下記の麺にも入っていました.温かいプチトマト・・・微妙でした.



◆麺パーティー

学会2日目(9日)の夜,みんなで町の中のお店にチャレンジに行きました. 歩いていると,チラシを配っているお姉さんが勧誘しています.チラシを見ると,セットメニューのようなものがあるようだったので,そこに入ってみることに.

お店に入ってそのセットを頼もうとすると「○×△・・・・」と何事か言われ,その紙は遠くへ・・・どうやらやっていないらしい.いったいそのチラシは何なのか?聞きたくても全く,一言も英語が通じないので,どうにもなりません.はっきりいって,「menu」という単語はもちろん,数字すら通じません.お店の人は中国語で一生懸命説明してくれるのですが,完全にお手上げ状態.英語に堪能なY先生やS先生に皆の期待が集中しますが,どうにもなりません.

メニューの一部には写真も載っていたので,あとは漢字から類推し,メニューを指差して「これを,ひとつ(ジェスチャーつき)」などといいながら,なんとか注文終了. 途中で店員さんが戻ってきて「何かがない」といっているようでしたが,これも何がないのかさっぱりわからず.「cancel」という英語も通じませんので,結局どうなったのやらよくわかりませんでした.

さらに何を思ったか,みんなで麺を頼んでしまい,人数+1杯のどんぶりがテーブルいっぱいに並ぶことに.しかもこの1杯がデカい.必死に食べました.お店の人は,多分後で大笑いしていると思います.

味は普通においしかったですが,日本のラーメンとはちょっと違います.にゅう麺に近いです.スープなども,日本と違うスパイスを感じました.

おそらくこの麺パーティーが,後々の私の健康状態を左右したのではないかと思います.
麺パーティー
祭りのあと
椰子の実ジュース
椰子の実ジュース.缶で売ってます

◆ラーガニ

学会3日目(10日)の夜は,先生方も全員一緒に,またまた町に夜ご飯を食べに行きました.
今度は丸テーブルの半個室のようなところに通され,いかにも「中華」という感じです. しかし,ここでもやはり英語が全く通じない・・・幸い,メニューに写真がふんだんに載っていたので,注文は例によってジェスチャーで事足りました. 色々と頼んだのですが,出てきた料理で驚いたのが,この「ラーガニ」です(写真参照).

cup
ラーガニ
まず,食べ方が不明.どなたかが辞書で「食べ方を教えてください」という文章をみつけ,店員さんに見せたのですが,もちろん返ってくる言葉は中国語・・・ギャグのような状態です.結局,甲羅をはずすと下には普通に足の部分を切って調理してあるカニが登場しました.

そして食べてみると・・・辛いっ!めちゃめちゃ辛い.一緒にうどんのようなものも煮込んであるのですが,これも辛い.後々この料理は私たちの間で,中国語で「辛い」という意味の「ラー」と「カニ」をくっつけて,「ラーガニ」と呼ばれるようになりました.

辛いのは辛いのですが,おいしかったのです.しかし,この「ラーガニ」が後々の健康状態に影響した方もちらほらといらしたかも・・・



◆北京ダック

学会のおまけで,ディナー券が1枚ついてきました.5つのレストランのうち一つを選べるということでしたので,私たちは北京ダックのお店を選びました.学会5日目(12日)の夜のことです.

送迎バスで該当するレストランまで行き,丸テーブルにつき,学会からもらったディナー券をテーブルにおいて待っていました.しかし,待てど暮らせど,料理がこない.さらに,私たちより明らかに後に来た人たちに先に料理が来たりしています.Y先生が文句を言ってくださったところ,やっと店員が私たちのテーブルにやってきて,ディナー券を回収していきました・・・

え,お店についてからずっと見えるところにディナー券おいて置いたのに,いまさら回収?

色々と疑問は残りましたが,とにかくそれで料理がやってきました. ビールやお茶は別料金とのことで(これが判明するにもひと悶着.幸い英語を話せる,学会の学生ボランティアが通訳をしてくれた),注文したその場でお金を払うのですが,何故か私たちがビールを注文するたびに店員さんがむっとした顔をするのです.今もってなぜなのかわかりませんが,もしかすると女性がお酒を注文したのが いけなかったのでしょうか?

実はこの日体調が最悪だったため食欲がなく,料理よりも店員さんが冷たかったことだけが記憶に残りました.他のお店の店員さんはとても親切だったのですが,おそらく最も高級と思われるこのお店だけ・・・何故でしょう.



◆生簀のある高級料理店(何故かオークション付)

このお店には,学会4日目(11日)の昼と,6日目(13日)の夜,2回行きました.
他の店に違わずほとんど英語は通じないのですが,どうやら高級店らしく,数名,すこし英語のわかる店員さんがいらっしゃいました(今までの経験から英語は全く通じないと思っていたので,英語がある程度通じるとわかるのに時間がかかりました).

1Fには生簀があり,料理のサンプルが並んでいます.2Fが客席で,1Fでサンプルを見ながら料理を注文するというシステムでした(最初に行ったときにはシステムがわからず,困りました).料理はどれも,とてもおいしいものでした.

皆でおいしく料理を頂いていると,突然ワープロで作成されたリストのようなものが配布されました. 「これは何だ?」といっていると,掛け軸を持った人がお店の中央でそれを広げて客席の方に見せるのです.マイクを持った人が何事か説明している様子.掛け軸隊は,広い客席の隅々の人に見えるように客席をまわります.どうやら,この場で掛け軸を売っているらしいのです.そして先ほどの紙は出展作品のリストのようです.中国語はよくわからないのですが,「ほしい人は手を挙げろ」と書いてある様子で,これが回っている間に手を上げると「買いたい」という意思表示になってしまうようです.
私たちは掛け軸が回っている間,おとなしく料理を食べることに集中しました.


2回目は夜に行ったのですが,この時生簀にいたカニとイセエビを頼みました.イセエビは,なんと日式(中国語で日本風ということらしい)の刺身となって,船に乗って登場いたしました!もちろん,わさび&しょうゆ付です.店員さんが「わさびをしょうゆとまぜて食べるように」と教えてくださいました・・・いや,これは日本のものなんですけどね.
元気なイセエビ
元気なイセエビ
刺身になったイセエビ
刺身になったイセエビ
これが中国で最後の夕食だったのですが,Y先生がついにジェスチャーなしで「すみません,お勘定!」という中国語を見事に通じさせ,全員の拍手喝采で最後の晩餐は終わりました. (お店の人は笑ってました)
しかし伝票を見てびっくり.カニとエビはとんでもないお値段でした.北京では海鮮は高級品のようです.



◆ホテルのレストラン&パン

ホテルのコーヒーショップで2回ほど食事をしました(健康状態から中華料理をとてもたべられない状態だったので).このお店には,Japanese RamenとJapanese Chicken Curryがあり,マネージャーのような人が薦めてくれました.結局食べませんでしたが,日本人のお客さんが増えているのかなあと,感心しました.

このお店と,学会会場のコーヒーショップでサンドイッチを食べたのですが,・・・どうもパンが微妙です.ホテルの朝食のパンも食べてみたのですが,これもちょっと微妙.はっきり何がどうとはいえないのですが,食パンに関しては少々肉まんの皮的な雰囲気がします.あまりおいしいとはいえないかも.やはり中国にきたら点心を食べろということでしょうか.(サンドイッチの味付けも,やはり日本のものとは少々ちがいました)



◆お茶

お茶は,高いものから安いものまでピンキリのようです.ビール1本より,お茶ポット1杯が高いところもありました.
ホテルの部屋にあった「緑茶」を飲んでみたのですが,どうも日本の緑茶とは違うらしく,翌日コップに残ったお茶にうっすら膜が張っていました.お茶に膜・・・成分は何なのでしょう?

このページのトップに戻る

観光地

◆万里の長城(居庸関)

学会3日目,学会のツアーデスクで申し込んだ万里の長城ツアーに参加しました.

観光用の万里の長城はいくつかあるらしいのですが,私たちが行ったのは「居庸関」という場所でした.遠くから見た時点で,なんだか妙に上り道が急なような,いやな予感に教われました.

バスで出発点のあたりまで連れて行ってもらい,「○時○分までにバスに戻ってきてください」といわれてのぼりはじめたのですが・・・きつい.ものすごくきつい.日本の古いお城にあるような急階段が延々と続いています.1段上るのに必死です.この日は曇っていたため,上のほうは霧がかかっていて見えません.「あの砦が頂上か」と思ってついてみると,その先がまだ延々と続いているのです.

結局時間と体力の相談で,そこそこのところで引き返しました. 学会のツアーなので,ヨーロッパ系の年配の先生などもいらしたのですが,息も絶え絶えになりながら上っておられました.あの先生は大丈夫だっただろうか.

混んでいたのが幸いし,下るときに下があまり見えなかったので,あまり恐怖感なく無事下山することができました.すいていたら,半泣きだったでしょう.
帰国後にガイドブックを見てみると「居庸関」は難攻不落の関所だったそうです・・・そうでしょうとも.
万里2
まだまだ序の口
万里3
振り返ると怖い
万里4
まだ先はあるようですが
かすんで見えません

◆故宮博物院(紫禁城)

天安門をくぐり,しばらく歩くと紫禁城への入り口があります.映画「ラストエンペラー」でみた世界が見られます.

テレビの映像で天安門を見るとき,いつも「天安門前って人がいないなあ」と思っていたのですが,
現地に行ってみて,あの映像はとても遠くから撮影されていたということが分かりました.
門の前には,中国国内からのツアーと思われる方がたくさんいらっしゃいました.

中はうわさどおりとても広く,最初の「大和門」を入るとはるか遠くに「大和殿」がみえ,そこまで延々とあるかねばなりません.その後も,ずっと宮殿が続きます.私たちがここへ行った時はかなり強い雨が降っており,ゆっくりと見て回るというわけにはいかなったのですが,それでも奥まで行ってぐるっと回って帰ってくるだけで2時間くらいかかってしまいました.すべてゆっくり見ようと思ったら,1日がかりでしょう.

ラストエンペラーで大勢の臣下がひれ伏しているシーンの広場もあったのですが,意外と地面(石が敷詰めてある)がでこぼこだったのが印象的でした.中央部以外はかなり歩きにくかったです.

目ぼしい宝物はほとんど台湾の故宮博物院の方にあるそうで,こちらにはあまりたくさんはのこっていないのですが,その宝物殿(珍宝館)に入るのに,さらに入場券が必要でした.メインの入場券で入れないかと思って見せたのですが,「あっちあっち」とチケット売り場を指差されたので,多分買わないとダメなんだと思います.

中にスターバックスがあり,ここで月餅が売っていると聞いていってみたのですが,残念ながらこのときは売っていませんでした.
お土産やさんも中に結構あり,歴代皇帝の肖像画トランプなど,いかにもなお土産が売っています.寄ってみてください.
スターバックス
故宮内にあったスターバックス
「本日のコーヒー」は「本日珈琲」
(中国語だと「コーヒー」の漢字がちょっと違います)
トランプ
お土産のトランプ
ジョーカーは何故か清の始皇帝

このページのトップに戻る

トイレ事情

◆ホテル・学会会場

会場やホテルのトイレは,普通の洋式でした.ドアはやや低く,下も空いているので最初使うのにはややどきどきしますが,慣れれば平気です.

ガイドブックによると,「中国では紙を流すと下水がつまるので,紙はトイレ内のごみ箱に入れるように」と書いてありました.確かに,不当に大きいごみ箱が各トイレに設置されていました.しかし・・・勇気がなくて,学会場とホテルでは流してしまいました.ごめんなさい.

なぜかトイレに掃除の女性?のような人が常駐しており,手を洗おうとすると水道の栓をひねってくれたり,ペーパータオルをくれたりしました.もしかするとチップが必要だったのか?謎です. トイレには温風ドライヤーがありましたので,もっぱらこちらを愛用させていただきました.

◆観光地

観光地のトイレも基本的に個室で,洋式または和式でした.場所によってはかなり汚いところもあります.紙は,まずないと考えてよいので,大量に持っていたほうが賢明です.やはりどのトイレにも巨大ゴミ箱が設置されていましたので,観光地ではできるだけゴミ箱の方に紙をすてました.
ただ,半分以上の個室の鍵が壊れているトイレなどもありましたので,気にせず入る勇気が必要かも.

不思議だったのは,どんなに鍵が壊れていたり,汚いトイレでも何故か温風ドライヤーが設置されていることです(そんなことより先にすることがあるだろう).
中国では,昔は個室の仕切りがなかったという話なので,現地の方にとって個室の鍵はあまり重要ではないのかも.

◆一元トイレ

故宮(紫禁城)に入場料を払って入る前に,トイレがあります. 故宮に行った時に,中でトイレを見つけるのが難しいかもしれないと思ったので,入ることにしました. これが,後々まで記憶に残ることになった一元トイレ(勝手に命名)です.

見かけは,よくお祭りや花火会場にあるような,階段で少し上る仮設トイレのような感じです. ドアは3つあり,左2つが女性用,右1つが男性(小用)でした. 「微生物」「ISO」「技術」などの説明が大きく掲げられていましたので,多分最新技術を用い,微生物で排泄物を分解するようなトイレなのではないかと思うのですが,よくわかりませんでした.

さて,このトイレに入るには,トイレの前にいる女性に1元払わなければなりません.私たちが行った時は,かなり長い列ができていました.女性はK先生と私の二人だったので,二人でお話しながら並んでいたのですが,気がつくと,非常にナチュラルに私たちの前に人が増えています・・・どうやら,「割り込みはずるい」という常識は,あまり通用しないようでした.

待っている間トイレに出入りする人を観察していると,一つの扉に2〜3名づつ一緒に入り,同時に2〜3名づつ出てくるのです.一体中はどうなっているのか??狭く見えるが,実は中にさらに個室があるのか?はたまた,便器が2つならんでいるのか?謎です.

ついに私たちの番が来て,ドアを開けてみると,なんと便器(和式)は,一つです. 結局私たちは順当に一人づつ入りましたが,あの2〜3人づつ入っていた人たちは,中でどうなっていたのでしょうか?

男子トイレの方はといえば,かなり狭いスペースに,左右に4つづつ,合計8つの小用便器がならび,隣同士に立つことが不可能なほど狭かったそうです.女性用の列にいるときに,一緒に行った男性2名が入っていくのを見ていたのですが,2名が入った後に,現地の中国の方がどんどん,どんどん,中に入っていくのです.「一体どうなっているんだ?」と不思議に思っていたのですが,中国の方もどんどん入ったはよいが,あまりの狭さに「アイヤー!」と叫んでいたらしい.おそるべし,一元トイレ.

ちなみに,故宮の中にはトイレが複数あり(広いのですぐ見つけるというわけにはいかないかもしれませんが),割ときれいです.売店の奥に設置されていたりして,ゆっくり入れますので,こちらをお勧めします.でも,一元トイレも是非体験してみてください.

このページのトップに戻る

健康状態

「海外に行くと,おなかをこわす」という話を良く聞いていましたが,私はもともと胃腸が強いほうなので大丈夫だろうと思っていました.しかし,もしものために正露丸を一瓶購入し,瓶ごと持参することにしました.まさか,この1瓶が半分に減るほどお世話になってしまうとは・・・

ことの起こりは,8月10日に,万里の長城ツアーに行く日の朝でした.腹痛がおこり,お腹を下してしまいました.そのときはそれで大丈夫だったのですが,お昼を食べたらまた腹痛→下す→なおる,夜を食べたら腹痛→下す→なおるの繰り返し・・・普段胃腸が丈夫なのであまり気にしていなかったのですが,どうやら翌日の朝まで同じ状態の繰り返しで,だんだんと体調が悪くなってきてしまいました.それからは,毎食後正露丸です.できるだけ食事を減らし,中華料理を食べに行かずにサンドイッチなどを食べたりしてしのぎました.それでも結局帰ってくるまで,食事→腹痛→下すの連鎖は続きました.

土曜に帰国し,月曜には一度直ったと思ったのですが,火曜日に再発.今度は胃痛まで伴いました.結局,その後1週間くらいは食事→腹部に違和感が続きました.

何が悪かったのかわからずじまいですが(現地では,水は買ったものを飲み,最後の夜のイセエビ以外,生ものは食べていない),一緒に行った人たちの半数以上が実は下痢に悩まされたということが後に判明.発症日と症状が微妙に違うので,食中毒などではないと思うのですが,しいて言えば現地のレストランで現地の人が食べるものを食べたので,使用されている油の量や,スパイスなどが日本と違ったのが原因なのでしょうか.

物が食べられないとき,命をつないだのは日本からもっていった「味ごのみ(あられ)」でした.次回は反省して,お湯で戻すご飯か何かを持っていこうと思っています.

このページのトップに戻る

学会

◆全般

全体的には,話されているのが英語であるということ以外,日本の大きい学会とさほど違いはありません.行く前から聞いていたのですが,確かに日本人も多かったです.でも,論文でしか見たことのないような大先生がいらっしゃったりします.感激します.

私自身の発表に関しては,質問も非常に的を射たもので,「ごもっとも」というものばかりでしたし,ピントのずれたような質問はありませんでした.集まる人の幅が広がるので,同じようなことに興味を持っている人に会えるチャンスも広がるのではないかと思います.また,何より質問者が好意的だったように感じました.明らかにネイティブでない東洋人が一生懸命英語で発表している,というので,親切にしてくださったのかも.

ありえないポスター

非常にレベルの高い研究,発表もある一方で,すごいポスターも発見しました.やはり世界中から人が集まるので,分散も大きくなるのでしょうか.
(何かの拍子にご本人が見たら傷つくかもしれないので,できるだけ誰のものかわからない形で掲載いたします)
ポスター1

「・・・」
拡大図

拡大図.うーん・・・
ポスター2

こちらは青のマーブルの背景に,
10.5ポイント位の白い文字です.
光沢紙使用.

◆キャンセル続出

ポスターも,口頭発表も,何故かキャンセル続出でした. ポスター会場などは,何枚もポスターを貼っていないパネルが延々と続いていたりします. 口頭発表にいたっては,全員そろうセッションの方が珍しいほどで,(トピックスにも書きましたが)開始時間を5分過ぎても誰も登場しないセッションもありました.

国際学会とはこういうものなのか?それとも今回が特別なのか?また機会があったら確かめたいと思います.

実は私のセッションも,7名中3名はいらっしゃいませんでした.座長がこなかったらもしかすると最初の発表の私が座長をしなければならないのだろうかとどきどきしていましたが,来てくださいました.ありがとう,Dr. Adamson.

このページのトップに戻る