♯ヒコさん心の一曲−てぃんさぐぬ花(沖縄本島わらべうた)


♪てぃんさぐぬ花や <ティンサグヌハナヤ>
 爪先に染みてぃ  <チミサチニスミティ>
 親ぬゆし言や   <ウヤヌユシグゥトゥヤ>
 肝に染みり    <チムニスミリ>  

♪鳳仙花(ほうせん花)の花びらは 爪先に染めて
 親のさとしは 心に染めなさい

・悪い事をした、我が子を叱る。親として必須課目です。
 事実関係: 「本当にお前がやったのか?」
 理由の確認: 「どうしてやったんだ?」
 叱責行為: 諭す、体罰、押入れに入れる、等

・仲吉さんの場合は、『てぃんさぐぬ花』だったそうです。
 お母さんが、『てぃんさぐぬ花』の替歌で叱ったそうです。
 「歌で叱る」簡単な様で、難しい叱り方だと思います。
 仲吉さんは、お母さんの歌と涙に心打たれたそうです。

♪夜走らす船や    <ユルハラスフニヤ>
 ニヌファ星見あてぃ <ニヌファブシミアティ>
 我生ちぇる親や   <ワンナチェルウヤヤ>
 我んど見あてぃ   <ワンドミアティ>

♪夜航行する船は 北極星が目あて
 私を生んだ親は 私が頼みです

・文字数八・八・八・六の琉歌は、沖縄の黄金の言葉です。
 恋歌、人生訓、労働歌、あらゆる種類の琉歌があります。
 『てぃんさぐぬ花』の歌詞は、琉歌です。ですから
 「大人が与えたわらべうた」と言う、研究者もいます。

・「親の心 子知らず」は、自分が子供を持って身に沁みます。
 同じ子育ての苦労をして、親は自分を育ててくれたんだと。
 我が子を叱る。子供の心に落ちるまで、心を鬼にして叱る。
 つらいですが、子供の心と触れ合うチャンスでもあります。  

 (921-2009/2/22記)

 *わらべうた、子守唄の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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