悪し(わるし)

「悪し」(わるし)は、「正」のあだ名
「正」の反対語が、「悪し」かな?
小学校時代につけられたあだ名
中学1年では、「悪し」と呼ぶ奴もいた

「正」の、ニコやかな顔や言葉使いから
「悪し」とは、呼べないだろう思うし
私は、「悪し」と呼んだことはないが
中学1年の中頃には、「悪し」は消えた

「正」との思い出、特に音楽はつきない

「正」と私は、同じブラスバンド部に入部、
私は、なんとフルート(後からトランペット)、
「正」は、低音楽器のチューバだった
毎回、朝礼後の全校生徒の行進の伴奏をした

「正」の家に、はじめて行った時にS&Gと、
カーペンターズのレコードがあった
その後「正」が、私の知らない「The Boxer」の
替歌版を歌った時にはびっくりした

私は、小学校の音楽鑑賞の時からバッハの
「小フーガト短調」にずーとシビれていたので
ギター二重奏用に編曲された本を買ってきて
「正」とトライした、最後まで演奏でき感激の涙

「正」は、内気だったが、ユーモアもある奴だった
人を押しのけてゆくタイプではなかったが、
何よりも、人を思いやる事ができた人間だった
「小フーガト短調をトライ」と言ったら、やってくれるかな?


■書始−17/09/30:曲無。 ◇「正」は、大学ではファゴット(バスーン)を担当した。ファゴットの
音を聞きたいとお願いすると、高校の近くの森で演奏してくれた。「正」の演奏は、森中に響いた。
モーツアルトの「フィガロの結婚」序曲の出だしがファゴットであり、演奏がとても難しいと教えてくれた
のも「正」だった。今でも「フィガロの結婚」序曲の出だし
を聞くと、「正」の言葉が想い出される。

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