♯ヒコさん心の一曲−だんじゅかりゆし(沖縄民謡)
♪だんじゅ かりゆしや <だんじゅかりゆしや>
選でぃ さしみせる <エラでぃ さしみせる>
船ぬ綱 取りば <フニぬチナ トゥりば>
風や まとぅむ <カジや まとぅむ>
サーサ 嘉利吉 <サーサ カリユシ>
◎なんと めでたい日を
(船出の)日と選んだものだ
船の綱を取れば
風は まとも
サーサ めでたい
・「かりゆしウェア普及キャンペーン」は、沖縄県や観光業界などの発起で平成10年から始まりました
当初は「沖縄シャツ」という名称でしたが、公募により「かりゆしウェア」の名称に定まりました。
その後、会社や公共機関が「かりゆしウェア着用期間」を定めるようになり、爆発的に広まりました。
「かりゆし」とは、沖縄方言で「めでたい」の意味で、結婚式やお祝いの時などに使われる言葉です。
・私が勤める会社の「かりゆしウェア着用期間」は、5月〜10月で4月と11月は調整期間です。
上記以外の月は、Yシャツ・背広を着用します。調整期間は、寒暖を見ながらどちらかを着ます。
当初は「かりゆしウェア」と、ハワイのド派手なアロハの区別もよくわかりませんでしたが、
現在、県内衣料品店には「かりゆしウェア」コーナーができ、「喪服かりゆし」まで売られています。
♪だんじゅ かりゆしや <だんじゅかりゆしや>
選でぃ さしみせる <エラでぃ さしみせる>
走りよ船よ <ハりよフニよ>
ゆう走いせ <ゆうハいせ>
ササ ゆう走いせ <ササ ゆうハいせ>
ンチャ ゆう走いせ <ンチャ ゆうハいせ>
◎なんと めでたい日を
(船出の)日と選んだものだ
走れ 船よ
よく走れ
ササ よく走れ
ンチャ よく走れ
・琉球王朝の大交易時代から、沖縄の人々は船を巧みに操り、海外と盛んに貿易を行いました。
当時の海外渡航の手段は帆船しかなく、風向き次第の船旅は、数ヶ月から数年に及ぶ事もあり、
大シケの時には難破の危険性も大きい事から、旅に出る事自体が命がけの大事業でした。
決死の覚悟の本人とそれを見送る家族は、別れの宴を催し、旅の平安と本人の無事を心から願いました。
・私は、円陣を組んだ女性達が太鼓の伴奏で歌う『だんじゅかりゆし』が、この歌の原点だと思います。
夫や息子の船旅の安全を願う女性達にとって『だんじゅかりゆし』は、力強い祈りの歌となります。
「♪なんと めでたい日を 船出の日と選んだものだ」と、船出の日選びのめでたさをお祝いし、
テンポを速めて「♪走れ 船よ よく走れ」と、船が安全にそして軽快に走る事を願い歌います。
(1150-2010/6/20記)
*民謡の歌詞は、地域で若干違う場合もあります。
*著作権の関係で音や歌詞等は載せる事はできません。
機会があれば原曲を聞く事をお勧めします。