二人の立会人は商人に言った。「そういうことなら、あなたの負けだよ」

商人は「わしにはわからんぞ」と、怒った。


  

そこで、立会人は説明した。「またいで渡るっていうのは、こうやって、川の両岸に足をかけて、またぐことだよ」

中国人の商人は、ぎゃふん、負けた。そこで、ジャーはたくさんのお金と、布の反物をたくさん手にいれた。「やっほー、大満足!」


  

商人はすごすごと帰って行った。二人の立会人は、ジャーから布の反物をもらって、帰って行った。

ジャーが手にいれたものを、喜んでながめているうちに、もう日は暮れようとしていた。


  

そこへ、父さんが編み上がったかごをかかえて帰ってきた。

「父さんだ、でも知らんぷりしていよう」とジャー。

父さんは、ジャーのお金を見て大声でどなった。「この、バカものめ!おまえはいったいどこから盗んできたんだ?」


  

そこで、ジャーが説明すると、父さんも納得した。

父さんもおお喜びで、二人は一人一箱ずつかついで家へと帰って行った。