♯ヒコさん心の一曲−雨が空を捨てる日は(中島みゆき)


・『雨が空を捨てる日は』
 発売当時、失恋をこの様に表現できるアーティストは、
 いませんでした。(1976年)
 「雨‥?」⇒「空から落ちてくる水滴、自然現象だろ」
 今、この詞を読み返しても、発想のクリエティブさが
 伝わってきます。

・「雨が空を 見限って」、「あたしの心に のりかえる」
 ○「雨が空を 見限って」⇒「彼があたしを 見限って」
 ○「あたしの心に のりかえる」⇒「彼の心が アイツ
 (恋敵)にのりかえる」となると、私は考えます。
 『雨が空を捨てる日は』を聞く人は、頭の中で半自動的で
 この変換をやっていると、私は考えます。
 
・「なおしあきらめる 首飾り」
 首飾りをしない男には「なるほど!」という表現でした。
 「なおしあきらめる 首飾り」は、バラバラのまま捨て
 られる運命にあります。
 一粒、一粒はキレイでも、首飾りの用はなさないのですから。
 
・「人待ち顔の 店じまい」
 街の雑踏の中、誰も「人待ち顔か」なんて気にしません。
 自分の心が「もう店じまいしたら?」と提案するのです。
 雑踏の中、誰も気付かないけど「寂しい提案」です。

・「忘れられていく者の哀しみ」は、中島みゆきの歌の
 テーマの一つです。
 彼にとって「あたし」はもう過去となり、現在は「アイツ
 (恋敵)」なのです。
 もう彼は「あたし」を思い出す事もないでしょう。
 「わかっているわ!」と否定しても、無音ながら、煩悩の
 残り火が燃えて「熱い!」のです。
 誰かに「強がりはよせヨ」と、言って欲しい所ですが‥‥
 あ〜やはり哀しい曲ですネ。

 (805-2008/4/5記)

 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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