平成20年6月1日
三浦半島 居島新堤&城ヶ島岸壁

(執筆:M先生)
久しぶりに居島に行きたい・・・。土曜の夜、彼女と翌日のデートプランを練っているとき、ふと思った。(中略)

というわけで「居島デート」決行となった。あくまでも「彼女にメジナを釣らせてあげたい。小さくても構わない・・・。」

という思いが発露した形であり、この先しばらく釣りに行けなくなったA先生に対し、

「そろそろ禁断症状だろうから、シマアジとマダイがぶら下がったストリンガーの写真でも送りつけてやるか、グヘヘヘ」

などと考えていたわけでは毛頭ない。


【居島編】

現地到着は午前11時(寝坊)。先端、真ん中は既に埋まっている。

ハシゴ周りがかろうじて二人分入れそうな感じだったので両隣に挨拶して実釣開始。

手のひらサイズの口太・尾長が浅ダナを乱舞するが、食い自体は渋め。

潮は堤防カドから先端に抜けるいつも通りの流れ。予想通り。オセンの群れが堤防際で上下運動を繰り返している。

まあ例年通り。浅ダナは彼女に任せ、僕は潮下の3ヒロ〜竿2本くらいまでを探ってみる。

深く探りすぎるとネンブツのオンパレード。・・・まあ例年通り。

今日はサバはいないみたい。先端でもサバを釣っている人はいない。ちょっと意外。

そうこうしているうちに派手なアタリは一切ないまま4時の納竿を迎えてしまった。

他の釣り人にも大物らしきアタリはなかった模様。まあ例年だと熱い季節に入るのはこれからだしね。

今日のところは彼女さんがメジナの引きをボチボチ引きは楽しめたようなのでヨシとしよう。

(途中、仕掛けを変えている時に彼女さんが「長細い魚がいるよ〜」って言っていたけど未確認)


【岸壁編】

餌が余った。来る途中に買ったチヌパワーとオキアミ3キロ板が丸々残った。

とりあえずオキアミはどうにかせんと。そのまま海に捨てるにはもったいない。

帰りにちょっとだけ岸壁でチヌ釣りしてみよか・・・。この時期のこの場所にはとてつもなく大きな思い出がある。

岸壁の生簀の横に若干のスペースがあった。既に投げ釣りのカップルが竿を出していたが、隣に入れてもらう。

今日は『デート』なのでケミホタルは付けられない。明るいうちが勝負だ。

が、潮がまったく動かず。底付近を狙うもこの場所の常連(ハオコゼ)以外の生命反応なし。

しばらくすると左の生簀で「餌付け」が始まった。

三○漁連の船がこちら側に船尾を向けエンジン音を立てながら作業している。

そのおかげか、少し右に流れだした。人工的な流れとは言えちょっと嬉しくなる。

だが妙だ。明らかに右への流れが強くなってきている。さっきから船の力は変わっていないのに。

・・・違う、これは潮だ。沖からの潮が岸に沿って入ってきた。徐々に速度を増しながら右に向かって流れだした。

その瞬間、スパッとウキが消しこまれる。残念ながらハリには乗らなかったが、明らかに先程とは違う生命反応。

潮流に逆らいながらゆっくりと仕掛けを引っ張ってみる。

グググッ!

その瞬間、竿先が海面に引き込まれた!

心地よい重量感に竿が弧を描く。

慎重に、それでも多少強引に海面に導く。

本命だ!!!

さっきまでの展開からは想像もつかないようなブラックシルバーが薄濁った海面にゆっくりと浮いてきた。
銀ぴかの46センチ。

車で仮眠をとっていた彼女さんも流石に目が覚めたらしい。

本来ならばこの時点で満足して帰路に向かうところではある。

だが、このまま続ければ50オーバーが釣れるかもしれない。

いや、今シーズンに50を超えられるとしたら、ここしかない。

彼女さんに了承をもらい釣りを続行する。

すると、すぐに答えが出た!

誘いをかけた直後にウキがゆっくりと海面から姿を消す。

一拍置いて渾身のフッキングをかます。

ガッツン!乗ったぁ!

・・・え?
さっきのとは明らかに重みが違うんですけど?

竿は同じように満月を描いているのだが、浮いてくる気配は一向に感じられない。

界王拳2倍じゃだめだ、4倍で闘わないと勝てない、そんな感じ。

リールシートの真上に渾身のパワーを乗せて竿の限界ギリギリまで曲げて応戦する。

幾度かの突っ込みに耐えて、薄暗くなった海面にようやく漆黒の魚体が現れた!

・・・でかい!!!

バケモノだ。

こんな黒鯛見たことないわ。

タモ入れにもたつくのは当然。伊豆諸島用の60センチ枠にはみ出さんばかりの魚体である。

検量すると56センチ。自己記録更新!

隣のカップルも目が点。彼氏曰く「こんなのテレビでしか見たことないっすよ!」


場所を譲ってくれたお礼に最初の黒鯛をお土産にプレゼントした。
その後、魚拓を取ろうとして釣具屋を駆け回ったのだが、

8時を過ぎた時点で荒崎の「え○や」は閉店。

金沢文庫の「○平釣具」が最後の望みだったが、

魚拓はもうやってないとのこと。

というわけで彼女さんから刺しゅう用の布地をもらい、

家にあったお習字セットで自作してみました。

目がポイント。本物よりも可愛くなったと好評。
[仕掛け]
居島浅ダナ:
 竿・制覇1.2号5m 道糸・2.5号
 ハリス・2.5号 ウキ・G2 ハリ・グレ5号

居島深ダナ:
 竿・G-TUNE1.75号5m 道糸・3号 ハリス・2.5号
 ウキ・5B ハリ・尾長速効7.25号

岸壁:
 竿・制覇1.2号5m 道糸・3号 ハリス・2号
 ウキ・遠矢0号小 ハリ・白バリ3号
とじる?