半年間、ガンで苦しみ続け
死んでしまった「正」
「正」は、それ程悪い事をしたのか?
俺は、そうは思わない
「すい臓ガンは、手術できない」
「一番強い抗癌剤も、利かなくなった」
「正」のようないい男に、何故
七転八倒の苦しみをさせる
死の影を踏む
死神に引っ張られる
蜘蛛の巣にひっかかった様に
あがいても、あがいても、抜け出せない
苦しみに耐えるしかなかった
あの「正」の半年間、そして
ボロキレの様に、死んだ「正」
その「見返り」は、何だろう?
あんないい男を、苦しませた神は
何か「見返り」を用意している筈だ
もう受け取っているかもしれない
俺は、それを強く信じてやまない
■書始−17/10/15:曲無。 ◇「正」の死は友人から知り、詳細は母親から聞いた。「自分への怒り」、
「すい臓ガンへの怒り」の、二つの怒りが込み上げて来た。横浜へ行った時、「正」の身辺が慌ただしく、
会えなかった(断腸の思い)。「正」は、ベットの上で「あいつも忙しいのだろう」と気遣ってくれたという。
やさしかった「正」よ、死に目にも会えず、本当に、本当に御免なさい。