♯ヒコさん心の一曲−王府まーいあしび(沖縄本島わらべうた)


♪一ちぇ 手登根 <ティーチェー ティドゥクン>
 二ちぇ 棚原  <テァーチェー タナバル>
 三ちぇ 見取間 <ミィーチェー ミィドゥルマ>
 四ちぇ 与那原 <ユーチェー  ユナバル>
 五ちぇ 糸満  <イーチェー  イチマン>
 六ちぇ 盛島  <ムーチェー  ムリシマ>
 七ちぇ 長浜  <ナナーチェー ナガハマ>
 八ちぇ 山原  <ヤァーチェー ヤンバル>
 九ちぇ 国頭  <クゥーチェー クンジャン>
 十や  渡嘉敷 <トゥーヤー  トゥカシキ>

♪一つ手登根(地名) 二つ棚原
 三つ見取間 四つ与那原
 五つ糸満 六つ盛島
 七つ長浜 八つ山原
 九つ国頭 十は渡嘉敷

・長さ2分余りの壮大な手まり歌です。ですから、歌詞も壮大です。
 実は「♪一ちぇ 手登根」の前に「この度の役頭 任期満ちて〜」
 という前口上があるのですが、数え歌の部分から載せました。
 2分余り失敗せず手まりをつく集中力。ギネスものですね。

・数え歌の部分は、すべて沖縄各地の地名です。
 「ティ・ター・ミィ・ユー・イッ・ムー・ナナ・ヤー・ククンチ・
 トゥー」の音で始まる地名を使い、北から南まで沖縄一周です。
 なかには、子供だけでなく、大人も知らない地名も出てきます。 

♪国頭 海から   <クンジャン ウミカラ>
 那覇旅ぬぶれー  <ナファタビ ヌブレー>
 那覇ぬ蚊のー   <ナファヌ ガジャンノー>
 人喰えー強さぬ  <ジンケェー チューサヌ> 
 海ぬ花 ケンケン <ウミヌハナ ケンケン>
 垣ぬ花 ケンケン <カチヌハナ ケンケン>

♪国頭の海から 那覇旅すると
 那覇の蚊は 喰うように刺すもんだ
 雲丹のトゲのように
 垣の花町の蚊のように

・歌は「♪九ちぇ 国頭」を受けて、那覇への旅に展開します。
 「♪那覇ぬ蚊のー 人喰えー強さぬ」と、驚いていますが、
 これは「♪垣ぬ花 ケンケン」の「垣花」が、「ガジャンビラ
 (蚊の坂)」と呼ばれ、蚊の多さで有名だった事をさします。

・現在「ガジャンビラ」のある垣花小学校の少年野球チームは、
 「垣花モスキート」といい、伝統を尊ぶユニークな名前です。
 「ヒットで相手チームに、痛恨の一発を刺す!」為か?
 赤いユニホームの少年達は、野球の練習に余念がありません。

 (922-2009/2/28記)

 *わらべうた、子守唄の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
 *著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
  機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。

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