やさしい男達のテーマ

「飲む・打つ・買うは、お勉強」と
すべてに手をつけ、腰までズッポリ
放蕩野郎が、酔うと必ず
「明日の日本はどうなる!」と、わめく

「独身主義」だと言って
高校の時から、同棲をやってた
新聞もロクすっぽ、読まないくせして
「今の政治は、めちゃくちゃだ!」と、わめく

誰が悪いのさ?こいつの人生は
この男だけなのか?
踏み外した、階段一つ
道に 道に 迷ってしまった
列に 列に はぐれてしまった
やさしい男達


◆ 間奏 ◆

「俺は、将来、大物政治家になるんだ」と
胸をはっていた、高校のお前
「小さな印刷工場の安月給」に
甘んじている、今のお前

「それを言うな」と、片手で止めて
「今の女を女房する」と、言う
二十歳そこらで、家族持ちになるのかよ
あの頃のお前は、どこへ行っちまったんだよ

空けた酒ビンに写っているよ
残りの人生
また、イヤだね、女房のノロケかよ!
貧乏印刷工でも
マイホームパパさ?
子供を抱けば、顔がほころぶ
ア〜 やさしいんだね

誰が悪いのさ?こいつの人生は
この男だけなのか?
踏み外した、階段一つ
道に 道に 迷ってしまった
列に 列に はぐれてしまった
やさしい男達

◆ 後奏 ◆


■書始−77/06/28:曲有。 ◇高校時代の「やさしい男達」の、イメージが元となった詩です。

友人Mは、「○○の資格を取る為、頑張っている」と言うが、いっこうに受からない、イヤ受験
さえしていないようだ
酒のみにはよく誘われるし、こいつと飲むと話題が合うので楽しい。
また、こいつから人生のためになる事も、たくさん教えてもらった。
職場で、気立ての良い女の子に好かれているのに「今の給料じゃ、結婚できない」を理由に、
付き合ってもあげない。「やさしい男」なのか「臆病な男」なのかわからないが、私にはイイ奴で
ある事は確かだ。

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